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北九州市若松区の杤木(とちき)ビル

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 若戸大橋の下にある、これも大正期の商業ビル。杤木商事(現、杤木汽船)が大正9年に本社として建設した建物。現在は雑居の事務所ビルとして使われています。

 初期の鉄筋コンクリート建築で、腰部や玄関周りは石貼り、上部は暗いあずき色のタイル貼りで、2階と3階のあいだの壁面に三つの菱形を飾る比較的地味な商業ビルです。

 設計は弟の松田軍平とともに松田建築事務所を設立し、北九州を中心に活躍した松田昌平(まつだ しょうへい 1889-1976)。このブログでも重要文化財の旧門司三井倶楽部を紹介しています。鉄筋コンクリート造り、3階建て、半地下室付き。

杤木(とちき)ビル
旧杤木商事本社
1920(大正9)年
設計 : 松田昌平
施工 : 不明
北九州市若松区本町1-15-10
撮影 : 2012.5.20
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by gipsypapa | 2013-05-31 13:25 | 建築 | Trackback | Comments(2)

北九州市若松区の上野ビル

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 渡船の若松渡し場を降りたら最初に出会う古い建物が上野ビル。大正初期に建てられた三菱合資会社の若松支店として建設した事務所ビルです。上野海運の大きな赤い看板が目印です。

 一見して古ぼけたビル。外観も内部もかなり痛みが目立ちますが、ほとんど手を加えないままにテナントビルとして使われていて、これがかえって趣があります。行った価値がありました。

 設計は三菱の丸の内赤煉瓦オフィス街の設計を行ったのち独立し、先駆的な住宅設計で知られる保岡 勝也(やすおか かつや 1877 - 1942年)。このブログで紹介した、三菱合資会社長崎唐津出張所をはじめ、第八十五銀行本店(現在埼玉りそな銀行川越支店)、山崎氏別邸、山吉デパート、長崎次郎書店、麻田駒之助邸などが現存しています。鉄筋コンクリート造り3階建て。

上野ビル
旧三菱合資会社若松支店
1913(大正2)年
設計 : 保岡勝也
施工 : 清水組
北九州市若松区本町1-10-17
撮影 : 2012.5.20
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 喫茶店や小間物屋の店舗が入っていて、若者の集う場所です。
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 3階にはお洒落なトップライト。
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 敷地にある倉庫には三菱のマーク。
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 同じく敷地の一角にある平屋建ても古そうです。
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by gipsypapa | 2013-05-30 09:49 | 建築 | Trackback(2) | Comments(6)

若戸大橋

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 若戸大橋の下を船で若松へ渡ります。

 若戸大橋は戸畑・若松間の洞海湾に架かる我が国最初の本格的な鋼製吊り橋で、竣工事には東洋一の吊り橋として話題となり、記念切手が発行されたことを覚えています。真紅の大橋は、今も北九州の象徴です。

若戸大橋
1962(昭和37)年
設計 : 旧日本道路公団
施工 : 横河ブリッジ
北九州市戸畑区川代1~若松区中川町
撮影 : 2012.5.20
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 市営の若戸渡船(わかととせん)です。若戸大橋は当初にあった歩道が1987(昭和62)年に廃止されたので、渡船の利用客が多いようです。乗船料は100円でした。
by gipsypapa | 2013-05-29 13:27 | 建築 | Trackback | Comments(2)

日本水産戸畑ビル(ニッスイビル)

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 次はJR戸畑駅で下車。ここを見て渡船に乗って若松へ渡るつもりです。

 建物は角地にあり、玄関をコーナーに配置しています。ファサードは縦の線を強調しているのが特徴。屋上に塔屋のようなものがあり、民間として日本で初めて採用した漁業無線のアンテナが立っています。遠洋漁業の拠点として、世界中で漁を行っていた名残でしょう。

 外壁は褐色のタイル貼りに大きな窓が整然と並ぶモダンなビル。ニッスイパイオニア館として一般公開されています。北九州市都市景観賞の鉄筋コンクリート造り、4階建て。

日本水産戸畑ビル(ニッスイビル)
旧共同漁業ビル
1936(昭和11)年
北九州市都市景観賞
設計・施工 : 不明
北九州市戸畑区銀座2-6-27
撮影 : 2012.5.20
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by gipsypapa | 2013-05-28 13:12 | 建築 | Trackback | Comments(4)

安川電機本社

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 福岡への帰省の帰りに北九州を少し回ってきました。

 ヴォーリズ設計の八幡バプテスト教会を訪ねるため、JR黒崎駅で下車。ついでにアントニン・レーモンドの戦後の建物があるのでこれも見てきました。九州では有名な安川電機の本社事務所です。

 戦後のA.レーモンドに多いモダンな事務所ビルで、窓のルーバーに特徴があります。解体の危機があったようですが、一部を残して使われています。北九州市の都市景観賞を受賞した鉄筋コンクリート造り、3階建て。

安川電機本社
1953(昭和28)年
北九州市都市景観賞
設計 : A.レーモンド
施工 : 大林組
北九州市八幡西区黒崎城石2-1
撮影 : 2012.5.20
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by gipsypapa | 2013-05-27 13:02 | 建築 | Trackback | Comments(2)

水間鉄道 水間観音駅

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 岸和田を一回りしても、まだ時間があったので、貝塚へ移動し、そこからローカル線、水間鉄道に乗って終点の水間観音駅へ。

 大正末期に水間寺の表玄関として建てられたターミナル駅舎です。水間寺の参詣客を意識して寺院風。外観は左右対称で,車寄せがある中央部を塔婆風につくり,左右両端に円形の張り出し部を設け、改札前を吹き抜けの空間にするなど、洋風も取り入れた独特の意匠です。国の登録有形文化財で、第一回近畿の駅百選認定の鉄筋コンクリート造り、平屋建て。

水間鉄道 水間観音駅舎
1926(大正15)年
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
貝塚市水間260-1
撮影 ; 2012.5.5
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 古い水間鉄道501形電車が展示してありました。 

水間寺(水間観音)
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 せっかく来たので水間寺まで歩きました。10分くらいで到着。
 
 境内の建物はほとんどが貝塚市指定文化財で江戸時代のものです。
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 これで岸和田・貝塚を終わり、次は北九州をやります。
by gipsypapa | 2013-05-24 13:22 | 建築 | Trackback | Comments(6)

南海蛸地蔵駅舎

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 レトロ建築で有名な南海本線の蛸地蔵駅舎。この駅の近くの天性寺境内に、地蔵堂としては日本一大きいと言われる蛸地蔵があるのでこの駅名になっています。大正末期に建てられた、屋根が折れ曲がった妻面を正面と左右に見せた洋風の駅舎です。

 有名なのはステンドグラス。戦国時代に岸和田城主と根来・雑賀衆の岸和田合戦(1584年)で、海中から現れた数千匹の蛸が、大蛸にまたがった法師と共に適を退散させたという伝説をステンドグラスの模様にしています。木造平屋建て。

南海蛸地蔵駅舎
1925(大正14)年
設計 : 南海電気鉄道
施工 : 不明
岸和田市岸城町16-1
撮影 ; 2012.5.5
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by gipsypapa | 2013-05-23 11:29 | 建築 | Trackback | Comments(6)

日本聖公会岸和田復活教会

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 閑静な住宅街に教会があります。煉瓦塀の向こうには牧師館のような、庭が美しい住宅があり、向こうに十字架のある青い尖塔が見えます。さらに横の坂道を府道39号線に向かって東に下ると、もう一つ赤いとんがり屋根の小さな聖堂。

 ネット情報では、大正期の聖堂の旧部材を利用して、1942(昭和17)年に現在地に移転したとあります。多分、前半の住宅のような建物がそうだと思いますが、どちらの建物が大正期のものだったのか、結局はっきりとはしませんでした。いずれも木造平屋建て。

日本聖公会岸和田復活教会
1921(大正10)年
設計・施工 : 不明
岸和田市岸城町3-4
撮影 ; 2012.5.5
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 坂を下ると、美しい洋風の庭園があって・・・
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 鮮やかな赤いとんがり屋根の小さな聖堂がありました。
by gipsypapa | 2013-05-22 14:26 | 建築 | Trackback | Comments(2)

岸和田市立自泉会館

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 岸和田を訪ねた1番の目的はこの自泉会館(じせんかいかん)。岸和田紡績(現ユニチカの前身の1つ)の創設者の寺田甚与茂氏に贈られた慰労金を基にして、社長を継いだ長男の甚吉氏が建て寺田財閥の倶楽部でした。現在は多目的文化施設になっていて岸和田市民のギャラリーやコンサート会場として利用されています。

 スパニッシュ風の洋館で、総じて装飾の少ないシンプルな外観ですが、大きな玄関ポーチを支える柱に様式主義の香りもあります。側面はモダニズムを感じる曲面を張り出した窓を並べるなど、多彩な印象です。

 内部は古典的で豪華な雰囲気がいたるところにちりばめられていて、曲線を多用した変化に富んだ設計です。見どころの大広間は吹き抜けの空間で、暖炉の煙道を内部に見せる珍しい設計になっています。

 設計はこのシリーズのC.T.L. BANKで紹介した渡辺節。旧乾邸とともに、彼の住宅建築の代表作です。国の登録有形文化財の鉄筋コンクリート造り2階建て。

岸和田市立自泉会館
1932(昭和7)年
登録有形文化財
設計 : 渡辺節建築事務所
施工 : 大林組
岸和田市岸城町5-16
撮影 ; 2012.5.5
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 私が訪ねた時はラッキーにも行事が行われておらず、問題なく内覧出来て、係りの人に親切に案内してもらいました。入場料も無料です。結構行事が多いらしいので、予めホームページで、予定を下調べしてから行くことをお勧めします。
by gipsypapa | 2013-05-21 13:24 | 建築 | Trackback | Comments(2)

岸和田の西出書店

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 紀州街道に面する本屋。2階の窓がサッシになっている看板建築ですが、軒下の装飾とファサードのモルタル塗りが古そうなので、調べると大正期の建物だそうです。木造2階建て。

西出書店
1916(大正5)年
設計・施工 : 不明
岸和田市本町1-20
撮影 ; 2012.5.5
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by gipsypapa | 2013-05-20 12:55 | 建築 | Trackback | Comments(0)