函館のコーヒーハウスJOE

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 東坂と湾岸の大通りの角地にある明治初期の白漆喰と3連アーチが美しい建物。当時、上海や大連に航路を持つ廻漕店の遠藤吉平商店の店舗でした。屋根は方形の瓦葺きで、煉瓦壁に白漆喰を塗り、一部には目地を切って石造り風に見せています。1階には大型の3連アーチ、2階には小ぶりな2連アーチ窓を配した洋風建築です。3連アーチは太刀川家店舗で見たのと同じように、鋳鉄製の柱で支えられています。函館市景観形成指定建造物の煉瓦造り2階建て。

 なお、1964(元治元)年に、この建物の前の岸壁から同志社の創設者・新島穣がアメリカへと密航を企てたという場所といわれ、それがお店の名前の由来のようです。ネット上で「喫茶JOE」と呼ばれていることが多い建物です。

コーヒーハウスJOE
旧遠藤吉平商店
1885(明治18)年
函館市景観形成指定建造物
設計・施工 : 不明
函館市大町9-14
撮影 :2009.9.24
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新島穣と建物の由来を書いたプレート。
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 コーヒーハウス・ジョーとギャラリー・アオヤギという文字が見えます。
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現在は営業していないという記事があります。私が訪ねた時も閉まっていました。しかし寂れた様子はなく、入口にメニューを書いた黒板がありました。不定期的に使用されているのかも知れません。
by gipsypapa | 2010-06-05 22:37 | 建築
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