深江文化村の旧ベーカー邸

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 元はロシア人指揮者でモスクワ国立歌劇場や来日後は大阪フィルハーモニックオーケストラなどで指揮をとったエマニエル・メッテルの旧居でした。ロシア革命後の混乱を逃れて中国経由で来日し、アメリカに渡るまでの十数年間ここで暮らし音楽活動を続けたそうです。朝比奈隆や服部良一は彼の門下生でした。現在はベーカー氏(W.S.BAKER)が住んでいます。

 と、ここまで書いて建物のデータを探していたら、2008年1月1日付の記事に「メッテルの旧居はごく最近取り壊されてしまいました。」とあります。なんと驚き。ここを訪問したのは2007年9月中旬ですから、そのあとすぐに解体されたようです。
  
 木造にスタッコ仕上げの壁、蔦が絡まって雰囲気豊かな、お気に入りの建物だったのですが、旧ベーカー邸と呼ばなければならないのが、なんとも残念です。木造2階建て。

旧ベーカー邸 (旧メッテル邸)
大正末期
現存せず
設計・施工 : 不明
神戸市東灘区深江南町1-3
撮影 : 2007.9.16
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 富永邸から角を曲がると空地の向こうに、周りの風景とは異次元の木々が生い茂るベーカー邸が見えてきました。
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 ここには確かに W.S.BAKER の表札があったのですが。
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 グレーの壁に白い木製の玄関扉が美しい。煉瓦積みの玄関周りとステップも印象的。
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 屋根は天然スレート葺きのようです。
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 今になって思えば、単に蔦が絡んでいるだけではなく、人が住んでいる気配がなかったなぁ。それと他の2つの建物は国の登録有形文化財に指定されているのに、これほどの洋館が指定なしだったのも不思議でしたが、それも関係しているのか?

 Google Map のストリートビューで空き地になっているのを確認しました。こうも簡単に取り壊されてしまったのはいかにも残念ですが、個人的には最後の姿を見ることができてよかったとも言えます。
by gipsypapa | 2008-10-15 13:54 | 建築 | Trackback | Comments(2)
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Commented by j-garden-hirasato at 2008-10-16 06:30
庭の雑草は生え放題だし、
ツタもからみ過ぎでしたね。
個人所有のものを守るって、
難しいことですね。
Commented by gipsypapa at 2008-10-16 14:23
j-garden-hirasato さん、
庭に興味をお持ちですから、この雑草の生えっ放しは
許せないかもしれませんね。w
どのような事情があったのかは知りませんが
固定資産税はかかるし、雑草や庭木の手入れには
かなりのお金がかかるでしょうし、
古い住宅なら建物の補修費も相当ですよね。
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