2008年 10月 25日 ( 1 )

灘中学校・高等学校本館

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 1928(昭和3)年に開校し、進学校として全国的に有名な灘中・灘高。旧制灘中学校時代の校舎で今も事務棟として使用されている本館です。

 設計は関西を中心に奈良国立博物館、難波橋莫大小会館生駒時計店などの多くの建築物の設計を手がけ、関西建築界の重鎮として活躍した宗兵蔵(そう ひょうぞう)の建築事務所。

 宗兵蔵といえば、難波橋や生駒時計店の印象が強く、装飾の多い濃密なものを思い起こしてしまいますが、この建物はモダンですっきり仕上げた軽快な外観です。とはいえ瀟洒な白い校舎に上部を3角形にとがらせた尖頭アーチ形の窓枠を並べ、玄関ポーチ周りには細部に装飾を凝らした洋風建築。登録有形文化財の鉄筋コンクリート造り2階建て。

灘中学校・高等学校本館
旧制灘中学校校舎
1928(昭和3)年
登録有形文化財
設計 : 宗兵蔵(宗建築事務所)
施工 : 不明
神戸市東灘区魚崎北町8-5-1
撮影 : 2008.2.10
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  門の形は特徴があります。灘育英会という看板が見えます。灘といえば酒づくり。嘉納治郎右衛門(菊正宗)、嘉納治兵衛(白鶴)、山邑太左衛門(櫻正宗)という酒造家たちによって設立された学校法人です。
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  玄関ポーチも装飾がありますが、宗兵蔵にしては大人しい。
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 見所の尖頭窓。モダンな形ですね。
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北側の側面。こちらにも同じ形の通用門。
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 北西角から見た本館。コーナーは角が落してあり、3階建てに見えますが、ここは階段室でしょう。古典主義からモダニズムへ移行する過程を伝える建物でした。
by gipsypapa | 2008-10-25 16:16 | 建築 | Trackback(1) | Comments(0)