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サンアール不動産芦屋寮

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 阪神電鉄芦屋駅から南に下ると芦屋川沿いに高級住宅地があります。この建物は大正時代に建てられた個人の住宅。現在は企業の社員寮です。

 設計は横河工務所で大正時代から昭和時代にかけて三井系の建物の設計を多く手がけた建築家。東京銀行集会所、日本工業倶楽部や、今は現存しない傑作の三信ビルディングなどの設計などで知られています。木造2階建て。

サンアール不動産芦屋寮
旧安部邸  大正期
設計 : 松井貴太郎
施工 : 不詳
芦屋市平田町5-24
撮影 : 2007.9.16
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石造りの門やアイアングリルは重厚ですが、比較的新しいような。
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 庭に車が止まっているので、今も使われているようですが・・・・
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西面は傷みが目立ちます。ただ、天然スレート葺きの屋根や雨どいなどは、よくオリジナルの状態を保っています。
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切妻の両側にある屋根窓と煙突が印象的。あまり手を加えてないのが、かえって良い雰囲気を醸し出しています。
by gipsypapa | 2008-10-18 16:27 | 建築 | Trackback | Comments(2)

深江文化村の古澤邸

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 13軒あったという深江文化村の西洋館のうち、今や残った最後の2軒の一つは古澤家住宅です。

 とんがり帽子のような急勾配の屋根が北欧風で珍しいと思ったら、設計者が雪国のロシア人建築家でした。屋根が二重になったり、張り出し方向が3方向に向かったり複雑な形状をしていて、日本ではあまり見かけない興味深い意匠です。急勾配のために屋根がよく見えます。これは間違いなく天然スレート葺き。

 建設当初はロシア革命を逃れて日本に来たロシア人が居住していたそうです。登録有形文化財の天然スレート葺き、木造2階建。

古澤家住宅 1925(大正14)年
登録有形文化財
設計 : ラディンスキー
施工 : 不明
神戸市東灘区深江南町1-3
撮影 : 2007.9.16
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 こちらが東の正面。全面に木が生い茂って全貌は見えません。こちら向きの切妻は左右の屋根の長さが違う。
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 斜め横から玄関ポーチが見えて。
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 北面は複雑な屋根形状がよくわかります。
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 ピンク色のモルタル葺きつけの壁に白い窓枠が似合っています。
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 こちらは空き地から見た西面。屋根が二重になっているのは何故?
by gipsypapa | 2008-10-16 14:48 | 建築 | Trackback | Comments(2)

深江文化村の旧ベーカー邸

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 元はロシア人指揮者でモスクワ国立歌劇場や来日後は大阪フィルハーモニックオーケストラなどで指揮をとったエマニエル・メッテルの旧居でした。ロシア革命後の混乱を逃れて中国経由で来日し、アメリカに渡るまでの十数年間ここで暮らし音楽活動を続けたそうです。朝比奈隆や服部良一は彼の門下生でした。現在はベーカー氏(W.S.BAKER)が住んでいます。

 と、ここまで書いて建物のデータを探していたら、2008年1月1日付の記事に「メッテルの旧居はごく最近取り壊されてしまいました。」とあります。なんと驚き。ここを訪問したのは2007年9月中旬ですから、そのあとすぐに解体されたようです。
  
 木造にスタッコ仕上げの壁、蔦が絡まって雰囲気豊かな、お気に入りの建物だったのですが、旧ベーカー邸と呼ばなければならないのが、なんとも残念です。木造2階建て。

旧ベーカー邸 (旧メッテル邸) 大正末期
現存せず
設計・施工 : 不明
神戸市東灘区深江南町1-3
撮影 : 2007.9.16
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 富永邸から角を曲がると空地の向こうに、周りの風景とは異次元の木々が生い茂るベーカー邸が見えてきました。
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 ここには確かに W.S.BAKER の表札があったのですが。
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 グレーの壁に白い木製の玄関扉が美しい。煉瓦積みの玄関周りとステップも印象的。
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 屋根は天然スレート葺きのようです。
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 今になって思えば、単に蔦が絡んでいるだけではなく、人が住んでいる気配がなかったなぁ。それと他の2つの建物は国の登録有形文化財に指定されているのに、これほどの洋館が指定なしだったのも不思議でしたが、それも関係しているのか?

 Google Map のストリートビューで空き地になっているのを確認しました。こうも簡単に取り壊されてしまったのはいかにも残念ですが、個人的には最後の姿を見ることができてよかったとも言えます。
by gipsypapa | 2008-10-15 13:54 | 建築 | Trackback | Comments(2)

深江文化村の冨永邸

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 長らく西の方をやりましたので、今日から関西へ戻り、兵庫県を。ここも近代建築愛好家としてはターゲットが多いところなので、始めたらきりがないでしょうから、しばらくやったら今度は東へ移動する予定です。

 阪神電車の芦屋川駅から南の芦屋川西岸の東灘区深江南町に大正末期に開発された深江文化村という西洋館街がありました。深江で長らく続いた医者の家系で大地主の阪口磊石(らいせき)から土地2500坪の提供を受けた、建築家W.M.ヴォーリズ建築事務所の吉村清太郎が都市設計を行い、周りとは一風変わった洋風モダンな空気を醸し出す空間「文化村」が出来上がったわけです。

 中央に広大な芝生庭園が造られ、それを囲むように13軒の西洋館が配され、そこにロシア革命を逃れてきたルーチンやメッテルらの音楽家を始めとして、9カ国13組の文化人の家族が居住したそうです。 現在はそれらの洋館はほとんど残っておらず、私が訪れた時には3棟ありましたが、さらにそのあと1棟解体撤去されたということです。

 この冨永家住宅も当時をしのばせる数少ない歴史的建造物で、日本最古のツーバイフォー工法による建造物。 現在も現役の住居として使用されています。登録有形文化財の木造2階建て。

冨永家住宅 大正末期
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
神戸市東灘区深江南町1-3
撮影 : 2007.9.16
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 寄せ棟に一部破風のある特殊な屋根形状です。濃い緑色の外壁に白い窓枠が印象的。よく手入れされているようで、全く古さを感じさせず、むしろ最近流行の建売輸入住宅の原型のように見えます。
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 手前にある付属屋も登録有形文化財。
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 中央にあったといわれる中庭は、その面影がなく、駐車場になっていました。
by gipsypapa | 2008-10-14 15:41 | 建築 | Trackback | Comments(4)

神戸御影の旧乾邸

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 阪急電車の御影駅から白鶴美術館を目指して北に進むと、高級住宅が立ち並ぶ一角があります。ヴォーリズの小寺邸から見て東側に位置する大邸宅。海運業を営んでいた乾新兵衛氏の住宅でした。昨年11月24日に放映されたドラマ「虹を架ける王妃」のロケ地。
 現在はヴォーリズの六甲山荘と同じくアメニティ2000協会によって保存・活用されています。鉄筋コンクリート造、一部木造2階建。

旧乾邸
1936(昭和6)年
設計 : 渡辺節
施工 : 竹中工務店
神戸市東灘区住吉山手5-1-30
撮影 2006.4.22 & 11.11
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 東側の正門。普段は閉まっています。開くのは1年に何回かある内覧会と不定期な催し物が開催されるときだけ。
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 偶然にも2006年11月11日には生け花の展覧会が開催されて中に入ることができました。
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 縦長窓。c0112559_140532.jpgc0112559_1402523.jpg























 内部から玄関アプローチを。
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 建物の中も見事に保存されています。大きな窓が印象的。
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 1階の広間から2階を。
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 この日はいたるところに生け花が飾ってあり、いい雰囲気でした。
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 階段も手の込んだ装飾が施されています。
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 1階広間の大きなシャンデリア。
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 2階から見た1階の広間。ドアや手摺の模様が素晴らしい。
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 2階の廊下。
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 2階の小部屋。
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 水周りの小物は昔のまま残されています。
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 2階のベランダ。
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 北側にある水飲み場。
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by gipsypapa | 2007-02-22 14:19 | Trackback | Comments(2)

西宮市の今津小学校 六角堂

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 明治15年に今津小学校の学舎として建てられた木造2階建の建物です。洋風の近代的な建築で、正面玄関上の六角形の塔屋が印象的。小学校の敷地内で校舎建替などに伴い何度か移転された後、現在の「酒蔵通り」に面した位置に移設されされました。
 1階は六角堂の歴史資料の展示コーナーと地域の人々へ開放する集会室、2階は視聴覚室として使用されています。小学校が開いているときしか開放されませんので中を見る機会はなさそうです。

今津小学校 六角堂 1882(明治15)年
設計・施工 不明
兵庫県西宮市今津二葉町4
撮影 2007.2.12
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by gipsypapa | 2007-02-20 17:58 | 建築 | Trackback(1) | Comments(1)

西宮市の旧辰馬喜十郎邸

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 灘五郷の一つ、白鹿酒造で有名な「辰馬本家酒造」南辰馬家の初代当主辰馬喜十郎の自邸でした。
神戸の英国領事館を建築物を真似て造られたようで、柱廊を巡らせ2階に広いベランダがある、簡素ながらも明治時代らしい雰囲気を持った木造二階建ての洋館。

旧辰馬喜十郎邸 1889(明治22)年
兵庫県指定文化財
設計・施工 : 不明
兵庫県西宮市浜町8-5
撮影 2007.2.12
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 周辺には他にも興味深い建物がありました。↓
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 敷地内に高い煙突のある小屋が。
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 さらに南側には細長い煉瓦の倉庫があります。
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 辰馬邸の道を挟んだ西側に建つ辰馬本家酒造倉庫。
by gipsypapa | 2007-02-18 11:21 | 建築 | Trackback | Comments(0)

神戸ムスリムモスク

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 神戸の三宮、生田神社の北西の一角に日本最古の回教寺院があります。神戸のムスリム(イスラム教徒)達が、組織を立ち上げ寄付金を募った末に、インド人建築家の設計により建設されたそうです。モスク特有の大小4本の塔や大きな玉ねぎ形ドームが特徴。鉄筋コンクリート造り3階建。個人的に頻繁に中近東に仕事で行くことがありましたが、向こうではムスリム以外は中に入れません。この神戸のモスクは見学自由だそうで、中も見ることができ貴重な経験になりました。なお見学は正面中央の入り口でなく、向かって左にある通用口から入ります。

神戸ムスリムモスク(神戸回教寺院) 1935(昭和10)年
設計 ヤン・ヨセフ・スワガー(スワガー建築事務所)
建設 竹中工務店
神戸市中央区中山手通2-25
撮影 2006.4.22
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 正面エントランス。
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 イスラムらしい形の尖塔アーチ窓。この色ガラスはキリスト教の教会にも使われます。このガラスの窓は間違いなく外からより中から必見。
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 礼拝堂前の回廊。赤い絨毯と窓の黄金色がイスラムの世界へ案内してくれるようです。
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 礼拝堂の中。モスクには偶像廃止のイスラムの教えから余計なものはありませんが、想像していたより華麗です。西側の壁面に窪みがありますが、これが聖地メッカの方向を向いています。 
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 差し込む黄金色の光が素晴らしい建物でした。
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by gipsypapa | 2007-02-11 10:05 | 建築 | Trackback | Comments(2)