函館の山田家住宅

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 八幡坂通の坂の途中にある住宅。とても住宅には見えませんが、それもそのはず。もともとは銀行として建てられたもので、後に洋裁学院として使われ、今は個人宅になり一部はバーとして再生活用されているようです。

 小ぶりながら銀行らしい古典主義的な外観で、中央に玄関もつ左右対称。その玄関ポーチには古典的な飾り柱を配し、ポーチ自体の両側に扉を持った北国らしい防寒仕様。軒飾りに花模様が連続して施されて、当時の華やかさを想像させます。函館市景観形成指定建造物の鉄筋コンクリート造り、2階建て半地下付き。

山田家住宅
旧函館無尽本店~旧北洋相互銀行~旧北海洋裁学院
1923(大正12)年
函館市景観形成指定建造物
設計・施工 : 不明
函館市末広町18-11
撮影 : 2009.9.23
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 坂の傾斜に沿って建てられたため、手前は玄関のレベルから見ると地下室になります。ここがバーのようです。
# by gipsypapa | 2010-07-22 13:40 | 建築

函館の北斗ビルディング

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 市電通りの二十間坂の上り口にあるピンク色のビル。大正期に食料品の商社だった目貫商店の店舗、事務所として建てられたものです。外壁の色以外には装飾が少ないシンプルな建物ですが、曲線で構成するコーナーの1階部分に玄関を配したモダンな設計といえます。

 設計・施工は廉価で工期の短い「鎮式ブロック」を発明し、函館大火後に函館市内に多くの鉄筋コンクリートブロック工法の建造物を普及させた建築家・中村鎮(なかむらまもる)。中村鎮作品としてはこのブログでも、日本基督教団福岡警固教会と日本基督教団天満教会を紹介しています。

 現在はブティック・ベージュが1階に入居していて、上層階は貸しビルになっているようです。鉄筋コンクリートブロック造り、4階建て。

北斗ビルディング
旧目貫商店 1921(大正10)年
設計 : 中村鎮
施工 : 直営
函館市末広町17-15
撮影 : 2009.9.23
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# by gipsypapa | 2010-07-21 15:49 | 建築