同志社大学 ハリス理化学館

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 アメリカの実業家 J.N.ハリスの援助により、ハリス理化学校(工学部の前身)の校舎として建築された煉瓦建築。これまでに紹介したD.C.グリーンの設計はアメリカン・ゴシック様式ですがハリス館はイギリス・ゴシック様式。従って煉瓦積みもイギリス積です。現在は、入試センター、広報課、アドミッションズ オフィス、校友課などが使用しています。施工は京大工の小島佐兵衛。煉瓦造り2階建の国指定重要文化財。

 設計はフランス生まれの建築家で英国王立建築士会正会員だったアレクサンダー・ネルソン・ハンセル。当時日本で建築指導を行った英国王立建築士会正会員だったのはジョサイア・コンドルとハンセルの二人だけだったとか。ハンセルは旧大阪川口居留地の新学校の英語教師として来日しましたが、主として関西を基地に建築家として活躍。

 このハリス理化学館をはじめ、平安女学院明治館 - 明治28年(1895年)、や神戸に門兆鴻邸 - 明治28年(1895年)、旧A.P.ディスレッセン邸 シュウエケ邸 - 明治29年(1896年)、旧ハンセル自邸、 旧ハッサム住宅 - 明治35年(1902年)、旧グッゲンハイム邸 - 明治45年(1912年)、現竹内油業塩屋寮 などの多くの著名建築の設計を行っています。

同志社大学 ハリス理化学館 1890(明治23)年
重要文化財
設計 : A.N.ハンセル
施工 : 小島佐兵衛 ほか
京都市上京区今出川通烏丸東入ル玄武町601
撮影 2006.5.14 & 6.24

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 ほぼシンメトリーなイギリス・ゴシック様式の建物。
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 少しわかりにくいかもしれませんが、長辺と短辺を上下交互に積んだイギリス積みのレンガ造り。建物の2階に新島襄の資料展示室があって、自由に入ることができます。
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 先ほどの玄関を中から振り向いたところ。アールの緩やかなファンライトです。
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 階段を上って・・・
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 2階の廊下から。
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 廊下に新島襄氏がいました。
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 数々の展示品の中で気に入ったカバン。今でも使えそうです。
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by gipsypapa | 2008-06-30 15:23 | 建築
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