旧毛利家本邸は、明治になってから、英雲荘に居住していた毛利家の第29代当主で公爵の毛利元昭(もとあきら)が建てた邸宅。明治25年に建設が開始され、途中日清、日露戦争により、長く工事が中断しましたが、大正5年にようやく完成しました。防府平野に張り出した多々良山の南麓にあり、南側に庭園、北側に本館ほか複数の棟があります。 コンクリート造りや鉄骨造りが混在し、機能的に考えられた配置計画など近代的な建築手法を取り入れた和風住宅の精華を示すものとして、ほとんどの棟が国の重要文化財に指定されています。 そのうち本館は、木造2階建て、材木は木曽檜、屋久杉や台湾のケヤキなど、当時の一級品を使用。中庭を囲む形で、玄関、応接、客間、事務室があり、その東側に主人や家族が生活する部屋を別の中庭を囲む形で配置しています。 北側には、台所、使用人の部屋があるとか。設計者の原竹三郎は、住宅設計も手掛けた海軍技手で、毛利家本邸の臨時建築事務所の技師として赴任し、その後は毛利家属の建築技師として主に山口県内で活躍したそうです。 旧毛利家本邸 本館 1916(大正5)年 重要文化財 設計 : 原竹三郎 施工 : 直営 山口県防府市多々良1-15-1 撮影 : 2019.10.14 表門は本門と呼ばれ、国の重要文化財です。 表門まで道路から遠かったのですが、くぐってからも長くゆるやかな道。左側の山裾には、土手と数千株のつつじが植えられています。 道の右側には梛川(なぎがわ)という渓流が流れています。 梛川に架かる石橋。 更に登ると本邸表玄関前の広場に着きます。 右側に庭門(中雀門)。ちなみに庭園は400円、本館につながる博物館は700円、共通なら1,000円でした。 庭側から本館を見ています。庭は次回に。 庭を巡った後、本館に入りました。入ってわかったのですが、本館に入るのは自由みたいです。確認したわけではありませんが。 ほとんどの本館の内部は無料で見ることができるような。唯一、チケットの提示を要求されたのは博物館入り口だけでした。 客間の1階部分は、旧大名家邸宅にふさわしい書院造り。 檜柾目、飾り金具、金粉を用いた壁紙など贅を尽くした意匠で仕上げられています。 中庭の中央には巨石。 これはもう一つの中庭。 窓越しに見えているのが毛利氏庭園です。 2階へ。 庭園が眼下に。 一階には浴場があります。 この矢印の先が博物館。撮影禁止でした。また個人的には特に興味を引くものはなかったです。
by gipsypapa
| 2019-11-18 08:28
| 建築
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