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倉敷の井上家住宅

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 似たような古い建物が並ぶ倉敷の町並み。その典型ともいえる、江戸中期に建てられた入母屋造りの町屋があります。江戸時代に村役人・地主として,町政を主導した旧家のひとつだそうです。大型で上質な造りの、倉敷を代表する建物で,重要伝統的建造物群保存地区内に残る最古の町家建築です。国の重要文化財の木造2階建て。

井上家住宅
江戸中期
重要文化財
設計・施工 : 不明
倉敷市本町1-40
撮影 : 2011.12.4
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by gipsypapa | 2013-01-31 13:22 | 建築 | Trackback | Comments(4)

三楽会館

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 旧西田食料品店と同じ通りに明治の建物が残っています。明治35年に建てられ、1949(昭和24)年まで倉敷郵便局だった建物です。

 現在は、「三楽くらしきコンサート」という会社が保有し、三楽会館という名称で地元の会合やライブなどに使われています。下見板貼りの典型的な明治の偽洋風建築。木造2階建て。

三楽会館
旧倉敷郵便局
1902(明治35)年
設計・施工 : 不明
倉敷市阿知2-25-33
撮影 : 2011.12.4
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by gipsypapa | 2013-01-30 13:19 | 建築 | Trackback | Comments(3)

倉敷の旧西田食料品店

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 倉敷の美観地区に入る手前の北側に商店街や飲み屋街があり、その一角に目を引く看板建築があります。白いモルタル塗りで、2階の窓の上部アーチ型部分に手の込んだ装飾が配されています。現在は使われていないように見えました。木造2階建て。

旧西田食料品店
昭和初期
設計・施工 : 不明
倉敷市阿知2-23-6
撮影 : 2011.12.4
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by gipsypapa | 2013-01-29 13:37 | 建築 | Trackback | Comments(2)

倉敷のえびす湯

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 倉敷教会へ向かう途中に、正面に{ゆ}と書かれた電球のある古そうな銭湯がありました。調べるとやはり大正時代から営業しているそうです。外観は普通ですが内部写真をみると、もっとレトロです。木造2階建て。

えびす湯
大正期
設計・施工 : 不明
倉敷市鶴形2-1-5
撮影 : 2011.12.4
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by gipsypapa | 2013-01-28 14:17 | 建築 | Trackback | Comments(2)

日本基督教団倉敷教会

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 もう一つの西村伊作の作品、日本基督教団倉敷教会教会堂。倉敷教会は、大原孫三郎らが役員となり、1906(明治39)年に設立されました。

 教会堂は切妻造りスレート葺で、東南隅に塔屋を付設。3階建てのファサードを通りに向け、背後に2階建ての礼拝堂があります。左右非対称の建物配置に石積みのスロープが二階にある礼拝堂の入口へと導く構造で、驚くほどに印象的な外観をしています。

 1階部分と塔屋の外壁を木骨コンクリートの石貼りにして、塔屋や4つ並んだ礼拝堂の窓の張出部に鋭角の切妻屋根を見せます。重厚な石貼りと白い木造部分の外壁に、軽快な印象のある尖塔アーチ窓の組み合わせが独特の調和をもたらしていて、当時の教会建築のとは一線を画した斬新な意匠です。

 別際太陽「日本の教会をたずねて」にこの教会が紹介されています。国の登録有形文化財の木造、一部木骨コンクリート造り、2/3階建て、塔屋付。

日本基督教団倉敷教会
1923(大正12)年
登録有形文化財
設計 : 西村伊作
施工 : 藤木工務店
倉敷市鶴形1-5-15
撮影 : 2011.12.4
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 向って右側にある4階建ては1971(昭和46)年築の倉敷キリスト会館。
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 西村伊作は多彩な芸術家で教育家でもあるため、建築作品は多くはありませんが、倉敷市郊外と生まれ故郷の和歌山県新宮市にそれぞれ3棟、兵庫と東京に各1棟の住宅建築。那智勝浦に日本基督教団紀南教会、東京に文化学院本館などが現存しています。いつか機会があれば訪ねてみたいです。

 さらにもう一つ、藤木工務店について。
倉敷シリーズでは一連の薬師寺主計や西村伊作設計の建物の施工を担当しているので何度も出てきました。調べてみるとこの会社は1920(大正9)年の創業で、ホームページの実績表を見ると、渡辺節、関根要太郎、長野宇平治、小川安一郎、笹川槙一、長谷部竹腰建築事務所など、そうそうたる建築家の作品を数多く手がけた、現在も現役の工務店です。HPにある同社の歴史は建築ファンには一読の価値があります。  
by gipsypapa | 2013-01-25 14:03 | 建築 | Trackback | Comments(2)

若竹の園保育園舎 幼児保育棟

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 事務室棟の北側にある園舎。これも天然スレート葺きの屋根。南北棟の北側で東に折れ曲がって、急傾斜の切妻を正面に見せています。屋根は急傾斜ですが、事務室棟と同様に軒先は折れ曲がって緩い勾配になっています。装飾は少ないが、この建物も事務室棟と同じコンセプトの、お洒落で優美な園舎です。

 なお文化遺産オンラインでは事務室棟の南に位置するとあり、名称も幼児保育南棟となっていますが、現実には北側にありました。何かの誤解と思われます。国の登録有形文化財の木造平屋建て。

若竹の園保育園舎 幼児保育棟
1925(大正14)年
登録有形文化財
設計 : 西村伊作
施工 : 藤木工務店
倉敷市中央1-6-12
撮影 : 2011.12.3
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by gipsypapa | 2013-01-24 13:03 | 建築 | Trackback | Comments(0)

若竹の園保育園舎 事務室棟

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 倉敷で見たかった建物の一つです。設計は文化学院を創立した教育者で、大正、昭和を代表する建築家、画家、陶芸家、詩人、生活文化研究家でもある西村伊作(にしむら いさく 1884 - 1963)。

 独特の形状をした寄せ棟造りの保育室から、南側に切妻造の事務室を張り出し、保育室には園の門に向かってとんがり屋根の切妻造の玄関があります。屋根は天然スレート葺で、軒先近くを折り曲げて緩い勾配にしているのが特徴。

 玄関ポーチの入口は石積のアーチになっていて、側面にステンドグラスのアーチ窓。西村伊作の独創性とセンスの良さを感じさせる、お洒落で美しい建物です。国の登録有形文化財の木造平屋建て。

若竹の園保育園舎事務室棟
1925(大正14)年
登録有形文化財
設計 : 西村伊作
施工 : 藤木工務店
倉敷市中央1-6-12
撮影 : 2011.12.3
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by gipsypapa | 2013-01-23 13:24 | 建築 | Trackback | Comments(2)

倉敷中央看護専門学校

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 最後は敷地の東端に建つ3階建ての建物。旧外来棟、旧事務所棟と同じコンビの設計で建てられた看護婦養成所で、現在も倉敷中央看護専門学校として使われています。これまでの旧外来棟と事務所棟とはうって変わった、様式主義とモダニズムを両立させたような、外観です。

 1階部分の腰壁回りは煉瓦タイルを貼り。アーチ型の玄関ポーチに多少古典的な雰囲気がありますが、全体的に装飾は少なく、モルタル仕上げのドイツ壁に縦長窓が均等な間隔で並ぶ、あっさりした意匠になっています。なお3階部分は後に増築されたそうで、壁に継ぎ目が見えます。

 またネット情報では1923(大正12)年築というのもありました。少なくとも専門学校の設立は1923(大正12)年です。ただ他の2棟と違い鉄筋コンクリートで、外観のデザインが違いすぎるため、少し後の築の感じを受けます。ということで、もう一つ情報のあった1926(大正15)年としました。鉄筋コンクリート造り、3階建て。

倉敷中央看護専門学校
旧倉紡中央病院附属看護婦養成所
1926(大正15)年
設計 : 薬師寺主計(建築顧問)+隅田京太郎+武内潔真
施工 : 藤木工務店
倉敷市美和1-1-1
撮影 : 2011.12.4
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 玄関ポーチに表示されている「K.C.H College of Nursing」のK.C.H. はKurashiki Central Hospitalの意味です。
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by gipsypapa | 2013-01-22 13:32 | 建築 | Trackback | Comments(2)

倉敷中央病院リハビリ病棟

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 中央に建つ旧事務所棟。今はリハビリ病棟になっています。旧外来棟と同じ設計者のコンビが同じコンセプトで、同時期に建てられたものです。

 鮮やかな濃いオレンジ色の屋根と薄いグレーのドイツ壁は旧外来棟と同じ。切妻面を表に見せる玄関部分を中央に配し、左右対称の両端に八角形を半分にした、サンルームのような張り出しがあるのが特徴です。2階建てであることと、側面の屋根にはドーマー窓があるのが旧外来棟との違いです。

 竣工時は、この建物の入口が病院の主玄関になっていて、当時の病院としては画期的ともいえるエレベーターが設置されていたそうです。これも大変美しい建物。木造2階建て。

倉敷中央病院リハビリ病棟
旧倉紡中央病院事務所棟
1923(大正12)年
設計 : 薬師寺主計(建築顧問)+隅田京太郎+武内潔真
施工 : 藤木工務店
倉敷市美和1-1-1
撮影 : 2011.12.4
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 文化財登録がされていないのが不思議です。
by gipsypapa | 2013-01-21 13:04 | 建築 | Trackback | Comments(2)

倉敷中央病院 三和保育園三和分園

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 美観地区から北東に少し歩いたところに、薬師寺主計が建築顧問を担当した大正期の美しい病院建築があります。

 財団法人倉敷中央病院は、倉紡中央病院が前身で、1923(大正12)年倉敷紡績株式会社社長、大原孫三郎によって創設されました。病院開設当初より倉敷紡績従業員だけでなく、広く地域住民の診療も行ったそうです。

 現存する倉紡中央病院時代の建物は全部で3棟。南側の道路沿いに西から旧外来棟、旧事務所棟、旧医学研究所棟が並んでいます。まずは西側の今は保育園として一部が使われている旧外来棟から。

 大きな車寄せのある玄関ポーチを中心に、鋭角の切妻面を中央、左右に見せるお洒落な建物。鮮やかな濃いオレンジ色の屋根と薄いグレーのドイツ壁がよく調和しています。壁面には縦長窓が整然とならび、中央と両側の妻面には半円アーチ窓。左右の切妻面の縦長窓は少し張り出していて、外観に変化を持たせた、ヨーロッパの建物を思わせる、非常に凝った意匠です。病院建築を意識して明るく清潔なデザインを目指したと思います。

 設計はおなじみの薬師寺主計を建築顧問として、隅田京太郎と武内潔真(たけうちきよみ)が担当。隅田京太郎氏の情報は見つかりませんでしたが、構造設計の担当かと。武内潔真氏は美術評論家で「明治21年5月16日生まれ。大正2年倉敷紡績に入社、昭和5年大原美術館館長となる。」というのを見つけました。外観のデザインを主に担当したと思われます。木造平屋建て。

倉敷中央病院 三和保育園三和分園
旧倉紡中央病院外来棟
1923(大正12)年
設計 : 隅田京太郎+武内潔真+薬師寺主計(建築顧問)
施工 : 藤木工務店
倉敷市美和1-1-1
撮影 : 2011.12.4
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 カーブを描いた張り出し窓。
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 車寄せのある玄関ポーチ。
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 変化を持たせた凝ったデザインです。
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 東側の端はとなりのリハビリ病棟と回廊でつながっています。
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 これらの3棟の建物はGoogle のストリートビューで見ることができます。
by gipsypapa | 2013-01-20 11:57 | 建築 | Trackback | Comments(2)