補陀洛山 常稱寺

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総持寺から南に下り、阪急電車の総持寺駅脇のガードをくぐると、すぐ東側に常稱寺(じょうしょうじ)があります。常稱寺は浄土真宗本願寺派の寺院で、山号は総持寺と同じ補陀洛山(ふだらくせん)です。

創建は室町時代の文明7 年(1475 )と伝わる古刹ですが、総持寺とは僧侶の交流があったとかで、強い関係があるそうです。本堂は元禄13 年(1700 )建立で、宝暦12年(1762)に改築されたものです。ただし屋根は、平成7年(1995年)の阪神淡路大震災で被害を受け、葺替えを行ったとか。

本堂脇にある庫裡は専用の梯子に宝暦14年(1764)の墨書みつかったそうで、本堂の改築のころに建てられたようです。本堂の前に小さな庭園があります。この庭かどうかは定かではありませんが、ネット情報では学術調査などで、書院の西に枯山水庭の遺構が確認されたとあります。

また寺伝では「高槻市富田の普門寺及び紅屋(酒造家)の庭園を造った同じ庭師の作と伝えてられているが、確証はない」とも。そうであれば、作庭者は小堀遠州の高弟だった玉淵坊日首(ぎょくえんのぼうにっしゅ)で、江戸時代初期の造営ということになります。

補陀洛山 常稱寺
1700(元禄13)年 / 1762(宝暦12)年改築
設計・施工・作庭 : 不明
大阪府茨木市中総持寺町6-31
撮影 : 2019.12.5
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山門は東側にあり、細長い参道の奥にあるのですが、参道入り口の格子戸が閉まっています。
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境内から見た山門。閉まっています。
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現在の入り口は北側にありますが、ちょっと見ただけでは奥に寺院があるとは思わないでしょう。
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江戸中期建立の本堂。
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本堂の裏側は境内を出たところから金網越しに見えます。
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庫裡も江戸中期の築。
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庫裡手前にあるのはソテツの木でしょうか。
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12月初旬ですが、まだ紅葉は残っていました。
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本堂の右手前にある小さな庭。
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学術調査で枯山水の遺構と確認された庭があるとかですが、実際は水溜りのような池があります。
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他にそれらしいものはなく、「書院の西に発見された枯山水」という、書院と呼ばれるような建物もありません。
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ということで、その遺稿かどうかはわかりませんでした。
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次回からは静岡県です。



by gipsypapa | 2020-01-23 08:56 | 建築
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