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函館の美容室あみん

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 この一帯は函館銀座通りと言われていますが、ひときわ目を引くお洒落な建物があります。
元は大正期に建てられた銭湯だった建物で、1986(昭和61)年にファサードを再生して、現在は美容室になっています。

 白いモルタル仕上げされたファサードは左右対称。4本の柱が屋根より高いところまで伸びています。何かを支えているわけでもないので、飾り柱でのようです。また一階の出入り口には2連の半円アーチのファンライトがあり、庇を4本のトスカナ式円柱で支える凝ったデザインです。入口が2か所あるのは男湯と女湯があった銭湯時代の名残でしょう。

 2階は住居だったようで、両側に縦長の上げ下げ窓が並んでいて、中央の窓には半円形のペディメントがやや不自然な形で残っています。一見コンクリート造りに見えますが、実は煉瓦造りの2階建て。

美容室あみん
旧衛生湯
1921(大正10)年ころ
設計・施工 : 不明
函館市宝来町23-5
撮影 : 2009.9.24
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by gipsypapa | 2010-09-30 10:19 | 建築 | Trackback | Comments(4)

函館の茶房ひし伊・アンティークひし伊エレガンス

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 昔の質屋の店舗を改造した喫茶店・茶房ひし伊です。向かって左から喫茶店、アンティークショップ、母屋とならんでします。

 茶房ひし伊のホームページでは「明治38年建造の土蔵には在函していた当時、石川啄木の妻・節子とも、ご縁があったといいます。当時、質店であったその土蔵に質草が入りきらなくなった為、大正10年に建て増しされました。」とあり、明治に創業した大きな質屋だったようです。

 まず目を引く黒漆喰の外壁と窓のベンガラ色の扉。二つの蔵の間にある入口にも鉄の扉があって厳重。さすがに質屋です。二つの蔵は共に1階部分が板貼りで上部は黒漆喰塗のため、躯体の構造がわかりませんが、少なくとも左側は石造りでしょう。歴風文化賞の2階建て。

茶房ひし伊・アンティークひし伊エレガンス
旧入村質店
1903(明治36)年/1921(大正10)年
設計・施工 : 不明
函館市宝来町9-4
撮影 : 2009.9.24
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by gipsypapa | 2010-09-29 14:53 | 建築 | Trackback | Comments(2)

函館の井上米穀店

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 函館最後の日は中心地十字街から市電で1駅南に下った宝来町まで来ました。この周辺にも古い建物があります。

 まずは井上米穀店。この建物も函館に多い1階が和風、2階が下見板張りの擬洋風の店舗兼住宅です。昭和9年の大火の後に建てられたものだそうで、2階が出窓になって窓は引き戸です。歴風文化賞保存建築物の木造2階建て。

井上米穀店
築年 : 昭和初期
設計・施工 : 不明
函館市宝来町4-12
撮影 : 2009.9.24
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by gipsypapa | 2010-09-28 11:02 | 建築 | Trackback | Comments(4)

函館市旧イギリス領事館

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 相馬家住宅を出て、元町公園から基坂を下った右手に、白壁に瓦葺きの寄せ棟屋根の洋館があります。大正初期に建てられ、1934(昭和9)年に閉鎖されるまでイギリス領事館だった建物。1992(平成4)年の市制施行70周年を記念して復元され、現在は函館市が管理する開港記念館(現名称は函館市旧イギリス領事館)として一般公開されています。

 海側に並ぶ5連の半円アーチ窓、青色の軒天井。白亜の壁から木造に見えますが、実は煉瓦造り。イングリッシュガーデンのある裏庭に面する縦長窓の青い窓額縁も印象的なモダンな建物です。函館市指定有形文化財と函館市伝統的建造物に指定された煉瓦造り2階建て。

函館市旧イギリス領事館
1913(大正2)年
函館市指定有形文化財
函館市伝統的建造物
設計 : 英国工務省上海工事局
施工 : 新庄幸次郎(大村合名会社建築部)
函館市元町33-11
撮影 : 2009.9.23 & 24
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 イギリス領事館時代の門章。
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 バラに囲まれた洋式庭園。ヴィクトリアン調の東屋(あずまや)とブロンズの噴水が、いかにも英国の雰囲気を醸し出しています。横手には煉瓦造りの倉庫がありました。
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 5連半円アーチ窓の部分は採光のよいベランダ風のサンルームです。
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 領事執務室には市民に愛されたというリチャード・ユースデン領事の人形。双眼鏡で何見てる?
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by gipsypapa | 2010-09-27 13:35 | 建築 | Trackback | Comments(4)

函館の茶房 無垢里

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 相馬家住宅の小路を挟んだ向かい側にある和風の喫茶店。平屋建ての住居の横に古い蔵があり、ここを改造して茶房無垢里(むくり)として営業。建築としての情報がほとんどなく、食べ歩き的な記事しかありませんが、その中に「300年前に建てられた蔵」というのがありました。300年前と言えば、江戸時代中期。さすがにそこまでは古くないように思いますが・・・。木造平屋建て+土蔵造り、2階建て。

茶房 無垢里
築年 : 不明
設計・施工 : 不明
函館市元町13-14
撮影 : 2009.9.23
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by gipsypapa | 2010-09-25 10:33 | 建築 | Trackback | Comments(4)

函館の相馬家住宅

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 元町公園の東側、旧イギリス領事館を眼下に見下ろし、函館港を一望にできる位置に建つ明治末期の大邸宅。すでにこのブログで紹介した相馬株式会社函館本社(旧相馬合名会社)の社長で、函館貯蓄銀行取締役や函館商工会議所の議員を務めた相馬哲平のお屋敷でした。

 むくり破風の玄関に屋根は赤い桟瓦葺き。母屋の外壁は下見板貼りで、縦格子の窓と軒下には白い漆喰壁の豪華で本格的な和風住宅です。正面玄関の右側には窓枠や定木柱に細かな細工をした洋風の応接室が併設されていて、明治の函館を代表する和風+洋風の建築意匠からなる歴史的で貴重な建物とです。函館市歴史的景観賞の木造平屋、一部2階建て。

相馬家住宅
旧相馬哲平邸
1908(明治41)年-
函館市歴史的景観賞
設計・施工 : 筒井与三郎
函館市元町33-2
撮影 : 2009.9.23
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 元町公園側にある附属土蔵も同年(明治41年)の築。
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 旧イギリス領事館の裏庭から見上げると突き出した2階部分がよく見えます。この2階からの眺めは素晴らしいでしょう。
by gipsypapa | 2010-09-24 13:23 | 建築 | Trackback | Comments(6)

函館の高橋病院天使寮

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 日和坂にある洋館。元は海員ホームとして建てられた、海の男達の社交や福祉のための施設でした。現在はこの建物の傍にある高橋病院の施設になっています。

 赤い屋根に褐色の下見板貼りの壁。白い縦長窓と2階の妻面にハーフティンバー風の白の木組みを強調した、函館では珍しい北欧風の建物です。北海道指定有形文化財と函館市伝統的建造物の木造2階建て。

 最新画像を追加します。(2013.12.27)

高橋病院天使寮
旧海員ホーム
1928(昭和3)年
北海道指定有形文化財
函館市伝統的建造物
設計・施工 : 不明
函館市元町32-13
撮影 : 2009.9.23 & 24, 2013.8.29
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 天使寮というからには女子寮でしょうね。いわゆる旧看護婦宿舎。今は看護師というのか。ともあれ人が住んでいる気配は感じませんでした。病院の資料室か何かに使われているのかも知れません。

 2013年8月の写真です。↓
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by gipsypapa | 2010-09-22 13:30 | 建築 | Trackback | Comments(2)

プレイリー・ハウス

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 函館元町の住宅街の通りから坂を下った奥まった場所に、周囲に多い擬洋風の建物とは全く違ったモダンなスタイルの住宅があります。一見してライト風とわかるこの建物は、建築家F.L.ライトの弟子で、大正から昭和にかけて北海道を拠点に活躍した田上義也(たのうえ よしや 1899~1991)の設計です。

 水平と垂直線を強調した外観で、長く突き出した軒。幾何学的モチーフの門扉や純白の外壁に採光に配慮して多めに配置された窓の形状や桟の造形美にライト式住宅の特徴が強く出た、上品で魅力的な作品です。

 函館の海産商だった佐田作郎の住居として建てられたもので、その後、すぐに同じ海産商の小熊家の住宅として長く使われました。現在はライトがシカゴ周辺で実践したというプレイリーハウス(草原洋式)に因んだ名称が付けられています。有形文化財と函館市景観形成指定建造物の木造2階建て

プレイリー・ハウス
旧佐田邸
1928(昭和3)年
登録有形文化財
函館市景観形成指定建造物
設計 : 田上義也
施工 : 不明
函館市元町32-10
撮影 : 2009.9.23
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 日本にライト風の住宅は弟子の遠藤新と田上義也の作品が数か所現存していて、個人的に好きなスタイルですので、今回の函館の目玉に一つでした。もちろん内部は見ることができませんでしたが、ネットにはいろいろ写真があります。一例をどうぞ。
 
 ちなみに、今年は小樽で同じ田上義也設計の江口邸(旧高田治作邸)と坂牛邸を見ることができましたが、MOA小樽センター(旧上田邸)はすでに取り壊されているのが判明しました。昨年解体されたようで、間に合わず残念です。
by gipsypapa | 2010-09-21 11:40 | 建築 | Trackback | Comments(2)

はこだて工芸舎

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 函館プレーリーハウスを探していて見かけた建物。実は下調べのチェック漏れで存在を知らず、また新しそうに見えたので、あまり写真を撮っていません。しかし気になるデザインだったことから、数枚だけ撮っていました。

 昭和初期の住宅建築で、函館製網船具を経営した岡本家の邸宅でした。鮮やかな青色の切妻のとんがり屋根に階段室のような部分は放物線の破風。白いモルタル塗りの壁に縦長の開き窓を持つモダンな洋風建築です。放物線状の破風は函館聖ヨハネ教会を思い出しました。現在は南北海道や青森在住の工芸家作品を展示する工芸ギャラリー「はこだて工芸舎」として使われています。

 設計者は不明ですが、請負施工は函館で多くの建物を手掛けた木田保造。斜面に建っているため、上のバス通りからは2階建てに見えますが、斜面の下にも入口がある半地下構造の木造3階建て。

はこだて工芸舎
旧岡本家住宅
1927(昭和2)年ころ
設計 : 不明
施工 : 木田保造(木田組)
函館市元町32-5
撮影 : 2009.9.23
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あらかじめ知っていたらもう少し別の角度から写真を撮ったのですが残念ながらこれだけ。別角度からの外観と美しい内部の様子は「関根要太郎研究室@はこだて」をどうぞ。
by gipsypapa | 2010-09-19 17:33 | 建築 | Trackback | Comments(2)

函館の大野家住宅

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 この建物も函館らしい大正期の和洋折衷の住宅建築。1階部分が和風様式で、2階には出窓があり、軒に持ち送りが見えます。外壁はモルタル仕上げか、目地があるので人造石貼りかも知れません。函館市伝統的建造物の木造2階建て。

大野家住宅
1921(大正10)年
函館市伝統的建造物
設計・施工 : 不明
函館市元町31-28
撮影 : 2009.9.23
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は最後の写真で後ろ側に見えるU邸です。建物のデータは見つかりませんが、これも古そうな木造平屋建て。
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by gipsypapa | 2010-09-18 12:53 | 建築 | Trackback | Comments(2)