日和茶房(函館プレーリーハウス)

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 4年前はまだ企業所有の建物で、玄関側と背面の塀越しに外観を見ただけでした。今回の旅行前に、カフェギャラリー『日和茶房 ひわさぼう』としてオープンしたことを知り、ぜひ行ってみたかったのです。

 4年前のブログの繰り返しになります。

 一見してライト風とわかるこの建物は、世界的な建築家F.L.ライトの弟子で、大正から昭和にかけて北海道を拠点に活躍した田上義也(たのうえ よしや 1899~1991)の設計です。函館の海産商だった佐田作郎の住居として建てられたもので、その後、すぐに同じ海産商の小熊家の住宅として長く使われました。

 日和茶房(函館プレーリーハウス)_c0112559_12535281.jpg水平と垂直線を強調した外観で、長く突き出した軒。幾何学的モチーフの門扉や純白の外壁に採光に配慮して多めに配置された窓の形状や桟の造形美にライト式住宅の特徴が強く出た、上品で魅力的な作品です。

 田上義也氏設計の洋館が喫茶室になっている例は、札幌の「ろいず珈琲館旧小熊邸」があり、いずれもライトスタイルの美しい建物ですが、こちらは和室があったりして、より変化に富んでいます。登録有形文化財と函館市景観形成指定建造物の木造2階建て。

日和茶房(函館プレーリーハウス)
旧佐田邸
1928(昭和3)年
登録有形文化財
函館市景観形成指定建造物
設計 : 田上義也
施工 : 不明
函館市元町32-10
撮影 : 2013.8.29



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 前回は閉まっていた庭園への入口が開いています。
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 訪ねたのは午後1時前。平日とはいえランチ時間なので、入れるかどうか少し心配しましたが、なんとか1席だけ空いているとのこと。確かに中はほぼ満席で、当然のように大半は女性客でした。
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 案内されたのは奥に進んだところにある日本間の廊下。広い廊下でつなぐ和室が2部屋あります。廊下を含めていずれも喫茶室として使われています。最初はどこも満席状態でしたが、私が出るころにはほとんど空きました。
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 注文したのはハムと野菜のクレープとエビスビール。(^^)
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 2階も見せてもらいました。
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 私が座った和室の廊下です。
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 期待通りの素晴らしさでした。
by gipsypapa | 2014-02-08 13:10 | 建築
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