旧中川煉瓦製作所ホフマン窯

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 ヴォーリズ建築の宝庫なので何度も訪れた近江八幡市。この日はヴォーリズ展を見に行ったついでに有形文化財が数件あるという旧中川煉瓦まで足を伸ばしました。

 文化遺産オンラインではホフマン窯機械場事務所縄縫工場が有形文化財指定を受けています。実際に行ってみるとホフマン窯の30m煙突が残っているだけで、あとは廃墟のようになっていました。

 ちなみにホフマン窯とはドイツ人のフリードリッヒ・ホフマンが考案したリング状の窯で輪環窯ともいい、隣接する焼成室に火を順次周回させて煉瓦を焼成するもの。鎮火のロスを防ぎ、大量のれんがを連続して焼き続けることができると言われています。現在はほとんどトンネル窯で焼かれているので、ここのは貴重な遺産です。国の登録有形文化財の煉瓦造り、煙突1基付。

旧中川煉瓦製作所ホフマン窯
1916(大正5)年ころ
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
近江八幡市船木町59
撮影 : 2009.10.18
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 煙突は見えますが、下部にあるはずの窯は草木に覆われて見えません。ちなみに写真に写っている建物はすべて新しいものです。
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 おい茂る草むらの中にあった煉瓦建築の残骸。これが旧事務所と思われます。有形文化財もこの状態です。機械場と縄縫工場は見当たりませんでした。ネット情報では「現在のところ非公開(公開に向けて準備中)」とありますが、とてもそのような気配がなく、このまま朽ち果てていくのでしょうか。
by gipsypapa | 2011-09-08 13:52 | 建築
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