京都の紫織庵(旧川崎家住宅)

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 元々は江戸時代後期に荻野元凱がこの地で開業していた医院。大正15年、豪商・四代目井上利助氏が元凱時代をそのままに、最新のライト様式のモダンな洋間を加えて新築し、昭和40年から平成9年まで川崎家が使用していました。

 和室部分を上坂浅次郎、洋館部分は武田五一が設計参与しました。京都の伝統的な「大塀造」建築の代表例といわれています。木造2階建て。

 現在は「京のじゅばん & 町家の美術館」として一般公開されています。(入場料500円)

京都の紫織庵
旧・川崎家住宅
1926(大正15)年
設計 : 武田五一(洋館)、上坂浅次郎(和館)
施工 : 上坂浅次郎
京都市有形文化財
京都市中京区新町通六角上ル
撮影 : 2007.4.15 & 7.6
















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門をくぐったらまず洋館。この洋館は武田五一がフランク・ロイド・ライトを参考にしたといわれ、外壁には、旧帝国ホテルと同様の石灰岩とタイルが貼られています。
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 玄関を入ったところの部屋。ここが受付です。
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 1階の洋間。濠天井に寄木貼り床、電熱式暖炉を設け、内装の木部はすべてチーク材が使用されています。
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 1階の和室。祇園祭の宵山に山鉾町の人々が、町屋の店の間に屏風を立て巡らしたという「屏風祭」が再現されています。
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 広い縁側から見た和館。ガラス戸はすべて当時の「波打ちガラス」が1枚も割れずに残っているとか。
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 2階の洋間サロン。1階の洋間の上にではなく(洋館は平屋建て)、和室部分の2階にあります。暖炉、ステンドグラスをはめ込んだ窓、シャンデリア、寄木細工の床、鎌倉彫りの壁など大正時代の贅を尽くした造り。この部屋も武田五一の設計です。
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 洋館部分の屋上は祇園祭の山鉾巡行を見るための「鉾見台」となっていて、和室の2階廊下から渡り廊下を通っていくようになっています。
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 もう一つの見所は蔵。切妻造本葺2階建て土蔵が敷地西側に2棟並んで建っています。
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 入り口は分厚い引き戸があります。これはその引き戸の木製コロ。円筒形のコロが2列、それぞれ傾いたりして並んでいますが、この状態で問題なく使えるとか。珍しい。
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 大きい方の北側の蔵の2階です。巨大な木製の梁が素晴らしい。
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 便所の手洗い蛇口も昔のもの。
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 「京のじゅばん&町屋の美術館」という名前では、男一人で入るのは勇気が要ります。別におっさんは来て要らんということかもしれませんが。(笑)
 ちなみに「長襦袢友禅資料室」が2階にありますが、撮影禁止です。
by gipsypapa | 2007-07-16 09:53 | 建築
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