博物館明治村 札幌電話交換局

c0112559_1650235.jpg
 1844年アメリカ人モールスが電信機を発明、ついで1876年(明治9年)には同じくアメリカ人のベルが有線電話の実用化に成功した。このように通信手段が飛躍的な進歩をとげている時期に日本は開国する。

 維新後直ちに電信による全国通信網整備の計画が実施されたが、ベルが電話を発明すると、早くも翌明治10年(1877)日本にも紹介され、同23年には東京と横浜で電話交換業務を開始、以後徐々に全国に普及していった。この札幌電話交換局は明治31年(1898)暮に竣工、翌年から交換業務を開始している。

 外廻りの壁を厚い石で築き、内部の床、間仕切り壁、小屋組を木造で組み上げ、屋根には桟瓦を葺いている。一階の窓は葉飾(かざり)を刻んだ要石(かなめいし)を持つアーチ窓、二階は(まぐさ)式の窓で小庇がつけられている。二階窓下の胴蛇腹には大きな円形の花紋が連続して刻まれ、全体の雰囲気を和らげる効果をあげている。壁面を胴蛇腹で分け、上下階の窓のデザインをかえる手法は、西欧でよく用いられたもので、ここでも単調になりがちな外観を印象深いものにしている。

 この建物は、明治43年(1910)に同形式による大増築がなされており、このため明治43年の創建と思われてきたが、解体の際に増築側の間仕切り壁に当初の石造外壁が塗り込められていることが発見され、明治31年竣工の記念的建造物であることが判明した。


博物館明治村 札幌電話交換局
1898(明治31)年
重要文化財
設計 : 逓信省監査局建築課
施工 : 不明
旧所在地 : 札幌市大通
犬山市内山2-21博物館明治村内
撮影 : 2011.9.22
c0112559_1652352.jpg
c0112559_16521460.jpg
c0112559_16524020.jpg
c0112559_16525285.jpg
c0112559_1653392.jpg
c0112559_16533150.jpg
c0112559_16535598.jpg
c0112559_1654441.jpg
c0112559_1654137.jpg
c0112559_16542127.jpg
 日本で初めて実用に供された電話機はガワーベル電話機であった。明治29年にはデルビル磁石式壁掛電話機が実用化され、以後大正、昭和と広く使われた。磁石式電話機は、発電機を内蔵するもので、ハンドルを回して自ら通信回路を構成する。一方交換機は殆どが手動であったが、明治末期には自動交換機も使用されるに至った。
c0112559_16551295.jpg

by gipsypapa | 2012-09-30 16:56 | 建築 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://gipsypapa.exblog.jp/tb/18510408
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< 博物館明治村 京都七條巡査派出所 博物館明治村 安田銀行会津支店 >>