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リストランテ・サリーレ(旧大阪産業信用金庫)

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 土佐堀川沿いに、大正末期から昭和初期に建てられた建物があります。もともとは大阪産業信用金庫の店舗として建てられました。そのあと駿河屋、ゼンセン同盟、内外内田実業へと持ち主が代わりつつ長年使用されてきましたが、 最近外壁など多くの部分が改修されて、イタリア料理のレストランに生まれ変わりました。もとはグレイのセセッション風の外観だったそうですが、改修時に赤いレンガタイルが貼られて、逆に古典的な意匠になっています。エントランス上部のバルコニーが印象的な、鉄筋コンクリート造り3階、地下1階建て。

内部の写真はレストランのホームページをご覧ください。
http://www.salire.jp/index.html

リストランテ・サリーレ
旧大阪産業信用金庫 1927(昭和2)年ころ
設計・施工 : 不明
大阪市西区土佐堀1-6-18
撮影 : 2007.11.25 & 2008.2.19
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 3階の小さなアーチ窓にも可愛いバルコニー。
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 玄関周りの装飾も手の込んだもの。
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 白い木製窓が美しい。
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 建物の背面は土佐堀川に面しています。窓際の席からは川と中之島の風景が楽しめるわけです。特に夜はロマンティックでしょうね。
by gipsypapa | 2008-02-29 16:56 | 建築 | Trackback | Comments(4)

大阪土佐堀の菅澤眼科クリニック

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 土佐堀川沿いの道路から少し奥に入った所にある菅澤(すがさわ)眼科のビル。数年前に勤務していた場所のすぐ近くにあったわけですが、当時は通勤経路から少しずれているため、まったく気づきませんでした。ややアール・デコ風の建物。3階部分にはアーチ窓を配し、建物の曲面コーナーに正面玄関を、また正面玄関脇と上部に小さなステンドグラスがあったりして、昭和初期のモダニズムを感じる好感が持てる建物です。
 鉄筋コンクリート造り3階建て。

菅澤眼科クリニック 1928(昭和3)年
設計 : 清水組
施工 : 清水組
大阪市西区土佐堀2-3-5 
撮影 : 2008.2.19
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 このビルの由来は不詳ですが、眼科にしては3階建てで大型の病院です。昔は眼科だけでなく、総合病院的な入院病棟があったように思います。
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 玄関の上にアーチ型のステンドグラス窓。
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 全景を見てわかるように玄関は角地ではないのに道路に面していず、南東のコーナーに配置されています。
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 玄関脇にある小さなステンドグラス、小さいとはいえ絵ガラスではなく本物。これは中から見るべきですね。
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 ウィークデイの午後でしたが、撮影している間に若い女性が2人入って行きました。現在の眼科は眼病以外にコンタクトレンズの処方の方が多いのでしょうね。
by gipsypapa | 2008-02-28 22:42 | 建築 | Trackback | Comments(4)

御堂筋の又一ビルディング

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 大阪御堂筋の本町近くにある又一ビル。現代的なガラス張りのビルの一部に、ルネサンス様式の外壁が残されています。壁には唐草模様や鳥などの美しい装飾。c0112559_22421956.jpg旧大谷仏教会館の外壁の一部をファサード保存したものです。随所にみられるテラコッタはルネッサンス様式。古い建物を解体するか保存するかの問題に、善しにつけ悪しきにつけ一つの回答を出している方法です。
 新しく建てられた又一ビルは、その優れたデザインが評価され、昭和61年に第6回大阪都市景観建築賞(大阪まちなみ賞)の『奨励賞』を受賞ました。

又一ビルディング
旧大谷仏教会館 1919(大正8)年
設計 : 竹内緑
施工 : 不明
大阪市中央区久太郎町3-5 
撮影 : 2008.2.19


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 ここまでテラコッタ(装飾に用いる素焼きの陶器)を多用しているのは珍しいし、だからこそファサード保存が可能だったともいえます。
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 床下換気口のグリル。
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 御堂筋南側を東に入ると、正面玄関は昔のままの様式が保存されています。
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 改築された現在のビルは地上11階、地下2階建て。超近代的なビルに大正時代の建物がはめ込まれています。
by gipsypapa | 2008-02-23 23:01 | 建築 | Trackback(1) | Comments(2)

三木楽器本店(大阪開成館)

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心斎橋筋に面してショーウインドーがある楽器店。大正期の名品で設計は増田清。大阪を中心に活躍した建築家で、先に紹介した旧精華小学校も彼の作品です。
http://gipsypapa.exblog.jp/8134953/c0112559_14235521.jpg
アーケードのある心斎橋筋側は目立たないので、知らないと通り過ぎてしまいますが、北側の角を東に曲がると、時代を感じさせるレトロビルが現れます。外壁には植物のレリーフのテラコッタ装飾が施され、縦の線を強調したセセッション風の意匠です。鉄筋コンクリート造4階、地下1階建の登録有形文化財。

三木楽器本店
旧大阪開成館三木佐助商店 1924(大正13)年
登録有形文化財
設計 : 増田清(増田建築事務所)
施工 : 鴻池組
大阪市中央区北久宝寺町3-3-4 
撮影 : 2008.2.19
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 北側に回ると建物の全貌が。玄関上の左文字が時代を感じさせます。
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 心斎橋筋のアーケード側は、何の変哲もないお店ですが、登録有形文化財のプレートがあります。
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 内部も写真を撮らせてもらったのですが、ほとんど手ぶれしてしまいました。下手っぴいです。
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 この辺も手ぶれしているので縮小しました。
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 心斎橋筋の中央玄関上部にあるステンドグラスを外からと内から。
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by gipsypapa | 2008-02-22 14:36 | 建築 | Trackback | Comments(0)

大阪ガスビルディング

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 御堂筋に建つ大阪ガスビルは、安井武雄氏の代表作といわれるモダニズム建築。先に紹介した高麗橋野村ビルディング ↓ と共通した、横の線を強調したデザインです。
http://gipsypapa.exblog.jp/7070937/
 乳白色のタイルに1・2階部分の黒御影石と各階の庇のコントラストが面白く、高麗橋野村ビルよりも装飾が少ないためシンプルですが、心に残る建物と言えます。なお、北側(写真の右側)は後に増設されました。鉄筋コンクリート造り、地上8階, 地下2階の登録有形文化財。また現存する重要なモダニズム建築物として「日本におけるDOCOMOMO100選」に選ばれました。

大阪ガスビルディング 南館1933(昭和8)年、北館1966(昭和41)年
登録有形文化財
設計:安井武雄(南館)、佐野正一(北館)
施工:大林組(南・北館とも)
大阪市中央区平野町4-1-2
撮影:2007.1.14 & 2008.2.19
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 乳白色のタイル貼りの壁面と水平線を強調した黒縁の庇、大きなガラス窓、柱の形。昭和初期の建物には見えません。
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 南館の2階部分の窓が気に入っています。
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 こちらは北館。現代的に窓のスペースが大きくなっていますが、南館の意匠を継承しているのがわかります。
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 北面の入口脇にはガス会社ですからガス灯が。夜はきれいでしょう。
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 1階には銀行やJTBなどが入るテナントビル。カフェがあったので中を覗きましたが、現代的な空間すぎて写真は撮っていません。8階に有名なレストランがあって、ここはアールデコ調とか。いつか行ってみましょう。
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 2回写真を撮りましたが、いずれも冬でした。御堂筋のイチョウの葉が落葉しています。おかげで建物の全貌がよく見えましたが、紅葉か緑の季節もいいでしょうね。
by gipsypapa | 2008-02-20 17:30 | 建築 | Trackback | Comments(0)

大阪市中央公会堂

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 中之島図書館の東隣にある中之島のシンボルです。赤レンガと白い花崗岩の壁、青銅のドームが美しい大正中期のネオ・ルネッサンス様式の歴史的建築物。

 辰野金吾の弟子15人での互選コンペで、当時最年少(30歳)の岡田信一郎が当選し、原案となった設計。しかし、実施設計は辰野片岡建築事務所が行ったために、いわゆる辰野式の色合いが濃くでています。c0112559_16131251.jpg
 このコンペで有名になった岡田信一郎は、その後、著名な建物を設計。現存する主なものは、鳩山会館、歌舞伎座(1924年)、黒田記念館、明治生命館など出身地東京が主体になっています。

平成14年に耐震設計を施すなどの改修が行なわれた、重要文化財の鉄骨煉瓦・鉄筋コンクリート造3階、地下1階建。

大阪市中央公会堂
1918年(大正7)年、2002年(平成14)年改修
重要文化財
大阪市指定都市景観資源
設計:岡田信一郎(原案)、辰野片岡建築事務所(実施)
施工:清水組
大阪市北区中之島1-1-27
撮影:2006.3.11, 2006.5.28 & 2008.1.26
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 南側の様子。建物の正面は東側にありますが、日当たりがよいのと、いつも一般開放されている地下レストランへ行く、幅広の階段がこの面にあるため、南側に多くの人が集まります。
 季節がよい頃には、レストランの前がオープンカフェになります。
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 西南から。
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 この東側が正面。3階に大きなアーチ窓が見えます。あくまでもシンメトリー。大きな列柱があるのは、ここだけ。
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 南西から。季節によって落葉樹の間からの景色が変わって。
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 整然と並んだ円形ドーマー窓と屋根の天然スレートが見事です。
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 地階は一般開放されたレストランがあるので、トイレに行くついでに中を見ることができます。昔ながらのエレベーターのホイールが残っていました。
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 階段を上ったら1階のホールへ。この左に大集会場があります。
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 豪華な1階の大集会場。2階まで吹き抜けで、バルコニーの客席があります。2000人を収容する大きなもので当時としては驚異的な規模だったでしょう。
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by gipsypapa | 2008-02-18 16:44 | 建築 | Trackback | Comments(2)

大阪府立中之島図書館

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大阪の堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島は近代建築の宝庫。ここと隣の大阪市中央公会堂は大阪の建物ファンで、知らない人はいないといっても過言ではないでしょう。私も何回も訪れていますが、もっといい写真が撮りたい気持ちがあって、アップできずにいました。今でも満足したとは言えませんが、このままではキリがないので、一度アップします。

この図書館は明治の財閥だった住友家から大阪府に寄付されたもので、住友建築部の野口孫市と日高伴によって設計されました。本館はネオバロック様式。神殿風のコリント式円柱が並ぶ正面はギリシア神殿を思わせるシンメトリーな建築。ドーム状の中央ホールが印象的です。当初は中央部のみでしたが、両翼は1922(大正11)年に日高伴の設計により増築されました。国指定重要文化財の煉瓦・石造3階建て、銅板葺。

大阪府立中之島図書館
旧大阪図書館本館 1904(明治37)年
重要文化財 、大阪市指定都市景観資源
設計 ; 野口孫市・日高伴 (住友本店臨時建築部)
施工 : 久保田小三郎(本館)
大阪市北区中之島1-2-10
撮影 : 2006.3.11, 2006.5.28, 2008.1.26 & 2008.2.19


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 最も外観として重要な正面中央部がうまく撮れないのは、後ろに高層の大阪市役所のビルが迫っているためです。正面を西向きにした理由よくわかりませんが、戦後に建てられた市役所が景観の配慮なく今の位置に配置されているため、引いたアングルで撮れないことと、何よりほとんど日が当たらないのです。
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 こちらは東側の中央公会堂側から裏を見たところ。こちらは十分スペースがあります。
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 大正期に増設された両翼部を正面と南側から。本館正面もこれくらいの日当たりがあればいいのに。
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 本館正面の門は特別な時にしか開かれず、一般利用者は階段脇の入口から入ります。内部はやはりドームが美しい。
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 今年の1月末はドーム部が改修中でした。日当たりはこれが精いっぱいです。
by gipsypapa | 2008-02-16 19:05 | 建築 | Trackback | Comments(2)

長瀬産業本館ビル

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 1982年に右側の新館が建設されましたが、旧館はほとんど外観を変えずに残っています。正面のバルコニーとアーチ型の窓が印象的なビル。鉄筋コンクリート造り、4階建て、地下1階。

長瀬産業本館ビル 1928(昭和3)年

設計 : 設楽建築事務所
施工 : 竹中工務店
大阪市西区新町1-1-17
撮影 : 2008.1.19
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 右側の新館も旧館の意匠を踏襲しています。
by gipsypapa | 2008-02-14 16:40 | 建築 | Trackback | Comments(0)

総持寺駅前商店街

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 大阪の阪急総持寺駅前にある古い商店街。このときから、ほとんどの店が閉まっていて、廃墟化しているようでしたが、レトロ感満点。鉄製トラスを組んで、テント地で覆っているのが珍しい。ただし、2年以上前に撮った写真ですので、今どうなっているのかは保障の限りではありません。m(__)m

総持寺駅前商店街 (解体、2013.11) 
築年・設計・施工 : 不明
大阪府茨木市中総持寺町10
撮影 : 2005.12.30

 取り壊し直前、2013年10月3日の写真です。2005年はわずかながら店が開いていましたが、この時はどこも開いてませんでした。(2014.3.6)
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 アーケードの灯具も変わっていました。無残な雰囲気です。
by gipsypapa | 2008-02-13 17:35 | 建築 | Trackback | Comments(3)

大阪の船町ビル

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 高層ビルの谷間に建つ、こじんまりしたテナントビル。古典主義的ですが改修されて今の姿になっているようです。正面には、3階部分の2連のアーチ窓。付け柱と同じく瓶子形の手摺を配した疑似ベランダ。ファサード装飾を強調したデザインです。鉄筋コンクリート造り、4階建て。

船町ビル 1937(昭和12)年
設計 : 森俊一
施工 : 関西不動産

大阪市西区江戸堀1-15-23 
撮影 : 2007.11.25
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 皮相的な装飾で、どう見ても名のある建築家の設計ではないでしょう。ただ、この江戸堀や土佐堀周辺には今もレトロな建築が残っています。昭和初期は、こういう近代建築を建てる風潮があったと思います。心に残るというわけではありませんが、設計者のタイルの使い方に見るべきものがあります。
by gipsypapa | 2008-02-12 21:40 | 建築 | Trackback | Comments(2)