梅宮大社は松尾大社から東に進み、桂川に架かる松尾橋からしばらく東進したところにあります。この神社も酒造守護の神社として、また梅の名所として親しまれている神社です。 奈良時代に山城国の有力氏族だった橘氏の祖である県犬養三千代(あがたのいぬかいのみちよ)夫人が祀られたことに始まり、平安時代に現在地に遷座したと伝えられます。中世までは、藤原氏、あるいは橘氏の守護神として崇敬を集めましたが、応仁・文明の乱で荒廃し、江戸時代に復興されました。 京都の梅の名所として知られる「梅宮大社」には、それ以外にも回遊式庭園の神苑があり、松尾大社を参拝したあとに、行ってみることにしました。 境内には京都府有形文化財に指定されている本殿や楼門など、社殿の多くは元禄年間(1688~1704)に復興されたもので、現在の東神苑にあたる一角も、同じ時期に最初の整備がなされたものと言われています。 梅宮大社 京都市右京区梅津フケノ川町30 撮影 : 2019.5.7 随身門、いわゆる楼門は江戸末期の造営。境内の主要社殿は、1698(元禄11)年の火災による焼失したため、江戸幕府5代将軍綱吉の命で亀岡城主が奉行となり、1700(元禄13)年に再建されたそうです。台風大破のため、拝殿は1828(文政11)年に、この随身門は1830(文政13)年の再造営されました。京都府登録文化財の木造2階建て門。 随身門(楼門) 1830(文政13)年 京都府登録文化財 設計・施工 : 不明 酒造守護の神社だからでしょうが、楼門の2階に酒樽が並ぶのは珍しい。 八坂神社や松尾大社と同様に、仁王様ではなく隋神が2体。 豊磐間戸命(とよいわまとのみこと)と奇磐間戸命(くしまどのみこと)。門を守る祭神です。 楼門の手前に西梅津神明社があります。 何かの撮影会のようです。この一行とは神苑でも会いました。 拝殿です。ここも松尾大社と同様に本殿のずいぶん手前に独立して建っています。拝殿も1828(文政11)年に再造営されたもので、京都府登録文化財。 拝殿 1828(文政11)年 京都府登録文化財 設計・施工 : 不明 拝殿といいながらも、舞台になっています。 拝殿の向こうに見えるのが拝所と回廊。その奥に本殿の屋根が見えています。 拝所の奥に本殿があります。現存の本殿は1700(元禄13)年に建造されたといわれますが、何回か改修されているようです。京都府登録文化財。 本殿 1700(元禄13)年 京都府登録文化財 設計・施工 : 不明 拝所の右に伸びる瑞垣にも祈りの場があります。 隙間の向こうにあるのは境内社の若宮社で、これも京都府登録文化財。 回廊の左側には同じく境内社で京都府登録文化財の護王社です。 他にも稲荷神社や・・・ 末社の八社があります。 これ、お百度参りの見切り石だそうです。 神苑に入るには、ここの社務所で拝観の手続きをします。550円でした。
by gipsypapa
| 2019-06-27 08:28
| 建築
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