1909(明治42)年の横浜の開港50周年の記念に、市民からの寄付金を基に公募設計を行って建設された横浜市のいわゆる公会堂。翌、大正7年に竣工した大阪市中央公会堂とともに大正期の2大公会堂建築といわれ、双方が国の重要文化財に指定されています。 1923(大正12)年の関東大震災によって、時計塔と壁体だけを残し、内部が焼失し、屋根ドーム群も欠落しましたが、数回にわたる復旧工事を経て、1964(平成元)年に大正時代そのままの姿に復元しました。 赤煉瓦と花崗岩をとりまぜた辰野式フリークラシックといわれる様式だそうです。通りに面した3つの隅部に、ひときわ印象的な36メートルの時計塔、角塔と八角塔を配した複雑な形状になっています。 内部も華麗な構成となっており、多彩な絵模様、色とりどりのステンドグラス窓や大ホールのヴォールト天井、豪華なシャンデリアの列など息を呑む素晴らしさです。 コンペ原案は、東京帝国大学卒業し、住友総本店臨時建築部(現日建設計)、三菱合資会社(現三菱地所設計)を経て、旧東京市に所属した建築家で、建築行政家として、また都市計画の方面でも活躍した福田重義(ふくだ しげよし1887 -1971)。 実施設計は横浜市の初代建築課長だった山田七五郎(やまだ しちごろう)と、後に多くの水力発電所の建物設計を手がける佐藤四郎(さとう しろう)が担当。国の重要文化財と近代化産業遺産の煉瓦・鉄骨煉瓦・鉄筋コンクリート造り2階建て、地下1階、塔屋5階建て。 横浜市開港記念会館 旧開港記念横浜会館 1917(大正6)年 重要文化財 近代化産業遺産 設計 : 福田重義(コンペ案) 実施設計 : 山田七五郎、佐藤四郎(横浜市営繕) 施工 : 清水組 横浜市中区本町1-6 撮影 : 2012.12.8 & 9
by gipsypapa
| 2013-09-19 13:08
| 建築
|
ブログジャンル
以前の記事
検索
タグ
商業施設(867)
住宅(634) 大阪(612) 観光(437) 北海道(402) 京都(378) 寺社(366) 公共施設(313) 庭(177) 東京(168) 学校(143) 福岡(142) 兵庫(139) 教会(138) 愛知(132) クラシックホテル(106) 神奈川(101) 長崎(89) 静岡(86) 香川(83) お気に入りブログ
gyuのバルセロナ便り ... nakajima aki... クロアチアの碧い海の夢 日本庭園的生活 ヴォーリズを訪ねて 近代建築Watch 里山ガーデン 関根要太郎研究室@はこだて SOMETIME BLUES It's on my mind 近代建築写真室@武蔵野台地 カフェ・ロッジ パルチザン Anthology -ま... 加越屋徳兵衛の電車大好き... はーとらんど写真感 いろいろ*絵描き帖 夢と希望 exblog以外
最新のトラックバック
記事ランキング
ライフログ
その他のジャンル
ファン
画像一覧
|
ファン申請 |
||