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岸和田のC.T.L. BANK

 商店街を抜けると旧紀州街道。この街道沿いにレトロな洋風建築が並んでいます。

 まずはC.T.L. BANKと呼ばれる建物。和泉銀行本店として建てられ、その後は住友銀行をはじめ多くの金融機関が入店し、最後の南大阪信用金庫が閉じる2004(平成16)年まで一貫して銀行として使われました。現在はダイエット食品を扱うタイムリーカンパニーなど3社が共同保有し、一般開放しています。CTLはこれらの会社の頭文字です。

 正面中央の巨大な半円アーチとその上部のテラコッタのフクロウのようなメダリオンが目を引きます。外壁はタイル貼りで、コーナーの柱はタイルを石積み風。腰の部分や蛇腹、アーチの周囲にもテラコッタが貼られた優雅な外観です。

 内部は銀行らしく吹き抜けの空間で、2階部分は表と奥にベランダ。天井のトップライトで店内を明るくする工夫がなされています。

 設計は関西を中心に様式主義を自在に使いこなし、合理性を踏まえたといわれる渡辺節(わたなべ せつ、1884 - 1967)。このブログでも既に綿業会館ダイビル本館商船三井ビルディング神戸朝日ビルディング乾邸などを紹介しており、いずれも華麗で優れた建築ばかりです。国の登録有形文化財の鉄筋コンクリート造り、2階建て。

C.T.L. BANK
旧和泉銀行本店
1933(昭和8)年
登録有形文化財
設計 : 渡辺節建築事務所
施工 : 藤木工務店(早川健次)
岸和田市北町14-3
撮影 ; 2012.5.5