札幌の旧城下医院

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 続けてフランク・ロイド・ライト門下の田上義也(たのうえ よしや 1899~1991)設計の昭和初期の住宅街の雰囲気を残す個人医院の建物。

 こちらはライトの影響が薄く、どちらかというと本野精吾の栗原邸(旧鶴巻邸)を思い出させる、いわゆるモダニズム建築です。南面の半円筒形部分が軽快でお洒落な印象で、医院らしい採光を配慮したデザイン。円筒形部分の1階部分は、診療室として使われてきましたが、当初は応接間兼書斎で、2階がサンルームだったそうです。

 ネット情報によると近年の改修で創建時の姿を失っているとのことです。また1998年発行の「札幌の建築探訪」に掲載されている写真では、円筒部分の上部には方形の屋根があり、右側に傾斜がきつい片流れの屋根がありますが今はありません。とはいえ今でも十分鑑賞に値する建物です。札幌景観資産の木造2階建て。

城下邸
旧城下医院(旧城下良平宅)
1930(昭和5)年
札幌景観資産
設計 : 田上義也
施工 : 不明
札幌市中央区南5条西21-2-16
撮影 : 2011.8.26
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by gipsypapa | 2012-04-15 15:59 | 建築 | Trackback | Comments(6)
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Commented by sy-f_ha-ys at 2012-04-15 19:24
私は10年くらい前にこの住宅を見学しましたが、確かに以前と雰囲気が変わったような気がします。
田上義也さんの札幌に現存する作品を見ていつも思うのは、師であるライトの教え(スタイル)を継承したいという信念はありつつも、豪雪・寒冷の札幌でぱそれを体現できず、もがき苦しんでいたのではないかという事です。帝国ホテル建設時は、遠藤新のように大学で本格的な建築を学んだ訳でなく、末端のスタッフだった田上さんでしたから、渡道当初は苦労の連続だったのでしょうね。そんな産みの苦しみが見えるような建築作品だと私は思いました。
Commented by j-garden-hirasato at 2012-04-16 06:35
個人宅で近くには寄れないようですが、
しっかり自己主張していますね。
一般住宅の建物で曲線が使われると、
やはり、目立ちますね。
Commented by gipsypapa at 2012-04-16 10:08
sy-f_ha-ys さん、
確か田上氏は早稲田工手学校でした。
本格的に建築学を学んだわけではないのですね。
札幌新交響楽団を創設し指揮者もやっていたとか。
建築家として苦労されたのは想像できます。
ただ建築学を学ばなかった人たち・・・
ヴォーリズや西村伊作などの作品は
学問にとらわれない自由さがあるのかも知れません。
Commented by gipsypapa at 2012-04-16 10:11
j-garden-hirasato さん、
個人の住宅はこれ以上近づくのは無理ですね。
また夏なので木が生い茂っていました。
細部は垣根の隙間からしか見えません。
改修されているのですが、
特徴的な円筒形のサンルームが印象的です。
Commented by kafe3232 at 2012-04-17 18:52
フムフム・・・
出っ張った部分が、印象的です・・・
カーブしていて、窓が沢山とってあって、
明るいでしょうね・・・
確かに・・・ライトをおもいだしました・・・(^-^)
Commented by gipsypapa at 2012-04-18 11:26
kafe3232 さん、
そうですか、ライトを感じました?
軒の張り出しが大きいからかな。
ヨドコウ迎賓館は見せてもらいました。
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