明治政府は単に軍事組織や訓練方法だけでなく、兵舎等の軍用建造物についてもフランスから学んでおり、明治6年(1873)の聯隊創設時に建てられた歩兵第六聯隊兵舎も、フランスの建築書を基に海外の例に学んで造られた。現在明治村に遺るのは、方形の営庭を囲んで配されていた兵舎のうちの一棟で、もとは50mを超える長い建物であったが、移築に際し約三分の二に切り縮められている。 単純な四角形の上ゲ下ゲ窓が並び、素朴な印象を与えるが、構造は大変頑丈で、外側の柱は全て土台から軒に達する太い通し柱になっており、壁下地になる木摺を斜めに打ち、瓦を張って、白漆喰で仕上げている。このため、地震にも火災にも強く、断熱性も高い。 尚、創建当時の窓は現在の約半数であったが、のちに室内を明るくするため増設されている。明治村では屋内の展示環境も考慮し、増設された状態で復原している。 木製のベッドが並ぶ内務班。全ての家具が耐久性に重点を置いて作られている。他に中隊長室、下士官室等が当時の姿に復原されている。 博物館明治村 歩兵第六聯隊兵舎 1873(明治6)年 登録有形文化財 設計 : 不明 施工 : 竹中藤右衛門 旧所在地 : 名古屋市中区二の丸 犬山市内山4-36博物館明治村内 撮影 : 2011.9.22 & 2012.3.10
by gipsypapa
| 2012-10-23 11:32
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