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九州大学正門門衛所

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 正門を入ってすぐ右にあるレンガ造り平屋建ての門衛所。小ぶりながらも見所のある建物です。
 九州大学の多くの建物を設計した倉田謙の設計ではないかとの情報がありますが、確認できません。その近くに建つ「事務局第3庁舎」や「大学本部」と共通した表情をしています。
 これらの建物と倉田謙については、追って紹介します。

設計者について「銀河放浪」というHPにデータがありましたので修正します。(2009.6.18)

九州大学正門門衛所
旧九州帝国大学工科大学正門門衛所
1914(大正3)年
設計 : 矢嶋一雄
施工 : 鴻池組

福岡市東区箱崎6-10-1
撮影 : 2007.8.15
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窓がアルミサッシに変わっていますが、赤煉瓦と白い花崗岩を使った典型的なレンガ建築。良質なデザインが凝縮した建物といえます。
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 なぜか同じような古い学校の現存している門衛舎の建築は総じて素晴らしいのですねぇ。
by gipsypapa | 2007-11-29 23:19 | 建築 | Trackback | Comments(0)

九州大学正門

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 今日から九州大学に行きます。数少ない福岡市の近代建築が残っているところです。本当にうん十年ぶりに見ました。 九州大学が移転するのを知って、これらの箱崎地区の建物がどうなるのか気になっていたからです。

  箱崎地区、六本松地区、原町地区のキャンパスを統合移転し、福岡市西区元岡・桑原地区、前原市、志摩町にまたがる新キャンパス(伊都キャンパス)を建設。大きな引っ越しです。

 平成17から既に移転が開始されていて、工学系と理系図書館は今年度中に移転完了。その後、平成31年までに徐々に6700人が移転する計画になっています。この正門のある箱崎地区の学部は大半移転済みではないでしょうか。
 
 そういうわけで、これら箱崎地区の建物群の将来が気になるところですが、現在六本松にある全学教育、比較社会文化、言語文化系(旧教養部)の4100人が平成20~23年にかけて、ここへ移転するらしいので、一部を除き保存されるのではないかと希望的観測を持っています。

 箱崎地区の旧工学部の入り口にある正門は明治時代のレンガ造りです。

九州大学正門
旧 九州帝国大学工科大学正門
1911(明治44)年
設計・施工 : 不明
福岡市東区箱崎6-10-1
撮影 : 2007.8.14
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 あまり手を加えずよく保存されています。
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 門の向こうに見える建物は旧法文学部本館。
 これから色々な九州大学の建物を紹介しますが、一部はそのうちに消滅するのではないかと思われるのもあります。それらがどうなるのかは今のところ闇の中。
by gipsypapa | 2007-11-28 03:53 | 建築 | Trackback | Comments(0)

福岡市の大濠公園

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 今回は番外編で、建物ではありません。福岡市民に親しまれている大濠公園です。今でもそうでしょうが、私が福岡にいたころは若者のデイトコースでした。

 右の写真はGoogle Earth から取ってきたものです。大濠公園はその昔は「草香江の入江」と言われていたそうで、博多湾の入り江で、東側にある福岡城の堀とつながり、最終的には中洲で有名な那珂川までつながっていたとか。

 その後埋め立てられたりして、海から黒門川1本でつながる孤立した池になりました。ここを公園にする工事が始まったのは昭和2年ころ、完成は昭和5年です。

大濠公園 1930(昭和5)年
福岡市中央区大濠公園1
撮影 : 2007.8.16







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 公園の中心を南北に中の島が配置され、大小の橋がかかっています。
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 中の島から張り出した「浮見堂」。昔からありましたが、今見ると新しい。作りかえられたようです。
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 橋には「昭和2年3月」の彫りこみ。
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 各所に休憩所。
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 白鳥と・・・
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 ボート小屋。
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 もう一度、公園から福岡簡易保険事務センターを。真夏の暑い日でした。
by gipsypapa | 2007-11-26 00:15 | | Trackback(1) | Comments(2)

福岡簡易保険事務センター

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 こちらは大濠公園の北側にある大規模な近代建築。民営化された旧郵便局の簡易保険事務センターです。
 公園から、また福岡市内の幹線道路・国道202号線から全貌が見えるので、福岡市民なら誰でも知っている建物でしょう。戦後しばらくはアメリカ進駐軍が使っていたと聞いたことがあります。
 派手さはありませんが、官公庁のビル共通の、どっしりとした落ち着きが感じられます。鉄筋コンクリート造4階建て(一部3階)。

福岡簡易保険事務センター
旧 福岡地方簡易保険局
1934(昭和9)年
設計 : 大蔵省営繕管財局
施工 : 間組
福岡市中央区大濠公園1-1
撮影 : 2007.8.16
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 西側から。全体的には普通のビルですが、階段部分と思われるところに丸窓、北側の4階上部には八芳星の明かり取りが並んでいるのが特徴。
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 国道202号線側が正面。
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 エントランスを覗いてみました。
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 北側の国道からディテールを。全体にスクラッチタイルが張り巡らされた典型的な昭和初期の近代建築。
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 再び大濠公園から。長大な建物です。
by gipsypapa | 2007-11-24 15:50 | 建築 | Trackback | Comments(0)

福岡管区気象台

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 福岡市の中心部、大濠公園の南に公園に面して建っている気象台の倉庫。昔はれっきとした中央気象台福岡支台といい、気象台の本庁でした。
 今は、その裏側を走る国体通りの開通で、裏側に本庁が新築されたため、公園側の旧正門が閉鎖され、この建物は倉庫として使われているそうです。
 鉄筋コンクリート造り、2階建て(一部3階)。


福岡管区気象台倉庫
旧中央気象台福岡支台 1939(昭和14)年
設計 : 逓信省
施工 : 清水組
福岡市中央区大濠1-2-36
撮影 ; 2007.8.16
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2階部分の縦長の窓と各階に配された丸窓が特徴。外壁は落ち着いた色合いのスクラッチタイルを使っています。
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 公園側に木が生い茂っていて、なかなか全貌が見れません。
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 昔、エントランスだった1階部分にはアーチ窓も。
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 国体道路側には新本館(左側に一部写ってます)。建物越しに一部旧本館が見えます。
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 これは真横から見たところ。このアングルは何の変哲もないですね。
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 1枚目とこの写真は大濠公園から。本当はここから全貌が見えるはずですが、御覧のように木が茂って・・・
by gipsypapa | 2007-11-23 16:28 | 建築 | Trackback | Comments(0)

日本基督教団福岡警固教会

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 福岡市の中心部を南北に走る「けやき通り」を南に入ったところに建つ、蔦が生い茂り、緑で覆われている教会。福岡市景観賞を受賞しています。

 昭和初期の献堂で幾何学的な形をしています。当時の教会建築としては斬新で珍しいと感じますが、それには理由がありました。

 設計者は中村鎮(まもる)。「関根要太郎研究室@はこだて」で紹介されていますが↓、
http://fkaidofudo.exblog.jp/6443344
「中村式鉄筋コンクリートブロック造」の建築を設計し、大正から昭和初期に活躍した建築家です。ブログでも紹介されているように、大正10年4月に起きた函館大火の後に「銀座街」建設を設計したことで有名ですが、実は中村鎮氏は福岡の出身なのです。(福岡県糸島郡波多江村生まれ、福岡市の私立中学を卒業)

 つまりこの福岡警固(けご)教会も九州では最初期の鉄筋コンクリートブロック造なのでした。鉄筋コンクリートブロック造り、2階(一部3階)建て。

日本基督教団福岡警固教会 1929(昭和6)年
設計 : 中村鎮
施工 : 田中忠雄
福岡市景観賞 2006
福岡市中央区警固2丁目11-20
撮影 : 2007.8.15
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 正面(東側)を見てわかるように正方形の集合。
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 エントランスとポーチ。
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 南面は一面に蔦が絡まって。
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 外見からだけでは、よくわかりませんが、「鎮(Chin)式ブロック」(中村式鉄筋コンクリートブロックの通称)と呼ばれるコンクリートブロックを積み重ねた構造なのです。

 ちなみに東京の弓町本郷教会 http://www.yumichohongo.com/ も中村鎮設計の教会です。
by gipsypapa | 2007-11-21 15:23 | 建築 | Trackback(1) | Comments(2)

カトリック浄水通教会

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 浄水通のカトリック福岡司教館の南に隣接する教会。色々調べましたが、建年などの情報はありませんでした。
 感じとしては比較的に新しい、戦後の献堂かな。しかしながら本格的なカトリック教会なので紹介します。

献堂のデータがあったので、修正します。(2014.4.14)

カトリック浄水通教会
1952(昭和27)年
設計・施工 : 不明
福岡市中央区浄水通38
撮影 : 2007.8.15
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 鐘楼と尖塔を持つ、典型的な教会建築。
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 この日は水曜日でしたが、カトリック教会らしく中へ入ることができました。この入口から礼拝堂へ。
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 エントランスを振り返ったところ。
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 礼拝堂の正面を見ています。
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 こちらは後ろを振り返って、エントランス側。
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 聖壇。
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 アーチ形の天井と華麗なステンドグラスがカトリック教会らしく美しい。
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 教会の背面にも小さな司教館のようなものがありました。
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by gipsypapa | 2007-11-19 17:46 | 建築 | Trackback | Comments(0)

カトリック福岡司教館

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 しばらく関西を離れて、故郷の福岡市をやります。実は建物に興味を持って以来、福岡を調べたり歩いたりしましたが、いわゆる近代建築といわれる建物が少ないのです。
 わずかに残っているのは公共施設がほとんどで、一般の住宅は見当たりません。第二次世界大戦で福岡市の中心部が焼失したのも、一つの理由でしょうが、日本家屋の古い建物はそれなりに残っていますので、もともと洋風の住宅が少なかったのだと思われます。
 今日はその中でも貴重な建物で、キリスト教関連ながら住宅です。

このカトリック福岡司教館は、閑静な高級住宅地の浄水通にあり、カトリック系の女子中高のある福岡雙葉学園の東側に隣接しています。同じカトリックなので、お互いに関連がありそうに思いますが、よくわかりません。ただこの司教館は福岡雙葉学園の開校より前に存在していました。

 設計はこのブログでも紹介した、カトリック山手教会や神戸モスクと同じチェコの建築家、J.J. スワガー(Jan Josef Svagr )です。木造2階建て、地下1階。

カトリック福岡司教館 1933(昭和8)年
設計 : J.J.スワガー
施工 : 井上組
福岡市中央区浄水通39
撮影 : 2007.8.15
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浄水通りの緩やかな坂を上ったところに緑に囲まれた白い木造建築が見えてきます。
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 門は開いていて、敷地には自由に入ることができます。ただほとんど人の気配を感じませんでした。
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 白一色の清廉な住宅。屋根のドーマー窓、玄関上2階部の十字架などがいい感じ。昭和初期の木造の割には新しく見えるのは、よく手入れされているからでしょう。
by gipsypapa | 2007-11-18 11:46 | 建築 | Trackback | Comments(0)

東京の英国大使館

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 長い間、大阪を紹介してきましたが、少し気分を変えて、次は福岡をやります。その前に東京をひとつ。c0112559_1416329.jpg
 仕事で出張した時に泊まったホテルの横が英国大使館でした。地下鉄半蔵門駅のすぐそばに広大な敷地を持って立っています。、皇居と堀を隔ててすぐの一等地にありました。
 英国高無償の設計らしく、シンメトリーのルネッサンス様式。重厚な中にも気品がある昭和初期の石張り建築です。鉄筋コンクリート造2階建て。

英国大使館 1930(昭和5)年
設計 : 英国工務省
施工 : 清水組、鴻池組
東京都千代田区一番町1
撮影 : 2007.7.24


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 門扉と建物上部には美しい英国王室の紋章。左側は獅子、右側はユニコーンですね。
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 仕事の前に朝の散歩を兼て敷地を一回りしましたが、お堀に面した道路からしか、よいアングルはありませんでした。全体に大使館共通の高い塀がめぐらされて、あまり敷地の中が見えません。
 唯一、視野が広がるのは正門ですが、警備も厳重でした。ただ警備員の方に写真を撮ってよいか聞いたところ、外からならOKとのことでした。
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 本館以外にも、左側によさそうな建物があり、塀越しに一部が見えます。これも古い建物でしょうが、情報がまったくありません。やはり鉄筋コンクリートに石張りのようですが、白い木枠の窓に、薄いブルーの木のブラインドがさわやかなイメージを漂わせています。
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by gipsypapa | 2007-11-15 14:33 | 建築 | Trackback | Comments(0)

適塾・旧緒方洪庵住居

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 大阪北浜のオフィス街に緒方洪庵が主宰した蘭学塾、適塾が残っています。建物は江戸時代の町家建築の2階建ての重要文化財。医学・蘭学に関する貴重な資料が展示されています。入場料250円。


適塾・旧緒方洪庵住居 1972(寛政4)年ころ
重要文化財
設計・施工 : 不明
大阪市中央区北浜3-3-8
撮影 : 2007.1.14
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 小さな中庭。
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 併設の蔵も。
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 1階の座敷。
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 2階に上がる階段が2か所ありますが、いずれも驚くほどの急勾配。書物や薬品の持ち運びは不便だったでしょう。
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 これも1階の土間。
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 2階は展示場になっていて、当時の書物や器具、大阪の古地図などを見ることができます。
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 展示品の蘭学書。
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 2階の窓から。
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 隣接した史跡公園には緒方洪庵の像があります。なおこの公園も国指定史跡です。
by gipsypapa | 2007-11-14 14:37 | 建築 | Trackback | Comments(0)