国内の旧帝国大学は、古い建物がほとんど残っていない名古屋大学以外はすべて行ってみました。なかでも東大は、母校を除けば一番早く訪れたわけですが、当時の建物へのこだわりの薄さや下調べ不足のため、何を撮ったか分からなくなっていて、放置していました。なにしろ数多くの建物が内田祥三(うちだ よしかず1885 - 1972)が昭和初期に設計した、いわゆる「内田ゴシック」といわれるデザインパターンで、みんなよく似ているのです。 しかしすでに行ったことだし、よほどのことがない限り再訪することもなさそうなので、ネットで調べながら、特定できるものを一挙に紹介することにしました。 東京大学本郷キャンパス 文京区本郷7-3-1 撮影 : 2006.5.3 赤門 徳川第11代将軍・徳川家斉(とくがわ・いえなり 1773-1841)の第21女・溶姫(やすひめ 1813-1868)が、 加賀藩第13代藩主・前田斉泰(まえだ・なりやす 1811-1884)に輿入れする際に建てられた門。 東京大学 赤門 旧前田家上屋敷御守殿門 1827(文政10)年 重要文化財 設計・施工 : 不明 コミュニケーションセンター 東京大学コミュニケーションセンター 旧人力車車庫 1910(明治43)年 設計・施工 : 不明 医学部2号館(本館) 東京大学 医学部2号館(本館) 1936(昭和11)年 設計 : 内田祥三 施工 : 不明 教育学部 総合図書館 東京大学 教育学部 総合図書館 1928(昭和3)年 設計 : 内田祥三+野田俊彦 施工 : 大林組 文学部3号館 法文2号館 法文1号館 法文1号館と法文2号館は安田講堂を突き当たりとする道を挟んで左右対称に配置されています。二つの建物を横切って、ギリシャ風の彫刻が刻まれた古風なアーケードがあり、内田ゴシックの真骨頂といわれています。 東京大学 法文2号館 1938(昭和13)年 登録有形文化財 設計 : 内田祥三 施工 : 不明 東京大学 法文1号館 1935(昭和10)年 登録有形文化財 設計 : 内田祥三 施工 : 竹中工務店 大講堂(安田講堂) この大講堂は、安田財閥の安田善次郎からの寄付によって建てられたため安田講堂と呼ばれています。国の登録有形文化財。 東京大学 大講堂(安田講堂) 1925(大正14)年 登録有形文化財 設計 : 内田祥三+岸辺日出刀 施工 : 清水組 中央食堂 工学部 東京大学 工学部2号館 1924(大正13)年 設計 : 内田祥三 施工 : 不明 東京大学 工学部3号館 1939(昭和14)年 設計 : 内田祥三 施工 : 不明 理学部 理学部のエリアには大正時代の煉瓦造りが残っています。 東京大学 理学部化学東館 1916(大正5)年 設計 : 山口孝吉(東京帝国大学営繕課長) 施工 : 不明 第2食堂 医学部付属病院 東京大学 医学部附属病院管理研究棟 1928(昭和3)年 設計 : 内田祥三 施工 : 不明
by gipsypapa
| 2013-07-22 13:39
| 建築
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