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丸井今井札幌本店

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 札幌の中心部にある大正末期に建てられたデパート。明治初期に丸井今井呉服店として創業。その後、北海道では高級百貨店として有名で、「丸井さん」と呼ばれるほど親しまれ、長く北海道一の売り上げを誇った老舗デパートです。しかし、1990年代以降の長期的不況やメインバンクである北海道拓殖銀行の破綻により、伊勢丹の経営支援を受けていましたが、今年の4月1日に札幌丸井今井と札幌三越の両社が合併し「株式会社札幌丸井三越」となったそうです。

 写真でもわかるように、私が前を通った時は全面がネットで覆われていて、外壁の改修中に見えました。後述するように遠藤於菟の設計なので、また出直そうと思っていましたが、インターネットで調べると“老朽化した丸井今井札幌本店と札幌三越の建て替えに向けた検討を共同で進める”とか。確かに他のブログでもネットで覆われている写真があり、もしかしたら、この状態が続いていて、次に来たときにはもうないかも・・・ということでアップします。

 設計は三井物産横浜支店や横浜銀行集会所など、横浜を中心に活躍した遠藤於菟(えんどう-おと 1866-1943)。なお、竣工当時は4階建てで、5階以上は1937(昭和12)年に建て増しされたものです。建て増しの前後の貴重な写真が「関根要太郎研究室@はこだて」で見ることができます。鉄筋コンクリート造り、9階建て、地下1階。

丸井今井札幌本店
旧丸井今井百貨店本店 1925(大正14)年/ 1937(昭和12)年増築
設計 : 遠藤於菟
施工 : 木田組
札幌市中央区南1条西2-11
撮影 : 2010.8.27
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by gipsypapa | 2011-05-31 12:58 | 建築 | Trackback | Comments(2)

丸井今井一条館西ビル

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 戦後の築ですが、すっきりした外観が魅力的なビル。淡いグレイの外壁にはめ込まれたような純白の窓の部分が印象的です。鉄筋コンクリート造り、5階建て。

丸井今井一条館西ビル
旧丸一ビル 1951(昭和26)年
設計 : 不明
施工 : 山口建設
札幌市中央区南1条西2-15
撮影 : 2010.8.27
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by gipsypapa | 2011-05-30 13:07 | 建築 | Trackback | Comments(4)

札幌のREGALO KURA(レガーロ クラ)

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  札幌の路面電車の4丁目停留所の前に、明治期に建てられた札幌軟石造りの蔵風の店舗で、当時のこの通りの雰囲気を伝える建物があります。戦前は荒物雑貨問屋の旧原田商店(ネットでは旧小崎商店になっているのもあります)、戦後は「かさはら楽器店」、「さぱらホール」など持ち主が変わりつつ使い続けられ、現在はサンドイッチ、カフェバーのREGALO KURA(レガーロ クラ)が入っています。

 店舗の前面に今風の出入口が追設されて、建物自体は妻面の上部しか見えませんが、両側に札幌軟石造りの防火壁、梲(うだつ)があり存在感を出しています。石造り、平屋建て。

REGALO KURA(レガーロ クラ)
旧原田商店
築年 : 明治後期
設計 : 不明
施工 : 直営
札幌市中央区南1条西4-18
撮影 : 2010.8.27
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by gipsypapa | 2011-05-27 10:22 | 建築 | Trackback | Comments(2)

札幌のコム・シェ モア

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 昭和初期に当時としては珍しい個人の鉄筋コンクリートビル。活版印刷用の金属活字を作る会社として建てられましたが、現在はレストラン「新中国料理コム・シェ モア」として利用されています。

 玄関ポーチや窓のフードは後から付けられたものに見えますが、窓間のギリシャ風の付け柱や上部のコーニス部のデンテル(歯飾り)は当時のままと思われ、古典主義の雰囲気があります。鉄筋コンクリート造り3階建て。
c0112559_12582599.jpgコム・シェ モア
旧上野活版製造
1930(昭和5)年
設計 : 不明
施工 : 直営
札幌市中央区南2条西5-30-2
撮影 : 2010.8.27
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by gipsypapa | 2011-05-26 13:01 | 建築 | Trackback | Comments(4)

北海道警察 札幌方面中央警察署

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 泊ったホテルの傍、北一条通りに面して建つ札幌方面中央警察署。昭和初期の貴重な建物でしたが、老朽化のために1996(平成8)年に解体され、その跡地に原型を再現する形で建てられた新庁舎です。

 1階部分はルスチカ風の石貼り、上層部は茶褐色のスクラッチタイル貼りの落ち着いた外観です。コーナー部が湾曲し、そこに玄関を配置するモダンな設計。大きな円形の玄関庇がアクセントになって存在感を強調しています。中層部に並ぶ丸窓やコーニス(壁に水平に付いた横方向の装飾部材)に凝った意匠が見られます。さっぽろ・ふるさと文化百選に指定された鉄筋コンクリート造3階建て。

北海道警察 札幌方面中央警察署
1934(昭和9)年/1998(平成10)年復元
さっぽろ・ふるさと文化百選
旧庁舎設計 : 田子秀次郎、三上一郎(北海道庁技師)
復元設計 : 岡田新一設計事務所
復元施工 : 竹中工務店ほか
札幌市中央区北1西5
撮影 : 2010.8.28
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by gipsypapa | 2011-05-25 10:57 | 建築 | Trackback | Comments(2)

札幌の「ありんこ駅前西店」

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 北海道庁旧本庁舎の北側にある、おにぎり屋「ありんこ」の店舗です。昭和初期に建てられた店舗兼住宅でした(詳細不明)。緑の屋根に白いタイル貼りの外観ですが、木造2階建てです。

ありんこ駅前西店
1935(昭和10)年
設計・施工 : 不明
札幌市中央区北4条西7-1
撮影 : 2010.8.26
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by gipsypapa | 2011-05-24 13:00 | 建築 | Trackback | Comments(2)

偕楽園水木清華亭

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 明治初期に札幌最初の公園「偕楽園」に建てられた、明治天皇北海道行幸の際の休憩所で、開拓使の貴賓接待所だった建物。

 和洋折衷の意匠で、全体的には上質な和風の造りですが、煙突があり、切り妻を張り出した下見板張りの洋間部分(多分応接室)にベイウィンドウがあります。1933(昭和8)年から札幌市の所有となり無料で一般開放されています。1978(昭和53)年に創立100年を前にして復元工事が行われました。札幌市指定有形文化財の木造平屋建て。

偕楽園水木清華亭
1880(明治13)年
札幌市指定有形文化財
設計 : 開拓使工業局営繕課
施工 : 不明
札幌市北区北7条西7-1-41
撮影 : 2010.8.26
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by gipsypapa | 2011-05-23 13:06 | 建築 | Trackback(2) | Comments(2)

北海道立文書館分館

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 「赤レンガ」が北海道立文書館の本館ですが、ここはその南側に位置する分館。元は北海道立図書館として建てられたものです。

 縦の線を強調したセセッションの影響を感じさせる外観で、左端に背の高い玄関棟があり、左右対称ではなく、様式主義とは違ったアクセントになっています。タイル貼りの外壁にジャイアントオーダーを模した付け柱があります。基礎や壁はれんが造で、各階に鉄筋コンクリート造の梁と床で補強されているそうです。

 北海道大学環境資源バイオサイエンス研究棟(旧北海道帝国大学農学部本館)北海道大学総合博物館(旧北海道帝国大学理学部本館)、北海道知事公館などを手がけた萩原惇正。さっぽろ・ふるさと文化百選に選ばれた煉瓦造り+鉄筋コンクリート造3階建て。

北海道立文書館分館
旧北海道立図書館 1926(大正15)年
さっぽろ・ふるさと文化百選
設計 : 萩原惇正、久保田、内田(北海道庁建築課技師)
施工 : 不明
札幌市中央区北1条西5-1-2
撮影 : 2010.8.26
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by gipsypapa | 2011-05-20 13:43 | 建築 | Trackback | Comments(2)

北海道庁旧本庁舎(北海道立文書館)

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  「赤れんが」の愛称で親しまれている北海道庁旧本庁舎。明治中期に建てられたアメリカ風のネオ・バロック様式の建物です。また、緑一杯の前庭は札幌市のオアシスとなっていて、内部は北海道の古文書などが収蔵された北海道立文書館として無料で一般開放されています。1階左手に北海道立文書館と休憩室、右手に文書館閲覧室や北海道洞爺湖サミット展示。2階左手には、北海道の歴史ギャラリー(北海道開拓記念館)、観光情報コーナー、記念室(知事室)、樺太関係資料館が入っています。

 いかにも明治らしい左右対称の堂々とした外観の中央部に八角形の塔屋があります。外装は要所に石材を使った煉瓦造りで、屋根はスレート葺き。屋根にはドーマー窓と煙突があります。

 何度か構造的な欠陥や火災により復旧工事が行われ、1911(明治44)年に一部改造されて再建。さらに1958(昭和43)に、 北海道百年記念事業の一環として創建当時の姿に復元されました。現在の建物内部は明治44年の改修時のままで、屋根とドーム等は当初形式に復原されています。

 設計は辰野金吾らより一世代前の建築家で、文部省の第1回留学生としてアメリカで西洋建築を学び、函館の元町配水池や手宮機関庫を手がけた平井 晴二郎(ひらい せいじろう、1856 - 1926)。東京駅の新築の際には帝国鉄道庁総裁として関わっていました。我が国における大規模な煉瓦造建造物の初期遺構として大変貴重です。国の重要文化財の煉瓦造2階建て、地下1階、八角塔屋付。

北海道庁旧本庁舎(北海道立文書館)
1888(明治21)年
重要文化財
設計 : 平井晴二郎(北海道庁土木課)
施工 : 直営
札幌市中央区北3条西6-1
撮影 : 2010.8.26
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 東側には前庭があり、環境緑地保護地区に指定された洋風の庭園が広がっています。
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 西側から見ると中央にドームの塔屋がよく見えました。
by gipsypapa | 2011-05-19 13:20 | 建築 | Trackback(1) | Comments(2)

札幌市時計台

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 札幌市時計台。札幌で一番有名な建物でしょう。旧札幌農学校の学生の兵式訓練や心身を鍛える体育の授業に使う目的で建設され「演武場」と呼ばれました。

 札幌農学校第2代教頭ウィリアム・ホイラー(William Wheeler 1851-1932)の構想図をもとにして、 開拓使工業局の設計・監督で建てられました。 建設当初は時計塔がなく、小さな鐘楼のみでしたが(右の写真)、1881(明治14)年に塔が増設され、時計台と呼ばれるようになりました。今、中に展示されている機械式時計はアメリカのハワード時計会社製で1928(昭和3)年に設置されたものです。

 当時は1階が教室、研究室、講義室、動植物や鉱物の標本展示室として、2階は演武場、いわゆる屋内体育館や講堂として使用されたそうです。1903(明治36)年に農学校が現在の北海道大学の場所に移転したため、1906(明治39)年に札幌区が買い取り、解体せずに曳屋で現在地に移転をしたものです。国の重要文化財の木造2階建て。

札幌市時計台
旧札幌農学校演武場
1878(明治11)年
重要文化財
設計 : W・ホイラー(William Wheeler)+安達喜幸(開拓使工業局営繕課)
施工 : 若杉久十郎
札幌市中央区北1条西2-1
撮影 : 2010.8.27
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 アメリカ合衆国ニューヨーク市ハワード時計会社(E.Howard)製鉄製塔時計。
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by gipsypapa | 2011-05-18 14:41 | 建築 | Trackback(1) | Comments(2)