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如蘭塾迎賓館

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 塾舎及び寄宿舎棟の裏側、北西に上っていくと大型の和風建築が見えてきます。これも遠藤新の設計らしいのですが、外部からはその特徴を伺えるものは見当たりませんでした。

 文化庁の文化遺産オンラインには、「平面は、洋間及び広縁付きの大広間及び座敷等からなる棟を中心に、北側に玄関ホール・和室・厨房等を配した構成になる。設計は遠藤新と伝え、迎賓館としての品格を備えた建物である。」とあるので、中に入れば洋間もありそれらしさもあるかも知れません。登録有形文化財の木造平屋建て。

如蘭塾迎賓館
旧日満育英会如蘭塾迎賓館
1943(昭和18)年
登録有形文化財
設計 : 遠藤新
施工 : 松尾建設
武雄市武雄町大字武雄4322
撮影 : 2010.4.24
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 野中忠太氏の像?(未確認です)
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 如蘭塾は最近の武雄市のガイドブックに載っていませんので、積極的に観光客を誘致する意図がないのでしょう。敷地内には簡単に入ることができますが、迎賓館はこれ以上立ち入ってよいかどうか分からず、手前で断念しました。これだけの建物なので、さらなる活用を考えたらいいのにと思ってしまいます。
by gipsypapa | 2010-11-10 16:01 | 建築 | Trackback | Comments(0)

如蘭塾塾舎及び寄宿舎

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 温泉街からJRの線路を越えて南側、競輪場の傍にある遠藤新設計の如蘭塾を最後に訪ねました。

 満州で活躍した実業家、野中忠太が開設した、満州の若い女性たちを給費留学生として迎え入れる学園、日満育英会の施設です。現存する建物は、塾舎・寄宿舎と迎賓館で、昭和16年に建築家遠藤新によって設計され、昭和18年の初めに竣工したもの。

 九州に遠藤新の作品がある理由は、遠藤も当時満州で活躍していて、野中とのつながりがあったためと思われます。遠藤についてはこのブログでも、自由学園講堂旧石原謙邸を、またF.L.ライトとの共作として、ヨドコウ迎賓館自由学園明日館を紹介しています。

 塾舎及び寄宿舎はL字形の平面形状で、塾舎が棟を東西に向けて建ち、その東端に2階建部分があり、そこから北へ寄宿舎が直角に伸びています。

 建物自体には遠藤らしい意匠は見られませんが、両建物の中間部分がエントランスになっていて、凝灰岩(大谷石)積みの2本の親柱が旧帝国ホテルを思わせるライト風の独特の構えです。登録有形文化財の木造平屋、一部2階建て。

如蘭塾塾舎及び寄宿舎
旧日満育英会如蘭塾
1943(昭和18)年
登録有形文化財
設計 : 遠藤新
施工 : 松尾建設
武雄市武雄町大字武雄4322
撮影 : 2010.4.24
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by gipsypapa | 2010-11-09 11:22 | 建築 | Trackback | Comments(2)

遠藤新のM邸

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 かんぽ生命保険仙台サービスセンターから南西に進んだ道路の角にある洋館。今回の仙台探索のターゲットの一つで、フランク・ロイド・ライトに学んだ遠藤新が昭和初期に設計した住宅です。

 遠藤新はライトとの出会いの後、タリアセンで学ぶために渡米。帰国後、ライト設計の帝国ホテルの建築補佐を手始めに、多くの建物を設計しました。主な作品としては自由学園明日館(1922、ライトと共作)、旧山邑太左衛門邸(1924、現ヨドコウ迎賓館。ライト、南信と共作)、自由学園講堂(1927)、旧甲子園ホテル(1930、現武庫川学院甲子園会館)、一連の自由学園東京都東久留米市の建物群など。

 この住宅は遠藤作品のなかでも、日本最北端にある建物といわれています。一見してライト風とわかる、直線が複雑に重なり合った造形美は独特です。最近手が加えられたのでしょうか、建物の外壁もきれいで、大事に使われ続けているようです。木造2階建て。

的場邸
旧石原謙邸 1930(昭和5)年
設計 : 遠藤新
施工 : 不明
仙台市青葉区錦町1
撮影 : 2009.5.2
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by gipsypapa | 2009-09-11 10:03 | 建築 | Trackback | Comments(6)

ヨドコウ迎賓館

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 れも2年以上前の写真です。芦屋川沿いの小高い丘、緑の中に建つモダンで瀟洒な住宅。有名なフランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)の設計した貴重な作品、旧山邑(やまむら)邸です。

 この建物は、ライトが1915(大正4)年から旧帝国ホテル設計のために来日していた時に、櫻正宗で知られる灘の酒造家・山邑太左衛門の別邸として設計されたものです。彼自身は1922(大正11)年に帰国しましたが、 弟子の遠藤新や南信らに引き継がれ完成しました。戦後すぐに淀川製鋼所がこの建物を購入。社長邸のあと独身寮として使用していましたが、現在はヨドコウ迎賓館として一般公開されています。

 訪れたころはライト作品に思い入れが強くなかった(というかあまり知らなかった)のと、受付まで行って、有料なのに館内の写真撮影が禁止されていると聞き、短気を起して中を見ずに帰ってしまいました。そのあと東京で自由学園明日館を見て、ライト建築の造形美の素晴らしさを体験。今になって、よく見なかったのを後悔しています。重要文化財の鉄筋コンクリート造4階建。

ヨドコウ迎賓館
旧山邑家住宅
1924(大正13)年
重要文化財
設計 : F.L.ライト+遠藤新+南信
施工 : 女良工務店
芦屋市山手町3-10
撮影 : 2006.5.6
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 この直線で構成された独特のフォルムは巨匠ライトの特徴がよく出ています。日本ではまだまだ古典主義が多かった大正時代に、このようなモダンなデザイン。さすがです。
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 このように芦屋の森の高台に建っています。外観もそうですが、自由学園明日館の例からすれば、内装も美しいはず。またいつかは再訪するつもりですが、いつになるかわからないので、とりあえず少ない写真をアップすることにしました。
by gipsypapa | 2008-10-24 13:48 | 建築 | Trackback | Comments(6)

自由学園講堂


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 ちょうどフランク・ロイド・ライトの自由学園明日館の道を挟んだところにある講堂。設計は、ライトの弟子である遠藤新。明日館の最後の東教室棟の2年後に建てられました。外部から見ると、何の変哲もない建物ですが、内部はほとんどライトの自由学園と見分けがつかないようなデザイン。遠藤は、明日館とのつながりを考え、デザインを同じようにしたのでしょう。

自由学園講堂 1927(昭和2)年
重要文化財
設計 : 遠藤新
施工 : 不明
東京都豊島区西池袋2-31-3
撮影 : 2007.5.2
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 ごらんのように明日館のデザインを踏襲した、幾何学模様を駆使しています。平成元年(1989)に大規模な改修工事が行われた後、平成9年(1997)、他の3棟とともに重要文化財に指定されました。
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 ここ自由学園を後にする頃には夕暮れが迫っていました。ヴォーリズの武蔵豊岡教会から、入間市西洋館、立教大学を回り、充実した1日でした。
by gipsypapa | 2007-05-30 15:46 | 建築 | Trackback | Comments(14)

自由学園明日館

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 せっかく池袋に来たからには自由学園も見なければ。立教大学で時間を使ったので、着いたのは午後3時過ぎ。敷地の入り口の事務所で、中に入れるかどうか訪ねたところ、結婚式をやっていて、それがもうすぐ終わる。もう少し待ってほしい。その代り今日は無料でいいとのことでした。ラッキー。それまでの間は、道を挟んだところにある講堂を見てくださいとのアドバイスがあったので、まず講堂を見た後にこの明日館に入りました。

 ライト建築として有名ですが、行く前にネットで見た正面の写真が、新しい建物のようで、かつ近代的な印象でしたので、実はあまり期待はしていませんでした。ところが中に入ってみるとこれが素晴らしい。ということで建物の紹介は↓。

自由学園は1921年(大正10)、羽仁吉一、もと子夫妻が創立した女学校。明日館(みょうにちかん)は自由学園の校舎として、アメリカが生んだ巨匠フランク・ロイド・ライトとその弟子遠藤新の設計により建設されました。
 軒高を低く抑えて水平線を強調した立面、幾何学的な建具の装飾は「プレイリースタイル(草原様式)」と呼ばれる一連のライト作品の意匠を象徴しています。日本に残るライト作品の特徴である大谷石が多用され、建物の基本構造が現在の2x4工法の先駆けと言われるなど、他の日本建築に見られないライトの作風を示す典型的な建築です。平成9年(1997)に国の重要文化財に指定され、平成11年(1999)以降、国および都の補助事業による保存・修理工事を行い、別棟3棟の新築を含めて、平成13年(2001)9月に完了しました。
<パンフレットより>


自由学園明日館
中央棟 1921(大正10)年
西教室棟 1922(大正11)年
東教室棟 1925(大正14)年
重要文化財
設計 : フランク・ロイド・ライト、遠藤新
施工 : 女良工務店
東京都豊島区西池袋2-31-3
撮影 : 2007.5.2











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 幾何学模様の窓。スパニッシュ・スタイルのようなアーチ窓は一切ありません。
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 正面入り口から入ると廊下が交差する玄関ホール。天井の明り採りのデザインも幾何学模様で素晴らしい。しばし見とれる。
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 本館両脇に配置された、東教室と西教室。
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 本館中央にある最も有名で印象的な幾何学模様の窓。大ホールの南向きに大型の長窓を配していて素晴らしい。
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 大ホールの裏側は中二階になり、そこが食堂です。ここが一番気に入りました。木の柔らかさが心休まる雰囲気です。中央に大食堂があり、そこから3方に小食堂を配しています。
 外光を巧みに取り込み、幾何学的な装飾を用いて変化に富ませた内部空間。ライトの特徴がよく表現されています。ライト自身が設計した照明が昔のまま使われているとか。
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 食堂から階段を少し登って南に出ると、そこは大ホールのバルコニー。ライトの資料が展示してあり、ライト氏がいました。
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 バルコニーから再び大ホールの窓を。
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 ミスター・ライトと遠藤さんに脱帽の建物でした。
 なお見学は400円、喫茶付なら600円。休館日は月曜日(休日の場合はその翌日)と年末年始です。
by gipsypapa | 2007-05-29 14:57 | 建築 | Trackback | Comments(6)