東本願寺は真宗大谷派の本山です。 慶長7年(1602年)に本願寺第十二代の教如が開基しました。東本願寺の名は通称で、正式名称は「真宗本廟(しんしゅう ほんびょう)」だそうです。「お東」や「お東さん」という愛称で親しまれています。 山号はありません。 東本願寺は、江戸時代に4度も火災にあっているので「火出し本願寺」と揶揄されたそうです。現存ある建造物の多くはどんどんが、明治期の再建です。今年(2019年)に東本願寺境内の建物6棟が「重要文化財」として指定されることになりました。 真宗本廟 東本願寺 京都市下京区常葉町754 撮影 : 2019.5.24 御影堂門前にある噴水は武田五一の設計です。睡蓮の蓮華を表現しています。大正7年の初めに疎水から本願寺水道が引かれたときのものですが、第2次大戦で損壊したため、現在の物は戦後に復元されました。10年前にアップした写真をどうぞ。 東本願寺前噴水 1918(大正7)年 / 1946年以降復元 設計 : 武田五一 蓮華設計 : 竹内栖鳳 施工 : 不明 御影堂門 御影堂門(ごえいどうもん)は高さ約28mの入母屋造り、三門形式の大型の二重門。中央上部に「真宗本廟」の扁額があります。彫刻や細部の意匠も優れていて、寺院の正門として堅固で壮大な構えになっています。 上層には、釈迦如来像が中央にあり、脇侍として向って右側に弥勒菩薩像、左側に阿難尊者像の三尊が安置されているそうですが、内部は非公開です。京都三大門(東福寺、知恩院)の一つに数えられています。国の登録有形文化財の木造二重門。 御影堂門 1911(明治44)年再建 重要文化財 設計・施工 : 不明 御影堂 御影堂(ごえいどう)は、境内のほぼ中央に建つ道場形式の堂宇です。重層入母屋造りという形式で、外観が二重屋根なので2階建てに見えますが、下部は建物の建物の高さを高くせず内部空間を広げるために、柱頭のあたりから廂 (ひさし) を四方に取付けた裳階(もこし)で平屋、つまり単層建築です。 堂内は、「内陣」、「外陣」、「参拝席」に分かれています。設計・施工は尾張国の工匠の棟梁の名跡、9世伊藤平左衛門(いとう へいざえもん、1829 - 1913年)。国の重要文化財の木造平屋建て。 御影堂 1895(明治28)年再建 重要文化財 設計・施工 : 伊藤平左エ門(棟梁) 門を入って境内へ。御影堂と阿弥陀堂が並ぶ手前は、何の樹木もなく、だだっ広い空間。なかなかない寺院の風景です。 手水屋形も重要文化財に指定されましたが、詳細はわかりませんでした。 鐘楼 大型の鐘楼は阿弥陀堂の東側の離れた位置にあります。国の重要文化財です。 鐘楼 1894(明治27)年 重要文化財 設計・施工 : 不明 阿弥陀堂 阿弥陀堂は、御影堂の南側に並びで建つ仏堂で、本尊・阿弥陀如来を安置する本堂です。屋根は瓦葺きの単層入母屋造り。仏堂の大きさとしては全国7位だとか。御影堂と同様に阿弥陀堂内も、内陣・外陣・参拝席に分かれているそうです。国の重要文化財の木造平屋建て。 阿弥陀堂 1895(明治28)年再建 重要文化財 設計・施工 : 伊藤平左エ門(棟梁) 阿弥陀堂と御影堂には靴を脱いで上がることができます。無料でした。 堂内にも入ってお参りすることができますが、撮影禁止です。 縁側を伝って再び北側の御影堂へ。
by gipsypapa
| 2019-07-21 09:14
| 建築
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