ホテルヴィブラントオタル

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 小樽で2泊したホテルです。小樽経済の絶頂期だった大正期に建てられ、かつて北のウォール街といわれた色内の交差点にある銀行建築で北海道拓殖銀行の小樽支店でした。c0112559_13181697.jpg

 小樽は明治後期から昭和初期にかけて商業都市として栄え、ここ色内町一帯には、日本銀行をはじめとし、三井、三菱、住友、安田など、銀行や商社などの洋風建築が数多く建てられました。いずれも当時の一流建築家の設計によるもので、そのころの繁栄ぶりが想起されます。大半は、銀行撤退後も別の用途に有効利用され、そのほとんどが現在も残っているため、このあとも元銀行の建物が数多くでてきます。

 この建物も銀行の撤退後は空き家でしたが、1990(平成2)年に整備されて小樽ホテルとして復活、その後、ペテルスブルグ美術館を経て、現在はホテルヴィブラントオタル(旧名 ホテル1・2・3小樽)になっています。

 石貼りの外壁で、4階建のコーナー部が丸みを帯び、そこに主玄関を配置した外観は、重厚というより華やかな印象で、百貨店のように見えます。しかし内部のホールはやはり銀行。2階までの吹き抜けで、カウンター沿いに6本の古典的円柱が立ち並ぶ姿は圧倒されます。

 設計は当時、大蔵大臣官房臨時建築課長で、東京帝国大学工科大学造家学科で辰野金吾らの薫陶を受け、妻木頼黄の片腕といわれた、矢橋 賢吉(やばし けんきち、1869 – 1927)。c0112559_13184596.jpg
現存する作品は千葉県庁舎・県会議事堂(1907)、石川県庁舎(現石川県政記念しいのき迎賓館1922)、岐阜県庁舎(現岐阜総合庁舎 1922)、郡山市公会堂(1924)、国会議事堂(1936)、内閣文庫(博物館明治村に移築復元1908)、山口県庁舎・県会議事堂(現山口県政資料館1914)、枢密院庁舎(現皇宮警察本部1920)、群馬県議会議事堂(1917)、総理大臣官邸(現総理大臣公邸1929)があります。

 初期の鉄筋コンクリート建築の道内主要遺構で、小樽市指定歴史的建造物と小樽市都市景観賞の鉄筋コンクリート造4階建て、地下1階。

ホテルヴィブラントオタル
旧北海道拓殖銀行小樽支店
1923(大正12)年
小樽市指定歴史的建造物
小樽市都市景観賞
設計 : 矢橋賢吉、小林正紹、山本万太郎
施工 : 伊藤組
小樽市色内1-3-1
撮影 : 2010.8.24, 25 & 26
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 コーナー部にある玄関。
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 2階までの吹き抜けのロビー。カウンター沿いに6本の古典的円柱が立ち並びます。ここにフロントと朝食のスペースがあります。
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 ホテルに改装したときイギリス人建築家、ナイジェル・コーツが海のイメージをデザインしたそうです。
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 ここも銀行なので金庫が残っていました。
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by gipsypapa | 2011-09-15 13:34 | 建築 | Trackback | Comments(1)
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Commented by j-garden-hirasato at 2011-09-18 21:03
ホテルになっているんですか。
二泊もされて、
大満足でしたね。
泊まっていれば、
内部もバシバシ撮れましたね。
小樽に行ったら、
泊まってみたい!
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