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雲仙観光ホテル

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 雲仙でバスを途中下車した目的は雲仙観光ホテルです。c0112559_1651787.jpgクラシックホテルの代表作のひとつ。いつものように、ここでお茶を飲んで中も見ようという魂胆でした。
 3階妻面のハーフティンバーに1階は雲仙の溶岩石を貼り、2階は丸太を使ったログハウス風。スイスの山小屋を思い出させるような、格調高いお洒落なホテルです。
エントランスを中心として両翼に伸びる客室を持つ外観は、重厚さも感じました。内装は山小屋風手斧仕上げの木を使い、絨毯やカーテンに英国のウィリアム・モリス製の織物を使うなど、高級感あふれる空間を作っています。

 設計は竹中工務店の早良俊夫(1913-1982)。竹中工務店には、藤井厚二と同期入社で、設計部にあって、初期に50を越える数多くの多彩な作品を生み出しています。作風は、様式主義を基本としつつ、初期モダニズムのさまざまな造形を試行し、インターナショナル・スタイルまで展開したといわれています。c0112559_16515039.jpg現存作品としては、神戸のジェームス邸(1934年)が有名です。登録有形文化財の木造一部鉄筋コンクリート造、地上3階、地下1階建て。

雲仙観光ホテル
1935(昭和10)年
登録有形文化財
近代化産業遺産
設計 : 早良俊夫(竹中工務店)
施工 : 竹中工務店
長崎県雲仙市小浜町雲仙320
撮影 : 2009.5.19
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 アルプスのロッジのような自然に溶け込んだ建物です。
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広々としたエントランス・ロビー。天井は低いのですが、巨大な木梁が見ものです。
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数段のステップを上がったところにあるバー。
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見どころの一つである大食堂。ここはRC梁と木根太の天井が不思議な雰囲気を醸し出しています。
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エントランスの正面には3階まで続く階段が目を引きます。この階段の木部は手斧仕上げ、床はウイリアム・モリスの絨毯が使われています。
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2階の客室も格調高い木製のドア。
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 テラスは山小屋風です。
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by gipsypapa | 2010-03-12 17:08 | 建築 | Trackback | Comments(6)

雲仙温泉

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 一夜明けて、小浜温泉から半島の反対側にある島原市へバスで山越えしました。途中、雲仙で下車し、次のバスが来るまでの1時間で、雲仙温泉とお目当ての雲仙観光ホテルを見ていく予定を組んでいます。

 昭和9年、日本で初めて国立公園に指定された雲仙。明治の頃に外国人の避暑地と温泉地として開かれた国際的な観光スポットでした。雲仙温泉は大叫喚、お糸、清七など30か所程度の地獄があり、キリシタン殉教の舞台となったところ。いたるところに噴気孔から白い水蒸気がもくもくと噴き上がっていました。

撮影 : 2009.5.19
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 高原の避暑地なのでお洒落な洋館が多かったです。
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 1991年に噴火し、火砕流と堆積した火山灰による土石流で話題になった普賢岳(左の山)。現在は静かです。
by gipsypapa | 2010-03-08 15:56 | | Trackback | Comments(2)

春陽館

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 私達が泊った旅館です。1938(昭和13)年に建てられた春陽館で、小浜温泉では最も古く格調高い旅館です。

 本館は純和風建築で玄関部を中心に両翼に切妻の棟をせり出した左右対称の堂々とした建物。玄関が建築当初のままの巨大な唐破風の門構えで、この旅館のシンボルになっています。純和風の旅館ですが、ロビーなどは洋風で、クラシックホテルと位置付けしてもいいでしょう。木造3階建て。

春陽館
1938(昭和13)年
設計・施工 : 不明
雲仙市小浜町北本町1680
撮影 : 2009.5.18 & 5.19
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これだけの威厳のある旅館なので、高いと思われるでしょうが、泊ったのが平日だったので格安でした。特別料理でなくても海の幸を使った夕食は十分に楽しめました。(但し部屋は本館につながった、7階建てのRC造りの別館)
by gipsypapa | 2010-03-07 12:10 | 建築 | Trackback | Comments(5)

小浜町小浜公民館

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 小浜温泉にも数少ないながらレトロな建物があります。これは昭和初期に建てられた公民館。正面の2階建て本館の背後に平屋が接続されて、公民館としては大型の建物です。平屋建ての部分は体育館のようです。やや変色した下見板貼りの外壁に木枠の窓が整然と並んでいます。正面中央に千鳥破風の玄関ポーチがある和洋折衷の木造2階建て(一部平屋建て)。

小浜町小浜公民館
1934(昭和9)年
設計・施工 : 不明
雲仙市小浜町北本町850
撮影 : 2009.5.18
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by gipsypapa | 2010-03-05 13:17 | 建築 | Trackback | Comments(2)

雲仙市の小浜温泉

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 長崎で建物ばかり見て廻ったので、妻への罪滅ぼし。2泊目は温泉旅館に1泊しました。今日は建物ではなく旅行ブログです。

撮影 : 2009.5.18

 小浜温泉は島原半島の西岸にあり、雲仙普賢岳の麓、橘湾に面した温泉地。雲仙の麓ということもあり海岸に何本もの湯煙が立ち上がる温泉街。お湯の温度が高く、一日の湧出量が15,000トンあるため、日本一熱量が多い源泉といわれています。ホームページでもわかるように25軒以上の温泉旅館が海岸線に並び、海の幸が豊富なことで、九州では知られた温泉です。

 とはいえ私達が泊ったのが平日のせいか、観光客はまばら。町並みもひなびた印象です。小浜といえば2008年のアメリカ大統領選挙の民主党予備選でバラク・オバマ上院議員の応援で有名になった、福井県の小浜市を思い出しますが、ここ小浜温泉でも同じように応援運動が行われたそうです。
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 泊った旅館から見えた別の旅館の前に朽ちかけたコンクリートから湯けむり。
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 96℃のお湯。この周辺はいたるところに湯気が出ています。
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 レトロ風な観光案内所。雲仙市役所の支所でした。
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 やはりオバマさんがいました。等身大、着ているスーツはかなり上質の手触り。
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 上の川湧水。同じ地下水でも一方は100℃近くの高温。ここは冷たいのです。どうなっているのか。
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 石積みのある坂を下って光泉寺へ。
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小浜町の町並み。向こうに見えるインド風の建物は伝明寺。
by gipsypapa | 2010-03-04 10:01 | | Trackback(1) | Comments(2)

JR諫早駅

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 島原半島の西岸にある小浜へ移動するため、JRに乗って諫早へ。ここでバスに乗り換えて小浜に向います。

 洋館風のデザインを見ると新しいと思ってしまいますが、昭和初期の築。10年ほど前に外壁の塗り替えが行われた以外は、当時のままだそうです。確かにプラットフォームから見る駅舎の窓や扉周りに当時のままの装飾がありました。木造平屋建て。

JR諫早駅
1934(昭和9)年
設計・施工 : 不明
諫早市永昌町1-1
撮影 : 2009.5.18
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by gipsypapa | 2010-03-03 10:27 | 建築 | Trackback | Comments(2)

長崎市べっ甲工芸館

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 長崎市の最後です。同じ大浦海岸通りに面し、旧香港上海銀行長崎支店の少し北東にある煉瓦造りの建物。明治時代に貿易港だった長崎の税関として建てられ、近年改修されて、長崎市のべっ甲細工の展示施設として一般公開されています。

 小ぶりな擬洋風の建物で、煉瓦造りの外面に白い漆喰壁。正面の中央に二つのアーチ形の玄関があり、両端に三角破風を持つ左右対称形の端正な外観です。和瓦葺きの屋根にある、二つの明かり彩りの丸い屋根窓がアクセントになっています。国の重要文化財に指定された煉瓦造り、平屋建て。

長崎市べっ甲工芸館
旧長崎税関下り松派出所
1898(明治31)年
重要文化財
設計・施工 : 不明
長崎市松ケ枝町4-33
撮影 : 2009.5.18
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 もう時間がありませんでした。長崎名産のべっ甲も見たかったし、内部は明治時代の税関施設の状況をよく伝えているそうなので、残念。この建物の前にあるバス停からJR長崎駅へ向いました。次の宿泊地、雲仙市の小浜温泉へ移動します。
by gipsypapa | 2010-03-02 10:14 | 建築 | Trackback | Comments(2)

旧香港上海銀行長崎支店

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 海岸通りにある明治の銀行建築。1896(明治29)年に長崎支店を開設した香港上海銀行でした。在留外国人の貿易商を主な取引先として外国為替や、ロンドン、上海、香港における外貨の売買を主要業務とした特殊為替銀行でした。1931(昭和6)に閉鎖されたのち、長崎市が買い取り、警察署庁舎や歴史民俗資料館として利用されました。近年改修され、1996(平成8)年から記念館として一般開放されています。

 設計は明治から昭和初期に活躍した建築家、下田菊太郎。アメリカの建築設計事務所勤務の後、横浜に建築事務所を開設しました。当時の建築界では異色の存在といわれ、昭和初期の官庁建築等に多く見られる帝冠様式を初めて提案したことでも知られています。c0112559_145532.jpg大陸、特に上海を中心に作品がありましたが、この建物は国内に現存する唯一の作品で、長崎市内の石造り洋館としても最大級のものです。

 海側の正面ファサードは、1階部分は連続アーチのアーケード。2・3階部分に4本のコリント式の大オーダーを並べ、その上に三角破風の屋根を載せた銀行らしい重厚な意匠です。国の重要文化財に指定された、煉瓦及び石造り、3階建て。

旧香港上海銀行長崎支店
1904(明治37)年
重要文化財
設計 : 下田菊太郎
施工 : 矢田鉄三
長崎市松ケ枝町4-27
撮影 : 2009.5.18
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 内部も見ることができます(有料)が、もう列車の時間が迫って来ました。玄関口から覗いただけです(無料)。
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by gipsypapa | 2010-03-01 14:10 | 建築 | Trackback | Comments(2)

長崎市南山手町のM邸

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 須加五々道美術館から海岸通りの一つ山側の小道を北東に進んだところにある、これも明治の洋館。石垣の上部に面白い積み方の煉瓦塀。白い下見板貼りの外壁やベランダの軒の形など、凝った設計です。今も個人の住宅として使われていました。木造平屋建て。

M邸
明治中期
設計・施工 : 不明
長崎市南山手町3
撮影 : 2009.5.18
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by gipsypapa | 2010-02-26 11:30 | Trackback | Comments(2)

南山手乙9番館(長崎市須加五々道美術館)

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 宝製鋼のすぐ横に明治中期に建てられた南山手乙9番館(旧中村邸)があります。長崎市が買い取り改修したのち、長崎市出身の日本画家・須加五々道(すかごごどう)の作品を展示する須加五々道美術館として一般開放しています。水墨画に西洋美術の遠近法を融合させた独特の画風で、その作品は「新日本画」と呼ばれているそうです。

 下見板貼りの外壁にベランダとバルコニーを持った、長崎ではおなじみの形をした明治の洋館です。国の重要伝統的建造物群保存地区にある、木造2階建て。

南山手乙9番館(長崎市須加五々道美術館)
旧中村邸
明治中期
設計・施工 : 不明
長崎市南山手町3-17
撮影 : 2009.5.18
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 ↑にリンクしているホームページにある須加五々道の絵画はよさそうです。残念ながら時間がなく、前を通り過ぎただけでした。
by gipsypapa | 2010-02-25 10:19 | 建築 | Trackback | Comments(2)