土浦は1926(昭和2)年に帰国して、大倉土木(現・大成建設)に勤めながら住宅の設計を手掛けました。初期の作品(山懸邸や山本邸があるそうです)ではライトの影響が強かったようですが、このころはモダニズムに移行しています。ホワイトキューブに大きなガラス窓を穿った、いわゆるバウハウススタイルと呼ばれたそうです。主な作品は、銀座トクダビル(1932)、西郷会館(1952)、銀座シネパトス(1952)など。 この時代に脚光を浴びだした、白い四角形のインターナショナルスタイルを木造で表現し、洗練された外観になっています。実験住宅といわれたのは、断熱材として「もみ殻」を外壁に充填したり、吹き抜けや中二階などを採用して小さいながらゆったりとした空間をもった、最小限住宅の先駆けと評価されたからでしょう。とはいえ、窓の庇や飛び出したベランダの形状などはライトの影響が残っていると感じました。東京都指定有形文化財の木造2階建て、地下1階。 土浦家住宅 (旧土浦亀城邸)1935(昭和10)年 東京都指定有形文化財 設計 : 土浦亀城 施工 : 秋山組 東京都品川区上大崎2-6-14 撮影 : 2008.10.12
by gipsypapa
| 2009-01-13 14:10
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