博物館明治村 金沢監獄中央看守所・監房

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 金沢監獄では、広い敷地の北半分が管理のための建物群で占められ、南半分に舎房が置かれた。ここでも洋式舎房が採用されており、八角形の中央看守所を中心に、左右及び正面奥と左右斜め奥に五つの舎房が放射状に配され、右の舎房から順に第一、第二…第五舎房と名付けられた。

 移築復原に当たっては、先の正門と中央看守所、第五舎房の一部だけが遺されたが、当時の洋式監獄の形を十分にうかがうことができる。

 木造桟瓦葺で外壁に洋風下見板を張り、中央看守所の窓には上ゲ下ゲ硝子戸を建て込んでいる。外見上は普通の西洋館の外壁と変わらないが、実は三重壁になっており、内外が厳重に区切られている。建築技法だけに限って考えると、近代の防音、断熱の先駆的な実例とも言える。看守所上部の見張り櫓へは小屋裏を抜けて昇るようになっており、その高さは地上高12mに達する。

広い廊下の左右に独居房の重い扉が整然と並ぶ第五舎房の内部。扉の上には換気用の小窓が開けられ、衛生面に留意したことがうかがわれる。小屋組も合理的に設計されており、大梁の廊下部分は鉄筋に置き換えて組まれている。長い廊下の見通しを良くするための配慮であろう。

差渡し14mの広い中央看守所の中央には看視室が置かれ、ここから各舎房の廊下が一目で見渡せるようになっている。現在ここに置かれている看視室は金沢監獄のものではなく、網走監獄で使われていたものである。


博物館明治村 金沢監獄中央看守所・監房
1907(明治40)年
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
旧所在地 : 石川県金沢市小立野
犬山市内山5-62博物館明治村内
撮影 : 2011.9.22 & 2012.3.10
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by gipsypapa | 2012-11-27 14:11 | 建築 | Trackback | Comments(2)
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Commented by j-garden-hirasato at 2012-11-28 06:26
出た!
明治村にも人形が登場!
これは面白い建物ですね。
監房という特殊性だからこそでしょうけど、
実にSFっぽいです。
Commented by gipsypapa at 2012-11-28 13:34
j-garden-hirasato さん
記憶に残っていませんでしたが、
ここともう一つ人形がいました。
放射状の監房は特殊なのですが、
今年行った網走監獄に
もっと大型のものがありました。
理由は集中管理かな?
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