函館の大二物産と本郷計測機

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 函館市電の十字街駅の近くに並び立つ二つの建物。いずれも海産の倉庫業のほか小売事業を積極的に展開していた会社、金森所有の店舗だったものです。
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 右手の切妻屋根に破風の形が面白い建物は金森の小売店・三星堂だった建物で、明治中期の築。外壁がモルタル仕上げなので見逃してしまいそうですが、煉瓦造りの耐火建築です。現在は水産業を営む大二物産が使用しています。煉瓦造り、3階建て。

大二物産
旧金森三星堂
1894(明治27)年ころ
設計・施工 : 不明
函館市末広町10-3
撮影 : 2009.9.23
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 左の細長の建物は大正10(1921)年に起きた函館大火の翌年に建てられた、これも金森の書店、一二堂だったもの。今は本郷計測機の事務所になっています。大二物産の建物と隙間なく、つながって建っているのは、同じ金森の所有だったからでしょう。関根要太郎研究室@はこだてによると、設計・施工は大正初期から昭和にかけて、函館市内の主な建築工事を請け負った木田保造の木田組が手掛けたと考えられるとのことです。鉄筋コンクリート造り、3階建て。

本郷計測機
旧金森一二堂
1922(大正11)年
設計・施工 : 木田保造(木田組)?
函館市末広町10-3
撮影 : 2009.9.23
by gipsypapa | 2010-07-01 11:03 | 建築
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