常盤館は蒲郡ホテル(現蒲郡プリンスホテル)の眼下の眺めがよい海沿いにあり、大正・昭和期にわたり多くの文人たちに愛された旅館でしたが、建物の老朽化と時代の変化に対応できず、地元の人たちに惜しまれつつ廃業。昭和57年に取り壊しとなりました。その跡地が常盤苑として公園になり、その中にこの建物が建てられました。明治を思わせる淡いブルーの下見板貼りの木造平屋建て。 海辺の文学記念館 旧岡本医院(復元) 1912(明治45)年 設計・施工 : 不明 蒲郡市竹島町15-62 撮影 : 2009.7.24 #
by gipsypapa
| 2010-05-05 09:33
| 建築
昭和初期に外国人誘致の一環として、鉄道省観光局が横浜、雲仙、大津とともに建てた鉄道省認定の国際観光旅館「蒲郡ホテル」が前身で、現在は「蒲郡プリンスホテル」としてプリンスホテルが営業しています。 日光金谷ホテル、冨士屋ホテル、奈良ホテルなどと同様のコンセプトで計画されたもので、帝冠様式といえる城郭風の大規模で格調高い外観。内部はアールデコ様式の内装・調度品が洋風を強調する、外国人を強く意識した設計です。何度か改装されているはずですが、当時の姿をよく残していて、古き良き時代を感じさせるホテルです。国の近代化産業遺産(経済産業省)に指定された鉄筋コンクリート造り4階建て、地下1階 設計は当時の鉄道省技師だった久野 節(くの みさお)と陸軍建築技師だった村瀬国之助。 久野 節は大阪府出身の建築課で、佐倉高等学校記念館、(元本館)、国光生命保険相互会社東京本店ビル、大阪鉄道病院、南海ビルディング、東武ビル・松屋、浅草雷門駅(現浅草駅)、近鉄宇治山田駅、福原ビル、三国丘高校同窓会館、東京競馬クラブ府中競馬場、日本橋クラブ、堺市役所など数多くの公共施設を手掛けました。村瀬国之助についてはデータが少なく、同じ愛知県江南市の滝学園本館と講堂を設計した人です。 蒲郡プリンスホテル 旧蒲郡ホテル 1934(昭和9)年 近代化産業遺産 設計 : 久野節+村瀬国之助 施工 : 大林組 蒲郡市竹島町15-1 撮影 : 2009.7.24 昔のままのエレベーターのアナログインディケーター。 #
by gipsypapa
| 2010-05-02 12:10
| 建築
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