平安女学院昭和館

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 京都御所の西側を走る烏丸通はレトロな建物が多いのでよく通るところです。平安女学院は烏丸通に面した聖アグネス教会の角を西に入ってすぐのところにあります。元は大阪の居留地・川口にあったた照暗女学校が、明治28年に現在の場所に移転してきて平安女学院になったそうです。聖アグネス(St. Agnes)を守護聖人とする米国聖公会系のミッション・スクールです。

 この建物はアメリカ人ミッション建築家であるバーガミニ(John van Wie Bergamini)の設計によるもの。彼は東京の聖路加国際病院病棟・礼拝堂や京都聖三一教会、同じ聖公会系の立教学院校宅11号館・12号館(旧宣教師館)などを手がけました。構造設計は東京タワーの設計で有名な「耐震構造の父」内藤多仲(たちゅう)。

 昭和館というからには、昭和の築ですが、鉄筋コンクリートに上部はレンガ張りとし、北面央上部には木を使ったハーフティンバーの様式を取り入れて、校舎とは思えない、軽やかで、かつ一風変わった建物です。鉄筋コンクリート造り2階建。


平安女学院昭和館 1929(昭和4)年
設計 : J.V.Wバーガミニ(建築設計)+内藤多仲(構造設計)
施工 : 清水組
京都市上京区下立売通烏丸西入ル五町目町172-2
撮影 ; 2006.7.29 & 2008.1.3
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 北面の中央上部にハーフティンバーの切妻と、下部に玄関。尖塔アーチやメダリオンを使った華やいだ雰囲気。
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 実は華やかな北面ではなく、この西面が正面なのです。1月3日の撮影なので、クリスマスの電飾の名残がありました。
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 窓越しに玄関ホールを覗いてみました。
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 もう少し西面を。
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 なお、同じ平安女学院のキャンパスには「明治館」や「大正館」という歴史のある建物があるのですが、明治館は修復工事が行われているそうです。2度訪問しましたが、いずれも休日ということもあり、これらの建物は見ることができませんでした。
# by gipsypapa | 2008-05-10 15:16 | 建築 | Trackback | Comments(2)

NTT西陣別館事務棟

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一見してそんなに古い建物とは思えませんが、実は大正10年竣工。セセッションの香りのある、当時としては斬新な意匠です。正面アーチ状突出部の裸婦像と建物上部に飾られたライオン像が特徴的です。

 設計は東大建築科卒の逓信省技師の岩本禄。天才的といわれた建築家です。わずか3点(西陣分局、青山電話分局、箱根観光旅館)とはいえ、名作といわれる作品を残して29歳で夭逝した岩本の唯一現存する建物。

 鉄筋コンクリート造の3階建て、壁がレンガ造の混合造。3階柱廊の柱は当時、木造だったそうですが、現在は鉄筋コンクリート造となっています。国の登録有形文化財。

TT西陣別館事務棟
旧・京都中央電話局西陣分局舎 1921(大正10)年
登録有形文化財
設計 : 岩本禄(逓信省営繕課)
施工 : 安藤組
京都市上京区油小路中立売下ル甲斐守町97
撮影 : 2008.1.4
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 完成当時、乙女たちは建物の前をうつむいて足早に通過したとか。なぜなら壁面に裸婦のトルソーがあったからだそうです。
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 正面の前の道幅が狭いので、あまり良いアングルでは撮影できません。上部のライオン像はこの角度からがやっとです。
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 一方、側面には太い列柱が並ぶ古典主義風。
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# by gipsypapa | 2008-05-08 10:58 | 建築 | Trackback | Comments(4)