横浜市大倉山記念館

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 「港北OPEN! HERITAGE」の訪問地の一つ横浜市大倉山記念館。実業家の大倉邦彦氏(1882~1971)が東西文化融合の研究機関として設立した大倉精神文化研究所の本館だった建物です。昭和56年より土地・建物が横浜市の所有となって一般に開放され、各種の催しなどに利用されています。

 鉄骨鉄筋コンクリート造りの中央館と東館、鉄筋コンクリート造りの西館、殿堂、その裏に座禅堂が回廊の様に巡り、5棟の建物が連結して建っている大規模な建物。

 プレ・ヘレニック様式またはクレタ・ミケーネ様式といわれる外観だそうです。いずれも私は初めて聞いた用語です。西洋古典様式の源流であるギリシャ文明よりさらに遡る古い様式とか。

 とはいえ、正面のペディメントの彫刻は鳳凰と鏡。館内にも瑞鳥・蕨手風文様など東洋風の装飾を多用し、細部に神社・仏閣・古文様の意匠を配し独特の空間を形成しています。

 見どころは塔の吹き抜け部分の最上部。窓に薄褐色の色硝子が嵌め込んであり、黄金色の光が降り注ぎます。壁の付け柱の下には獅子、象や鷲など16種の動物のテラコッタ彫像があるのがユニークです。彫刻は東京美術学校教授の水谷銕也の作品。

 建物の設計は日本銀行の本店を始め、本格的な西洋古典様式の銀行建築を数多く手掛けた長野宇平治(ながの うへいじ、1867 -1937)。このブログでも日本銀行本店本館日本銀行大阪支店日本銀行京都支店(現京都府京都文化博物館別館)日本銀行小樽支店(現日本銀行旧小樽支店金融資料館)北海道銀行本店(現小樽バイン)三井銀行下関支店(1919年(大正8年))旧山口銀行本店(現山口銀行別館)六十八銀行奈良支店(現南都銀行本店)を紹介しています。横浜市指定有形文化財の鉄骨鉄筋コンクリート造り、3階建て。

横浜市大倉山記念館
旧大倉精神文化研究所
1932(昭和7)年
横浜市指定有形文化財
設計 : 長野宇平冶
施工 : 竹中工務店
横浜市港北区大倉山2-10-1
撮影 : 2012.12.8
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 鳳凰と鏡のレリーフ。
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 中央吹き抜け最上部。黄金色に輝いています。
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 普段は登れませんが、この日は「港北OPEN! HERITAGE」で特別。ヘルメットをかぶって3層目まで登り、覗き窓から黄金に輝く内部を真横から見せてもらいました。
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 獅子、象や鷲などの動物は全て形も向きも違っており、下から見上げると必ずどれかと目が合うようになっています。
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 設計者の長野宇平冶が依頼主の大倉邦彦に宛てた年賀状。「謹賀新年」だけのあっさりした年賀状ですね。(笑)
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by gipsypapa | 2013-09-09 11:13 | 建築 | Trackback | Comments(0)
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