知覧麓武家屋敷 森重堅庭園

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名勝に指定されている七つの庭園の最後です。⑦森重堅(もりしげみつ)庭園は寛保年間(1741~1744)の作庭と伝えられています。山麓に位置し、知覧麓武家屋敷では唯一の池泉庭園です。園地は主屋の南西に細長く、東南隅に滝口を設け、池底は漆喰仕上げ、刈り込み背後にはスギが植栽されています。

古風を伝える土蔵の存在も併せて庭園の史的価値を高めています。森家は、亀甲城の西側麓にあり、領主に重臣として仕えた家柄で住居や土蔵は寛保初年(1741)に建てられたものです。

曲線に富んだ池には、奇岩怪石を用いて近景の山や半島をあらわし、対岸には洞窟を表現した穴石を用いて水の流動を象徴しています。庭園入口の右隅にある石は、庭園の要となっており、雲の上の遠山を現しています。

知覧麓武家屋敷 森重堅庭園
住居・土蔵 : 1741(寛保元)年
作庭 : 寛保年間(1741~1744)
名勝
鹿児島県南九州市知覧町郡6354
撮影 : 2019.3.11
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土蔵は白壁の切妻造2階建てで、寛保元年に建てられた古いもの。
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同じ時期に建てられた武家住宅のオモテです。主人・客用と家族用の玄関が並列し,主人・客用の玄関を入ると玄関の間、次の間、座敷が一列に並ぶ間取りだとか。知覧麓武家住宅の基本形式の一つだそうですが、実は私の実家もそういう間取りです。
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庭に面した座敷の縁側。
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知覧麓武家屋敷でただ一つの池泉庭園。
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小さいながら池の水面があると、ほっとします。
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これで名勝に指定された7軒の庭園を見ました。知覧麓武家屋敷の通りには、他にも見所がありますので、次回以降に。



by gipsypapa | 2019-04-12 08:16 | 建築
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