JR紀伊田辺駅

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 新宮市から田辺市へ移動。ここで1泊しました。まずは玄関口のJR紀伊田辺駅です。この駅は旧国鉄時代に紀勢西線の南部駅からこの駅まで延伸されたときに国鉄紀勢西線の紀伊田辺駅として開業し、初めは終着駅でした。現在はJR紀勢本線の主要駅の一つで「特急くろしお」を含むすべての定期列車が停車します。

 駅舎は赤い寄棟屋根に小さな二つの屋根窓のあるお洒落な駅舎。非対称の位置にペディメントのある玄関を配した洋風建築です。昭和初期としては斬新なデザインで、当時「スマートな白亜の建物」と呼ばれたのが納得できます。色々改修は行われたとは思いますが、木枠の縦長窓など、当時の姿をよく留めています。木造平屋建て。

本日の新聞で、建て替えのため解体されたと知りました。(2019.4.6)

JR紀伊田辺駅舎
1932(昭和7)年
設計・施工 : 不明
田辺市湊961
撮影 : 2013.11.27
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 駅の横にあるパン屋です。駅舎と同じデザインを採用。赤いとんがり屋根にハーフティンバーの妻面を見せています。
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 駅の玄関わきには田辺三偉人。世界的な博物学者「南方熊楠」、合気道の創始者「植芝盛平」、歴史上の豪傑「武蔵坊弁慶」がいます。弁慶さん以外はあまり知られていない、意外な人物です。
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 植芝さんは知る人ぞ知る。合気道の創始者で、日本より海外の方によく知られているようです。
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 耐震化の問題で取り壊し、移転が議論されているようです。保存案もあるようですが費用の問題で困難ではないかといわれています。行く末が心配な駅舎です
by gipsypapa | 2014-05-12 09:03 | 建築
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