2008年 10月 14日 ( 1 )

深江文化村の冨永邸

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 長らく西の方をやりましたので、今日から関西へ戻り、兵庫県を。ここも近代建築愛好家としてはターゲットが多いところなので、始めたらきりがないでしょうから、しばらくやったら今度は東へ移動する予定です。

 阪神電車の芦屋川駅から南の芦屋川西岸の東灘区深江南町に大正末期に開発された深江文化村という西洋館街がありました。深江で長らく続いた医者の家系で大地主の阪口磊石(らいせき)から土地2500坪の提供を受けた、建築家W.M.ヴォーリズ建築事務所の吉村清太郎が都市設計を行い、周りとは一風変わった洋風モダンな空気を醸し出す空間「文化村」が出来上がったわけです。

 中央に広大な芝生庭園が造られ、それを囲むように13軒の西洋館が配され、そこにロシア革命を逃れてきたルーチンやメッテルらの音楽家を始めとして、9カ国13組の文化人の家族が居住したそうです。 現在はそれらの洋館はほとんど残っておらず、私が訪れた時には3棟ありましたが、さらにそのあと1棟解体撤去されたということです。

 この冨永家住宅も当時をしのばせる数少ない歴史的建造物で、日本最古のツーバイフォー工法による建造物。 現在も現役の住居として使用されています。登録有形文化財の木造2階建て。

冨永家住宅
大正末期
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
神戸市東灘区深江南町1-3
撮影 : 2007.9.16
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 寄せ棟に一部破風のある特殊な屋根形状です。濃い緑色の外壁に白い窓枠が印象的。よく手入れされているようで、全く古さを感じさせず、むしろ最近流行の建売輸入住宅の原型のように見えます。
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 手前にある付属屋も登録有形文化財。
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 中央にあったといわれる中庭は、その面影がなく、駐車場になっていました。
by gipsypapa | 2008-10-14 15:41 | 建築 | Trackback | Comments(4)