名古屋の太洋ビル

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 四国を終わって中部地方へ移動します。

 ずいぶん前に名古屋シリーズをやった時にアップするのを忘れた物件です。

 日本陶磁器センタービルの左に隣接する昭和初期のビル建築。玄関には大洋商工ビルとも書かれていました。太洋商工といえば陶磁器の貿易商だった春田鉄次郎氏が経営した会社で、このブログでも明治に建てられた旧大洋商工社屋旧春田鉄次郎邸を紹介しています。現在は太洋商工という会社はすで存在せず、貸しビルになっているようです。
 
 全体の印象はモダニズム建築で、装飾の少ない四角いビルですが、壁面頂部の小アーチが連なるロンバルジアバンド、中央の小さなテラスや玄関部分の疑似石貼りなど、古典主義様式も踏襲して、まさに昭和初期に流行したスタイルです。設計は愛知県建築課長から独立し、旧名古屋銀行協会会館(現存せず)も手掛けた星野保則。鉄筋コンクリート造り、5階建て、地下1階。

太洋ビル(大洋商工ビル)
1931(昭和6)年
設計 : 星野保則
施工 : 星野工務店
名古屋市東区代官町39-22
撮影 : 2009.7.23
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by gipsypapa | 2013-08-20 13:04 | 建築
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