紀州東照宮の西側の天神山にある和歌浦天満宮です。学問の神様である菅原道真が祀られ、大宰府天満宮、北野天満宮とともに日本の三菅廟といわれています。 紀伊国和歌山藩初代藩主だった浅野幸長が慶長9年(1604年)〜同11年(1606年)にかけて天神山の中腹を開墾して社地を造成し、本殿、唐門、拝殿、楼門、東西廻廊などを再建しました。これが現存する天満神社です。 施工は紀州根来出身の平内(へいのうち)吉政、政信の親子。後に政信は江戸幕府の作事方大棟梁になった当代屈指の工匠だそうです。楼門は一間楼門として最大規模の重要文化財。本殿も重要文化財で、内外部ともに美しい極彩色が施されています。 大宰府、北野、大阪などの有名な天満宮はいずれも町の中にありますが、ここ和歌浦天満宮は珍しく高台に建っています。 和歌浦天満宮 楼門 : 1605(慶長10)年 本殿 : 1606(慶長11)年 重要文化財 棟梁・彫工 : 平内吉政、正信 和歌山市和歌浦西2-1-24 撮影 : 2017.10.16 ここでも青石(緑泥岩片)がふんだんに使われています。独特の色合いで落ち着いた雰囲気をかもし出しています。 ユニークな一対の狛牛が出迎え。 天満宮といえば梅と牛。道真公は丑年生まれ。 「使いの牛」で、ご祭神菅原道真公のお使いなのです。 牛の傍に石組みの庭があります。 正面の石段は50段あり男坂といわれる急な階段です。 登りきったところに聳え立つのが、全国でも最大規模を誇る雄大な楼門(重要文化財)。 石灯籠に梅。 楼門につながるのは東西廻廊。 廻廊に干支の絵が並んでいました。 正面に見えるのは唐門で、その奥に拝殿と本殿があります。 延喜元年(901年)に菅原道真が大宰府に向かう途中、海上の風波を避けるために和歌浦に船を停泊。 その時、ここから和歌の浦を望み、2首の歌を詠んだそうです。 唐門からお参りして・・・ 瑞垣の隙間から見た拝殿の華やかな装飾。 「寺社の装飾彫刻 近畿編」という本には本殿など、多くの彫刻が掲載されていますが、その一部を見ることができました。 弱まってきたとはいえ、まだ雨が降っていました。ネットにあったお天気の日の写真です。 Google Map の航空写真。次回は本殿の右側に散在する末社を訪ねます。
by gipsypapa
| 2018-07-05 08:32
| 建築
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