小樽の猪股邸

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 海陽亭の南隣に位置し、これも高台に建つ明治期の実業家の邸宅。現在も住宅として使われているので、敷地内には入れませんが、邸宅は純和風造りで、玄関左脇に洋風の応接室が設けられているそうです。大工は新潟県から呼び、インテリアの設計は東京の白木屋デパートが担当しました。

 また珍しい中国風の石門(蔦が絡まって見えませんが門の上部には中国風の瓦屋根があります)は、防火壁の目的もあり、建築主が中国旅行で描いたスケッチに基づくものとか。擁壁と一体になった石蔵や石塀、石門が敷地の周りに建ち、当時の形がよく保存されています。小樽市指定歴史的建造物の木造2階建て。

猪股邸
1906(明治39)年
小樽市指定歴史的建造物
設計・施工 : 不明
小樽市住吉町4-9
撮影 : 2010.8.25
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# by gipsypapa | 2011-12-21 13:07 | 建築

海陽亭小樽本店

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 明治初期に開業し、おそらくは道内最古といわれる料亭です。観光客で賑わう小樽オルゴール堂の裏、南東の丘を上った緑の中にひっそりと建っています。

 名称は創業期の魁陽亭から開陽亭、海陽亭と変わっていますが、100年以上営業を続け、今も現役。明治39年11月に日露戦争終戦後の日露国境画定会議後の大宴会がここで開かれるなど、日本史の舞台にも登場し、元老伊藤博文、原敬をはじめ、田中角榮元総理大臣等、政財界の数々の著名人が利用したそうです。

 建物は大半が大正期の増築ですが、和洋折衷の建物。2階の大広間「明石の間」は1896(明治29)年の大火類焼時の再建と推定されています。小樽市指定歴史的建造物の木造2階、一部3階建て。

海陽亭小樽本店
旧魁陽亭
1896(明治29)以降
小樽市指定歴史的建造物
設計・施工 : 不明
小樽市住吉町4-7
撮影 : 2010.8.25
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# by gipsypapa | 2011-12-20 13:05 | 建築