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美保神社

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旅館美保館から歩いてすぐのところにある美保神社(みほじんじゃ)は、三穂津姫命(みほつひめ)と事代主神(ことしろぬしのかみ)を祭る神社です。三穂津姫命(みほつひめ)大国主神(おおくにぬしのかみ)の后で子孫繁栄や歌舞音曲の神様。事代主神(ことしろぬしのかみ)は大国主神と神屋楯比売神(かむやたてひめ)の間の子供でえびす神といわれます。海上安全、商売繁盛や歌舞音曲の神様です。「鳴り物」の神様として楽器の奉納も多いとか。

美保神社
島根県松江市美保関町美保関608
撮影 : 2015.4.30
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美保関おかげの井戸

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鳥居の手前にあるのは「美保関おかげの井戸」です。幕末の1861年(文久元)年に乱積みで築かれたもので、国の登録有形文化財です。

美保関おかげの井戸
1861(文久元)年
登録有形文化財
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この近代的な建物は宝物館。
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大狛犬は1850(嘉永3)年奉納とあります。
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出雲丹後狛犬という形式だとか。

神門・回廊
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檜造りのに杉板の柿葺き(こけらぶき)屋根。1828(昭和3)年の造営です。

神門・回廊
1928(昭和3)年
設計・施工 : 不明
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神門の両側に回廊が伸びています。
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神門には太い注連縄が下がっています。
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拝殿
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本殿の手前は拝殿です。伊東忠太の設計監督により造営された檜造り。神門と同じく、屋根は杉板を敷きつめた柿葺き。船庫を模した独特な造りで壁がなく、梁がむき出しの上、天井がないのが特徴です。木造平屋建て。

拝殿
1928(昭和3)年
設計 : 伊東忠太(設計監督)
施工 : 不明
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拝殿の両脇には備前焼狛犬がいます。1830(文政13)年奉納だそうですが、良い状態で残っていますね。
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拝殿は壁がなく、梁がむき出しの上、天井がないことに加え周囲が山に囲まれているために、優れた音響効果があるそうです。
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美保神社本殿
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拝殿の奥に見えるのが本殿です。本殿は大社造りの二殿の間を「装束の間」でつないだ特殊な形式で、美保造りまたは比翼大社造りとよばれていて、建築用材の大半は美保関周辺に自生していた松を使用し、屋根は檜皮(ひわだ)で葺いているそうです。この地方に分布する同形式の遺構のうち、最も規模が大きくて建立年代が古く、大社造の変形として重要な位置を占めるとして国の重要文化財に指定された木造比翼大社造り平屋建て。

美保神社本殿
1813(文化10)年
重要文化財
設計・施工 : 不明
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本殿向かって右側の御殿は大御前(左殿)。三穂津姫命をお祀りし、千木の先端は水平。女神を表しているそうです。
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本殿向かって左側の御殿は本殿の二御前(右殿)です。事代主神をお祀りし、千木の先端は垂直。男神を表しているそうです。 鳴物をお好みになるご祭神への崇敬から年間を通して音楽の奉納も数多く行われます。

拝殿で「朝の舞い」が毎日奉納されているので、見に行きました。
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20分くらいだっだでしょうか。こんなに近くで雅楽と舞を見聞きしたのは初めてす。貴重な経験でした。Youtube にもあります。

by gipsypapa | 2017-03-17 11:16 | 建築 | Trackback | Comments(2)

築地本願寺本堂

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 蔵前のホテルに泊まっていますが、夜のライブまではすることがありません。この機会に前から見たかった築地本願寺に行きました。

 浄土真宗本願寺派の関東における拠点で、伊東忠太(いとう ちゅうた 1867 - 1954)の代表作、かつ重要文化財の寺院建築です。当時の浄土真宗本願寺派法主・大谷光瑞と親交があったため設計を依頼されたようです。

 インドの古代仏教建築をモチーフとした特異な外観です。本尊を安置する中央部と北翼部(向かって左)、南翼部(同右)からなる左右対称の配置。屋上中央に半筒形のヴォールト屋根があり、正面はインドの石窟寺院風のデザインになっています。北翼と南翼の屋上にはそれぞれインドの仏塔(ストゥーパ)風の塔屋があり、北側は鐘楼、南側は鼓楼だそうです。国の重要文化財の鉄筋コンクリート造り、一部鉄骨鉄筋コンクリート造り、2階建て、一部地下1階、塔屋二所付き。

築地本願寺本堂
1934(昭和9)年
重要文化財
設計 : 伊東忠太
施工 : 松井組
東京都中央区築地3-15-1
撮影 : 2014.11.16
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 正門、北門と南門の門柱も重要文化財です。
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 中央部正面には4本の列柱を有する向拝と大階段。
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 左右に2体の獅子像。
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 このライオンは飛びますね。羽が生えています。
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 独特の曲線を描く、大階段の手摺。
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  「広間」と称する横長の前室を経て・・・
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 参拝者のための空間である外陣は椅子席。
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 左に見えるのはパイプオルガンのようです。むむむ。
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 奥は本尊を安置する内陣です。
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 2階の窓は日本の仏教寺院にみられる花頭窓。
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 中庭もあります。
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 自分のカメラでは撮れない広角ショット。ウィキペディアから借用します。
by gipsypapa | 2015-05-27 10:15 | 建築 | Trackback | Comments(4)

大雲院祇園閣

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 毎年催されている「京の夏の旅」という文化財特別公開。この年は7月12日から9月30日までの開催でした。京都の夏は暑いので、おいそれとは行く気にはなりませんが、この時しか見ることができないものなので、いくつか訪ねることにしました。

 まずは大雲院。1587(天正15)年の開山で、織田信長の子信忠の菩提を弔うための寺院です。何度か移転を繰り返した後、1972(昭和47)年に、ここ大倉喜八郎旧邸を買得して再移転したそうです。

 祇園閣は大倉財閥の創始者・大倉喜八郎が別邸建設にあたり、伊東忠太に依頼して別邸とし建てた別邸「真葛荘」の一部で、展望台を兼ねた高閣を建てたもの。塔の上方に祇園祭の山鉾をかたどった塔が立つことから「祇園閣」いわれています。屋根が銅板葺きで、大倉が金閣、銀閣に次ぐ銅閣として作ったためだそうです。

 国の登録有形文化財。下層と基礎部分は鉄筋コンクリート造り,中層以上は鉄骨鉄筋コンクリート造り、「総高約34mの3階建ての塔状建築。

大雲院祇園閣
旧大倉喜八郎別邸高楼
1927(昭和2)年
登録有形文化財
設計 : 伊東忠太
施工 : 大倉土木
京都市東山区祇園町南側594-1
撮影 : 2004.5.26&2014.9.29
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 入り口が分かりにくく、うろうろしました。入場はこの南門から。
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 狛犬。というか狛獅子も怪奇物好きらしい伊東忠太の作。
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 高楼内部は見ることはできますが、撮影禁止です。それだけではなく、最上階からの下界の展望も撮影禁止。当いうことで、以下2枚はネットにあった写真です。
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 ということで、内部写真は入場券の写真をスキャンしたものです。螺旋状の階段の両側には鮮やかな色彩の壁画がいっぱいでした。この壁画は敦煌壁画を模したもので、当初からではなく1988(昭和63)年に完成したもの。それにしても撮影禁止は残念。
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 東側にあるのが、総門。
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 本堂の屋根。1972(昭和47)年に移転したお寺なので、古い建造物は大倉邸ゆかりのものしかありません。
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 鐘楼。これも新しいのでしょうか。
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 近づくことはできませんでしたが、本堂から見えた和風建築は大雲院書院で、これも祇園閣と同時期に伊藤忠太の設計で建てられたものです。こちらも国の登録有形文化財の木造・鉄筋コンクリート造り、2階建て。

大雲院書院
旧大倉家京都別邸 
1927(昭和2)年
登録有形文化財
設計 : 伊東忠太
施工 : 大倉土木
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 裏の墓地には織田信長、信忠の碑と・・・
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 石川五右衛門の墓があります。これは処刑前に市中を引き回された五右衛門が大雲院門前に至った際、貞安が引導を渡した縁によるそうです。
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 10年前に境内の外から撮影した祇園閣。
by gipsypapa | 2015-03-23 09:42 | 建築 | Trackback | Comments(2)

東京大学本郷正門及び門衛所

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 前回、東京大学の本郷キャンパスを訪れたのは、2006年なので、もう8年前になります。当時は、見て回る建物はヴォーリズ関係ばかりで、今のようにすべての建築物に注目していたわけではないため、あまりこだわりなくキャンパスを歩きました。そのため追及不足や見逃しがありました。

 今回は本郷に宿を取ったついでに、その一部を見てきました。まずは正門です。前回は赤門から入ったので、これは見逃していました。

 和風を強調したデザインで、正門、煉瓦塀と門衛所が左右対称に建っています。正門は花崗岩製で、 門柱に貫(ぬき)をかけた冠木門(かぶきもん)を基調にデザインされたといわれています。むくり屋根の門衛所とともに伝統的な様式を使いながら新しい時代性をも狙ったそうです。

 設計は伊東忠太(いとう ちゅうた1867 – 1954)。西洋建築学を基礎にしながら、日本建築を本格的に見直した第一人者らしい意匠といえます。なお。忠太は東大工学部(当時の帝国大学工科大学)の卒業生でありながら、ほとんど東大関係の設計は手掛けておらず、これは数少ない例と言えます。国の登録有形文化財の鉄筋コンクリート造り、平屋建て(門衛所)。

東京大学本郷正門及び門衛所
1912(明治45)年
登録有形文化財
設計 : 伊東忠太
施工 : 西島鉄工所
文京区本郷7-3-1
撮影 : 2014.7.31
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by gipsypapa | 2015-02-12 12:27 | 建築 | Trackback | Comments(2)

有隣荘

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  旧大原家住宅の南に隣接する有隣荘。昭和初期に大原孫三郎が家族で住むために建てた別邸です。ここも非公開で、敷地に入ることができませんが、内装のデザインは児島虎次郎が、作庭は国の名勝にも指定されている平安神宮神苑などを作庭した七代目小川治兵衛によって手がけらたそうです。

 塀越しに向って左には洋館が右には純和風の住宅が見えます。和洋折衷の住宅建築で、興味深い建物です。瓦は大原孫三郎が中国大陸に旅行に行った際、中国の孔子廟の屋根瓦にあこがれて模したという独特の色合いで、見る角度によって緑色に光る事から「緑御殿」とも呼ばれているそうですが、写真ではオレンジ色で、緑の色合いはとらえきれませんでした。設計は薬師寺主計で、和風建築部分は伊東忠太が設計指導。いずれも木造で洋館は平屋建て、和館は2階建て。

有隣荘
旧大原家別邸
1928(昭和3)年
設計 : 薬師寺主計+伊東忠太
施工 : 藤木工務店
倉敷市中央1-3-18
撮影 : 2011.12.3 & 4
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 洋館は少なくとも敷地の中から見たかったです。
by gipsypapa | 2013-01-07 10:46 | 建築 | Trackback | Comments(0)

大倉集古館陳列館

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大倉財閥の本拠でもあったホテルオークラの敷地内にある中国古美術を中心とした日本初の私設美術館。 当初の建物は、1923年(大正12年)の関東大震災により倒壊したため、1927(昭和2)年に耐震耐火設計で新たに再建されました。

 設計は伊東忠太(いとう・ちゅうた)。昨年テレビのBS-i で彼のドキュメンタリーをやっていました。以下は要約です。

 彼が東京帝国大学で学んだ頃は、日本の建築界はコンドルから学んだ片山東熊、辰野金吾たち第一期生が教授陣で、「西洋」を吸収しようと躍起になって東京駅、日本銀行や博物館などの西洋の様式主義そのものの建物を次々と建てていた時代でした。

 伊東忠太も当初は西洋の建築を学んでいたのですが、釈然としないものを感じていました。c0112559_110093.jpgその流れに逆らうように和風建築に注目し、奈良の日本最古の木造建築・法隆寺を隅から隅まで測りまくる。そして「この寺の柱のふくらみは、ギリシャのパルテノン神殿と同じだ!」 という発見をします。あの西洋文明の源流が、こんなところにあるのを知った忠太は、対峙する西洋ではなく、西洋と日本をつなぐものを探し始めます。当時の建築家は欧州に留学して学ぶのが当たり前でしたが、彼はそれをせず、中国・ビルマ・インド・エジプト・トルコを経由したのち欧米を歴遊しました。つまり西洋に疑問を持ちアジアの独自性を追いかけた建築家が伊東忠太だったのです。

 彼は実に多くの作品を残していますが、大半は神社・仏閣・墓です。いわゆる近代建築といわれるもので有名なものは、この大倉集古館のほかに、祇園閣(1927)、東京商科大学東校舎本館(現一橋大学兼松講堂)(1929)や築地本願寺(1934)などがあります。また彼は無類の化け物好きで、その立場と趣味を生かして、自分の作る建築物に化け物の彫像を堂々と紛れ込ませたりします。(まだ行っていませんが築地本願寺が有名)

 この大倉集古館陳列館もほぼ和風の外観で、正面ベランダを支える石貼りの5連アーチがあって、和様折衷になっています。ここにたどり着いたときはもう夕方。閉館がせまっていたので残念ながら中は見ませんでした。登録有形文化財の鉄筋コンクリート造2階建て。

大倉集古館陳列館 1927(昭和2)年
登録有形文化財
設計 : 伊東忠太
施工 : 大倉土木
東京都港区虎ノ門2-10-3
撮影 : 2008.10.12
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 まったくの和風建築ですが、このアーチだけは洋風。
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 お城のような建物の裏側。
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 裏庭にブロンズの像や灯篭に妖怪と思われるものがいますが、これも伊東忠太でしょうか。
by gipsypapa | 2009-01-19 11:06 | Trackback | Comments(2)