2017年 02月 12日 ( 1 )

万年山 南菀寺

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三徳川を三朝橋から東に進むと、北側の山の中腹に「南菀(なんえん)寺」があります。臨済宗相国寺派の管長だった橋本独山禅師が、1925(大正14)年に創建したと伝えられています。中華風の山門をくぐって山腹に上ると、西側から庫裏、本堂、隠寮(いんりょう)が一列に並び立つ、独特な形状となっています。梅雨時にはたくさんの紫陽花が咲き誇り「あじさい寺」の別称で親しまれているとか。

なお、文化庁の文化遺産オンラインではどの建物も1927(昭和2)年の築になっています。しかし、山門前の掲示板やネット情報から1925(大正14)年というのもあり、両方を併記します。山門と庫裏(くり)は木造2階建て、本堂と隠寮(いんりょう)は木造平屋建てのいずれも国の登録有形文化財。

万年山 南菀寺
1925(大正14)年/1927(昭和2)年
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
鳥取県東伯郡三朝町三朝205−3
撮影 : 2015.04.28
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落慶は大正14年(1925年)とあります。落慶って「社寺の新築または改築工事が完成した祝い」です。文化遺産オンラインと2年違っていますね。

山門

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山門は市街地から庫裏に至る石段の途中に建っています。入母屋造桟瓦葺の楼門で、下階を漆喰塗で通路がアーチ状のいわゆる竜宮造りの形式。上階は四面に竪格子をまわし、特徴的な伽藍景観を形成しています。木造2階建て。
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庫裏
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階段を上ると正面は庫裏。南菀寺でもっともお寺らしい建物です。2階には高欄をまわし、花頭窓を並べて特徴的な外観となっています。温泉街からの眺めを意識したそうです。木造2階建て。
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この庫裏の屋根は後ほど。

本堂
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中央に建つ本堂は数奇屋作りで、三つの部屋が東西に並んでいます。中央は仏壇のある仏間、東隣に床の間がある居間と思われる部屋。鬼瓦も面白い形で、山腹に独特な境内を構成する本堂です。木造平屋建て。
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仏間。
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床の間。
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庫裏の鬼瓦
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庫裏の屋根にはユニークな鬼瓦があります。

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こんな瓦もあります。

隠寮
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本堂東側に階段を介した斜面に建っています。本堂側は急傾斜に沿って長さの異なる柱で支えた、いわゆる懸造(がけづくり)の構造です。腰の庇と屋根の軒に杉丸太を用いて数寄屋風につくり、側面には円窓や花頭窓がある、あまり寺院らしくない軽妙な外観。内部意匠にも趣向が凝らされているそうです。木造平屋建て。
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東(手前)から隠寮、本堂、庫裏と並んでいます。
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by gipsypapa | 2017-02-12 09:03 | 建築 | Trackback | Comments(2)