旧JR九州第一庁舎

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 三井物産をもう一つ。旧門司三井倶楽部の道路を挟んだ向いに、松田昌平の弟、松田軍平設計のビルがあります。

 この建物は、三井物産の門司支店として建てられましたが、戦後の財閥解体によって、 1953年(昭和28年)に国鉄へ売却されました。 国鉄九州総局として使用され、 民営化後はJR九州第一庁舎(本社)でした。 その後、 2005年(平成17年)から北九州市の所有となっていますが、現在も使われていないようです。今では普通に見えますが、竣工当時は九州で最も高いビルだったそうです。鉄筋コンクリート造6階建て、地下1階。

旧JR九州第一庁舎
旧三井物産門司支店 1937(昭和12)年
設計 : 松田軍平
施工 : 清水組
北九州市門司区西海岸1-5-2
撮影 : 2008.5.2 & 5.3
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 いわゆるモダニズム建築、左右対称ではありません。
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 JRの名前の残った玄関は中央ではなく、右にずれた位置にあります。この周りが特徴になっています。
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 今でこそ平凡なビルですが、大型には変わりなく、多様な再利用の可能性はあると思います。市が買い取ったということは何か意図するところがあったのでしょうが、最近の地方財政逼迫の環境では、そんなに簡単にはいかないのかも知れません。
by gipsypapa | 2008-09-16 13:22 | 建築
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