門司区役所

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 門司港の中心からやや南に行った国道3号沿いの風師山裾野に建っている旧門司市役所。九州帝国大学建築課長で現九州大学の多くの建物を設計した倉田謙の作品です。一眼見て、以前紹介した九州大学工学部本館によく似ています。築年も同じで、中央の5階建て塔屋とその左右にも半円形に張り出し部分があるのは全く同じですが、この建物は車寄せの半円状に迫り出す玄関ポーチの庇が目を引きます。

 九州大学工学部本館は大型で茶色のスクラッチタイル貼りの重厚なものですが、こちらは明るいクリーム色で軽やかなイメージ。情報によると、創建時のスクラッチタイルが失われたとのことなので、当初の外観は似ていたのかもしれません。それにしても、こっちが国登録有形文化財にも関わらず、代表作と言える九州大学工学部本館が指定されていないのは、持主の意識の違いでしょうか。登録有形文化財の鉄筋コンクリート造3階建て 、塔屋部5階建て。

門司区役所
旧門司市役所 1930(昭和5)年
登録有形文化財
設計 : 倉田謙
施工 : 大林組
北九州市門司区清滝1-1-1
撮影 : 2008.5.2
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 アールデコの影響を感じるは円形庇。
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 区民の出入りが多かったので、私も中へ。
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 レトロな階段が気に入って、踊り場まで上がって写真を撮っていると、すれ違った人が「何か御用ですか?」 職員の方でした。
 一瞬驚きましたが、建物好きで門司レトロを見に来たというと、「案内しましょう。」ということで案内してもらうことに。予想外の展開になりました。
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 大理石(?)張りの階段。
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 昔のままの木製扉の欄間にはステンドグラスが嵌め込まれています。九大工学部本館の玄関扉のデザインと似ています。案内してもらわなければ、ここまでは見ることはできなかったでしょう。
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 そのあと、なんと執務室の中も見せていただきました。内部の柱にも細やかな装飾が施されて・・・・
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 更に執務室間の欄間にもステンドグラス。
 お話によると、古くなっているので、手を加えながら使っているが、予算が限られているので、なかなか大変とか。新庁舎を建てる予定はないそうなので、安心しました。
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 門司港を見下ろす高台、眺めの良いところに建っています。
 故郷ひいきもあって、倉田謙に注目していたところに、親切に案内していただき、好印象で建物を後にしました。 ありがとうございました。
by gipsypapa | 2008-09-30 10:25 | 建築 | Trackback | Comments(4)
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Commented by ひろ009 at 2008-09-30 22:00 x
こんばんは。私はこちらで「九州大学工学部本館」の写真を見たときに、門司区役所に似ているなあと思いました。私が門司を歩いたときは早朝のわずかな時間だけだったのでもちろん外観を見ただけだったのですが、内部も素晴らしいですね。何と言ってもステンドグラスが絶品ですし、ゴツっとした階段や柱の装飾も味わいがあります。
Commented by j-garden-hirasato at 2008-10-01 06:09
おもしろいデザインですね。
レトロなのに近代っぽくも見えます。
建物の中はレトロです。
ほどほど威厳があって、でも威圧感がそれほどない。
官公庁の建物としては、ちょうどいいんでしょうね。
Commented by gipsypapa at 2008-10-01 13:14
ひろさん、やはりここも見ましたか。
九州大学工学部本館とそっくりでした。
九大の内部は玄関周りしか見ませんでしたが、奥にも色々ありそうです。
なぜ、同じ年に九大の営繕課長だった倉田謙が、門司市庁舎を
手がけたのかが謎です。
Commented by gipsypapa at 2008-10-01 13:17
j-garden-hirasato さん、
庁舎としての威厳をたもちつつ、明るい感じですね。
港町に合うように軽やかなイメージにしたのでしょう。
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