旧岩科学校校舎

c0112559_8261717.jpg

c0112559_826438.jpg



 一夜明けると嘘のような快晴でした。昨日は雨模様で断念した、重要文化財の岩科(いわしな)学校へ行くことにしました。松崎に来たら見逃すわけにはいけません。

 場所的に市街地から離れていて、歩いては行くのは無理。ということで路線バスを調べました。結果、行くことはできますが、帰りのバス本数が少なく、昼ころに松崎のバスターミナルに戻って、次の訪問地の修善寺行きのバスに乗れないことが判明。仕方なくバスの営業所でタクシーの電話番号を教えてもらい、帰りはタクシーで戻ることにしました。

 岩科学校は、木造で左右対称に寄棟造りの2階建で和瓦葺です。地元でおなじみのなまこ壁を使った社寺風建築様式とバルコニーなどの洋風を取り入れ、いかにも明治初期らしい和洋折衷の印象的な建物です。甲府の旧睦沢学校(明治八年)、松本の旧開智学校(明治九年)などに次ぐ古い学校建築で、伊豆地区では最古の小学校だそうです。

 当時の戸長だった佐藤源吉らにより新築計画が進められ、岩科村の大工棟梁、菊地丑太郎、高木久五郎によって設計施工されました。

 建物自体の魅力だけでなく、室内には入江長八が描いた「千羽鶴」の鏝絵などがあるため、見逃せないところでした。国の重要文化財の木造2階建て。

旧岩科学校校舎
1880(明治13)年
重要文化財
設計・施工(棟梁) : 菊地丑太郎、高木久五郎
賀茂郡松崎町岩科北側442
撮影 : 2014.4.21










c0112559_8275061.jpg
 出迎えるのは、むくり屋根の破風の懸魚。木彫りの龍で長八の作品です。
c0112559_8292261.jpg
c0112559_8293157.jpg
c0112559_8294161.jpg
c0112559_8295247.jpg
c0112559_830142.jpg
c0112559_8301074.jpg
c0112559_8302184.jpg
c0112559_8303157.jpg
c0112559_830242.jpg
 玄関上部にさっそく彫り物の絵があります。入江長八が棟梁の「のみ」をかりて彫ったと伝えられています。絵だけでなく彫刻も手がけるとは、多才な芸術家でした。
c0112559_8313098.jpg
 龍と蛇。
c0112559_8325498.jpg
 鹿?
c0112559_8334750.jpg

c0112559_83425.jpg
 双象。こちらは鏝絵です。
c0112559_8352899.jpg
c0112559_8354460.jpg
c0112559_8361554.jpg
c0112559_8351951.jpg
c0112559_836091.jpg
c0112559_8363974.jpg
c0112559_836144.jpg
c0112559_8362947.jpg
c0112559_8364159.jpg
c0112559_8373950.jpg
c0112559_8374885.jpg
c0112559_8374685.jpg
c0112559_8381285.jpg
c0112559_838939.jpg
c0112559_8381913.jpg
 2階のバルコニーの・・・
c0112559_8392220.jpg
 ランプ懸けに花の天井画と・・・
c0112559_839204.jpg
 欄間の鏝絵は火の鳥のような・・・キジでしょうか。
c0112559_8412597.jpg
c0112559_841425.jpg
c0112559_8412430.jpg
 懸魚の龍の木彫りを裏側から。
c0112559_8423640.jpg
c0112559_8422343.jpg
 2階客室の西の間は日本間で、当時は作法や裁縫の授業にも利用されていました。
c0112559_8441417.jpg
c0112559_8444753.jpg
c0112559_8445230.jpg
 床の間は、のぼり太陽を表現した紅の壁。脇床は緑で松を表現しています。
c0112559_845593.jpg
c0112559_8451583.jpg
c0112559_8452550.jpg
 この鶴は懸魚だったもので、これも長八の作。
c0112559_846071.jpg
 欄間には入江長八によって描かれた千羽鶴の鏝絵。明治13年、66歳の時の作で、非常に洗練された画風になっています。
c0112559_847531.jpg
c0112559_8472493.jpg
c0112559_8464772.jpg
 白い羽根の丹頂鶴と、グレーの羽根の真鶴の2種類が、全部で136羽。日の出を目指して飛翔する姿が形を変えて描かれ、1羽たりとも同じ形はないそうです。この千羽鶴は左官技法と色彩技法を巧みに融合させた長八作品の傑作といわれています。素晴らしい!
c0112559_8473037.jpg
c0112559_8482184.jpg
c0112559_8485522.jpg
c0112559_8484791.jpg
c0112559_8493018.jpg

by gipsypapa | 2014-09-01 08:53 | 建築 | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : http://gipsypapa.exblog.jp/tb/22534599
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by j-garden-hirasato at 2014-09-02 06:31
外観から内部の装飾まで、
ここは細部に渡って、
見応えがありますね。
さすが、重文だけのことがあります。
Commented by gipsypapa at 2014-09-02 08:39
j-garden-hirasato さん、
千羽鶴の絵が見たくて来たようなものです。
建物としても古いので
見る価値がありますが、
やはり長八さんとのコラボレーションが
魅力です。
<< 岩科特産館開化亭 松崎町のなまこ壁住宅(その3) >>