倉吉の高田酒造

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高田酒造は、倉吉の旧市街を東西に流れる玉川と本町通りに挟まれた広大な敷地にあります。ネット情報では「屋号を「檜皮屋(ひわだや)」と号す。文久元年から昭和30年頃まで醤油醸造を営む。明治8年から酒造を開始した。明治40年には、皇太子(大正天皇)の山陰行啓に随行した憲兵将校の宿泊所となった。」とあります。

本町通りに主屋と仕込蔵が南面して建っています。敷地には中庭、茶室、新蔵など酒造業の施設が残っています。玉川沿いには蔵が並んでいて、主屋は天保14年(1843)、他は明治時代後期の建築です。そのうち醸造蔵一と蔵二は国の登録有形文化財です。

高田酒造(高田家住宅及び醸造施設)
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主屋は木造2階建てに石州赤瓦葺きの商家の典型で、江戸時代後期1843(天保14)年に建てられたものです。全体的に手が加えられて折らず、保存状態も良いそうです。棟札から建築年代が江戸後期と明確であることから、近世末の商家を知る上での指標となる重要な遺構でといえます。なぜか国ではなく県指定保護文化財の木造2階建て。

高田酒造(高田家住宅)
1843(天保14)年
鳥取県指定保護文化財
設計・施工 : 不明
鳥取県倉吉市西仲町2633
撮影 : 2015.4.29
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奥の間の写真がありました。内部写真は写真は「とっとり文化財ナビ」から借用しました。
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向こうに見えるのは仕込み蔵。

仕込み蔵
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西隣の仕込蔵は桁行21間半の長大な蔵です。この後方に中庭、茶室、新蔵、酒造業の諸施設があります。

仕込み蔵
明治後期
設計・施工 : 不明
鳥取県倉吉市西仲町2633
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内部写真はこれも「とっとり文化財ナビ」から借用しました。

旧高田酒造醸造蔵二
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主屋などの建つ宅地の背後,玉川の北の敷地にあります。土蔵造りで屋根は石州赤瓦葺、壁は中塗仕上げで、腰部は焼板張り。玉川沿いの歴史的景観を形成する重要な建物です。国の登録有形文化財の土蔵造り、平屋建て。

旧高田酒造醸造蔵二
明治後期
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
鳥取県倉吉市新町2-2381-1
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左が蔵二、右側が蔵一と思われます。

旧高田酒造醸造蔵一
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旧高田酒造醸造蔵一玉川沿いの小路に面して建っています。外壁は真壁で、半間ごとに柱をむき出しにし、高窓があるなど、変化に富んだ外観です。国の登録有形文化財の土蔵造り、平屋建て。

旧高田酒造醸造蔵一
明治後期
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
鳥取県倉吉市新町2-2381-1
by gipsypapa | 2017-02-25 09:07 | 建築
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