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修善寺ハリストス正教会顕栄聖堂

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 温泉地なので和風建築が立ち並ぶ街並みですが、唯一の洋風建築があります。ロシア・ビザンチン様式のギリシャ正教会に共通する外観で、京都ハリストス正教会聖堂(1903年、松室重光設計)を手本として、モイセイ河村伊蔵(もいせい かわむら いぞう、1860 - 1940)が設計した、初期の本格的なハリストス教会建築です。

 その後、翌年に豊橋ハリストス正教会聖堂(1913年)、函館ハリストス正教会復活聖堂(1916年)と続いて完成させますが、それらが重要文化財に指定されているのに対して、最も古いこの修善寺ハリストス正教会が県の有形文化財に甘んじているのは納得がいかない気がします。

 ハリストス正教会の聖堂は必ず東向きに建てられるため、正面は西側を向いています。建物は木造漆喰塗りの壁で、棟の西端には高さ18mの鐘塔と尖塔がり、豊橋の聖堂と似た印象を受ける、美しい建造物です。

 特に軒下を支える持ち送りにある葡萄(ぶどう)のレリーフは見どころで、松崎編で紹介した鏝絵の入江長八の弟子達の作だそうです。

 内部の聖所にはイコン画家として知られる山下りんの十字架の聖像があるそうですが、残念ながら内部は非公開です。静岡県指定有形文化財の木造平屋建て。

修善寺ハリストス正教会顕栄聖堂
1912(大正元)年
静岡県指定有形文化財
設計 : 河村伊蔵
施工 : 不明
伊豆市修善寺861
撮影 : 2014.4.22
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 持ち送りにある葡萄のレリーフは鏝絵です。
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 この日は曇り空で、かつ木々の葉が茂っている季節のためでしょうか、写真写りが良くないです。
by gipsypapa | 2014-09-05 08:48 | 建築 | Trackback | Comments(2)

豊橋ハリストス正教会聖使徒福音者馬太聖堂

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 豊橋市のもう一つのお目当て、豊橋ハリストス正教会。豊橋市公会堂から吉田城跡である豊橋公園の横の道を行ってすぐのところにあります。

 この日は快晴。まぶしいほどに真っ白な下見板張の外壁に銅板葺の屋根。玄関上部に尖頭屋根とクーポラを戴く八角形平面の鐘塔を持つ、典型的なハリストス正教会です。平面形状が、西から東へ、玄関、啓蒙所、聖所、至聖所を一直線に並ぶのは、ハリストス正教会聖堂に共通する形式だとか。細部は開口部上部の台形と山形の破風。玄関ポーチの柱は幾何学的立体の組合せたくびれ柱の独特な意匠です。

 設計は明治・大正期の建築家であり、ハリストス正教会副輔祭で、主に日本正教会の聖堂の設計と建築を行ったモイセイ河村伊蔵(かわむら いぞう、モイセイ」は聖名1860 - 1940)。他に函館ハリストス正教会聖堂、白河ハリストス正教会聖堂、釧路ハリストス正教会の旧聖堂(現存せず)などの設計・建築監督を手がけました。国の重要文化財と愛知県指定文化財の木造平屋建て、正面八角鐘楼付、銅板葺、聖障付き。

豊橋ハリストス正教会聖使徒福音者馬太聖堂
1913(大正2)年
重要文化財
愛知県指定文化財
設計 : 河村伊蔵
施工 : 中神組
豊橋市八町通3-15
撮影 : 2011.9.23
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by gipsypapa | 2012-12-11 13:51 | 建築 | Trackback(1) | Comments(2)

函館ハリストス正教会復活聖堂

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 c0112559_1285027.jpg 函館では有名な建物の一つ。いかにもロシア正教会らしい外観をしています。このブログでも、設計者は違いますが、すでに日本ハリストス正教会教団復活大聖堂(ニコライ堂)京都ハリストス正教会石巻ハリストス正教会を紹介していますので、写真をご覧になればその共通性は感じられるはずです。

 この教会は大正初期に建てられた、煉瓦造りの壁面に白漆喰仕上げのビザンチン様式で、緑青の屋根は木造小屋組で支えられる銅板貼りです。鐘楼の尖塔を中心として、合計6個のネギ花状のクーポラ(小さなドーム)と十字架が付いています。地元の信者とロシアの一老寡婦からの多額な献金により建てられたとか。.

 設計と監督は正教会補祭で、他にも現存する豊橋ハリストス正教会聖堂、白河ハリストス正教会聖堂も設計したモイセイ河村伊蔵。重要文化財に指定されている煉瓦造平家建て。


函館ハリストス正教会復活聖堂
1916(大正5)年
重要文化財
函館市伝統的建造物
設計 : 河村伊蔵
施工 : 尾林利吉
函館市元町3-13
撮影 : 2009.9.23

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 聖堂内部が撮影禁止なので美しいアーチ窓から差し込む光を紹介出来ないのが残念です。
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敷地内にひっそり建つ信徒会館。こちらは新しいようです。
by gipsypapa | 2010-08-16 12:18 | 建築 | Trackback | Comments(0)