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旧加藤商会ビル

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今日からしばらく愛知県をやります。まずは名古屋市から。

 名古屋のメインストリートの一つ、広小路通りと堀川が交差する位置に架かる納屋橋の北東、川沿いに建つ昭和初期築のビル。東南のコーナーにアールを持たせた正面玄関があります。c0112559_1411468.jpg通りからは3階建てに見えますが、堀川に面する西面は地下室を見せて4階建になっています。一階は石貼り、2階以上には煉瓦調のタイルを貼って変化を持たせた外観。最上部やアール部分の柱頭飾りなどが印象的です。

 当初は外米などの輸入貿易会社だった加藤商会の本社ビルとして建てられ、1935(昭和10)年から1945(昭和20)年まで当時のシャム国、現在のタイの領事館事務所でした。その後、中埜産業株式会社が事務所や倉庫としての使用をしましたが、ビル全体が看板で覆われ、長い間広告塔のようになっていたそうです。2003(平成15)年から始まった、名古屋市による堀川周辺の環境整備の一環として修復改修され、2005(平成17)年に、地上部分はタイ料理「サイアムガーデン」、地下部分は「堀川ギャラリー」としてオープンしました。国の登録有形文化財の鉄筋コンクリート造、地上3階、地下1階建て。

旧加藤商会ビル
旧加藤商会ビル (シャム領事館)  1931(昭和6)年ころ
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
名古屋市中区錦1-15-17
撮影 : 2009.4.3
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 地上部分はタイ料理「サイアムガーデン」。昔はシャム領事館だったので、タイ料理のレストランが誘致されたのでしょう。
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 堀川沿いに納屋橋に近付くと地下室部分が見えるため、4階建のようです。
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 地下部分は「堀川ギャラリー」。堀川の環境・歴史・文化に関する情報や絵画が展示されていました。
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 周辺は市民の水辺の遊歩道として整備されています。
by gipsypapa | 2010-03-31 14:05 | 建築 | Trackback | Comments(2)

島原観光

 長く続いた長崎県シリーズの最後です。半日散策した島原市を少し紹介します。撮影はすべて 2009.8.19。
 まずは有名な島原城から。
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島原城
島原市城内1-1183-1
1624(寛永元年)松倉重政により築城された島原城。明治以降は廃城処分となり建物などは撤去され、1964(昭和39年)天守閣が復元され、現在は城跡公園となっています。

 観光名所の島原武家屋敷
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島原武家屋敷
島原市城西中の丁2077
城下町の面影を伝える武家屋敷。島原城の築城のときに建てられた扶持取70石以下の武士たちの住宅団地でした。未舗装の道の真ん中に約50cm巾の水路に清流が流れています。山本邸、篠塚邸、鳥田邸の3つが一般公開されていて、内部は自由に見学することができます。

 最後は市役所です。
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 島原街道を南に抜けたところにある市役所。古く見えますが戦後の建物。特徴がありませんが、いかにも役所という建物です。鉄筋コンクリート造り、3階建て。

島原市役所
1952(昭和27)年
設計・施工 : 不明
島原市上の町537
撮影 : 2009.5.19

 そのあと島鉄本社前駅から島原鉄道に乗って、再び諫早駅を目指しました。後は長崎本線で博多へ。新幹線に乗りついて大阪へ戻りました。
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 レトロな列車です。駅に切符売場がなく、車内で車掌さんから購入。今では珍しい穴あけ式の紙の切符でした。
by gipsypapa | 2010-03-30 13:23 | | Trackback(2) | Comments(2)

しまばら水屋敷

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 島原市の繁華街、万町にある商店街のほぼ中央の一角に残る島原半島では最も古い、明治初期の偽洋風建築。島原の豪商「中山一族」が住まいとして建てた商人屋敷です。無塗装の下見板貼りにアーチの庇をもった窓が珍しい。1階が明治5年に建てられた和風家屋、2階は明治30年頃に建て増しされたという洋風で和洋折衷の不思議な形をしています。

 「水屋敷」といわれるのは文字通り水の湧く屋敷だからとか。庭にある池から湧き水がコンコンと湧きつづけ、万町の水路に流れて、各家庭に引き込まれ、生活用水に利用していました。現在は茶房「しまばら水屋敷」として一般開放されていて、コーヒーや島原名物「かんざらし」(白玉)を楽しむことができます。木造2階建て。

しまばら水屋敷
旧中山家住宅
1872(明治5)年 / 1897(明治30)年増築
設計・施工 : 不明
島原市万町513
撮影 : 2009.5.19
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 せっかくなのでお店に入ってコーヒーでもと思いましたが、張り紙に「見学はできません」とか「団体不可」、「かんざらしは人数分の注文をお願いします」など、ネガティブな書き物がいくつか下がっていたので躊躇してしまいました。
 もっとも電車の時間が迫っていたのからでもありますが。
by gipsypapa | 2010-03-28 17:03 | 建築 | Trackback | Comments(2)

猪原金物店

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 島原街道の西側にあるもう一つの金物店。幕末期に建てられた建物です。金物店としての創業は1877(明治10)年。北側の切妻造りは万延2年の棟札が残っているそうです。南側のハーフティンバー風の店舗は明治後期に増設されたとかで、金物店としては大規模な店舗です。

 外から窓越しに見ると、面白そうな金物がぎっしり並んでいて、特にナイフなどの刃物のコレクションは、他では見ない充実ぶりでした。130年以上の歴史を刻みながら、輸入品を含めた新しい商品を販売し続けているオーナーに拍手したい気分です。国の登録有形文化財の、木造2階建て。

猪原金物店主屋
1861(万延2)年 / 明治後期増築
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
島原市上の町912
撮影 : 2009.5.19
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 こちらは江戸時代の建物。龍がいます。
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 内部は商品が雑然と並んでいますが、ナイフや刃物は珍しいものがたくさん。
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 こちらの南側が明治後期に増築されたもの。やはり少し新しい意匠になっています。
by gipsypapa | 2010-03-26 11:14 | 建築 | Trackback | Comments(2)

中野金物店主屋

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 島原街道の西側にある大正初期の2階建。建物にはこれという特徴はありませんが、南側にある煉瓦造りの防火壁・卯建(うだつ)が見どころです。国の登録有形文化財の木造2階建て。

中野金物店主屋
大正初期
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
島原市上の町906
撮影 : 2009.5.19
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by gipsypapa | 2010-03-25 09:33 | 建築 | Trackback | Comments(2)

まちの寄り処 森岳

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 清水家住宅の隣に建つ古い町屋風の民家。有形文化財には指定されていませんが、古そうなので入り口を覗いたら、「2階の梁が素晴らしいので、見て行って」と声をかけられました。お言葉に甘えて2階に上がらせてもらいました。屋根裏部屋になっている2階は、巨大な大梁や小梁もすべて昔のままの一本木。隅に置いてある箪笥も古色蒼然。歴史を感じます。木造2階建て。

まちの寄り処 森岳
築年 : 江戸時代後期?
設計・施工 : 不明
島原市上の町866
撮影 : 2009.5.19
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by gipsypapa | 2010-03-24 09:43 | 建築 | Trackback(1) | Comments(4)

島原市の清水家住宅主屋

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 島原街道の東側にある町屋風の住宅。明治時代の後期に建てられた、これも国の登録有形文化財の木造2階建て。

清水家住宅主屋
明治(明治後期)
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
島原市上の町865
撮影 : 2009.5.19
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by gipsypapa | 2010-03-23 14:47 | 建築 | Trackback | Comments(2)

島原市の宮崎酒店

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 島原城の南、同じ島原街道にある造り酒屋の建物。店舗棟は大工棟梁の荒木輝美雄が施工。焼酎蔵や煉瓦造煙突とともに国の登録有形文化財に指定されています。木造2階建。

宮崎商店店舗
1906(明治39)年、1931(昭和6)年増築
登録有形文化財
設計・施工 : 荒木輝美雄
島原市上の町897
撮影 : 2009.5.19
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こちらが焼酎蔵。路地の向こうに見えるのが島原城。
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 トスカナ式円柱を思わせる煉瓦造りの煙突。路地からしか見ることはできませんでした。
by gipsypapa | 2010-03-21 21:27 | 建築 | Trackback | Comments(2)

島原市の保里川家住宅主屋

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 江戸時代の名残を強く残す島原街道。その通りに江戸時代の住宅が今も残っていて、多くの有形文化財がならんでいます。その最初です。しばらく純和風の住宅が続きますがご容赦を。2階端の袖壁と1階の入母屋造が特徴の、登録有形文化財の木造2階建て。

保里川家住宅主屋
江戸末期
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
島原市上の町882
撮影 : 2009.5.19
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by gipsypapa | 2010-03-19 22:18 | 建築 | Trackback | Comments(2)

長崎県立島原高等学校

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 こちらは島原第一小学校の近くにある高校。第一小学校の3年後に建てられた県立高校で通称、島高(しまたか)です。サッカーで有名な国見高校は1967(昭和42)年にここから分離独立したそうです。

 縦の線を強調した外観と大きな車寄せのある玄関が重厚な感じを与えています。東京大学で数多くの校舎を設計した内田祥三の作品を思い出しました。設計者はネット情報で田中隆次という人ということがわかりましたが、彼の詳細情報は見つかりませんでした。鉄筋コンクリート造り、4階建て。

長崎県立島原高等学校
旧長崎県立島原中学校
1930(昭和5)年
設計 : 田中隆次
施工 : 金子組
島原市城内2-1130
撮影 : 2009.5.19
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近くにもう一つ長崎県立島原商業高等学校という1936(昭和11)年築の学校があるのを、予備知識として知っていましたが、歩く順番から外れたため見逃してしまいました。島商ゆかりの皆さんへは、ここで紹介出来なかったことを申し訳なく思います。
by gipsypapa | 2010-03-18 23:43 | 建築 | Trackback | Comments(4)