北海道大学農学部 第2農場 牧牛舎(牝牛舎)

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 第2農場でもっともピクチャレスクな牧牛舎。赤い人造スレート葺きの屋根、横長の左右対称で、建屋の中央東西の両側に大きな切妻の出入口を突き出した大胆なデザイン。東西の屋根面にそれぞれ4本の換気筒と2箇所のドーマー窓を配置しています。当時、西欧から日本に導入された新しい酪農スタイルの模範となる搾乳牛舎でした。

 第2農場が現在地に移転した1909(明治42)年に、当時の最新技術を使って新築された建物で、1977(昭和52)年に解体修復工事が行われました。

 内部は見ることができませんが、説明書によると、2階は中央に柱をなくし、空間を広く取った洋小屋構造で、南北方向に乾燥草搬送用ハンガーリフトの木製レールが付けてあったとか。換気を十分に行って乳牛が発散する温度や湿度を調整して、牛の健康を配慮した設計が採用されています。

 裏(東)側には小さな根菜貯蔵室(ムロ)と緑飼貯蔵室(サイロ)が隣接しています。根菜貯蔵室はビートや飼料用のカブなど多汁質飼料を貯蔵。緑飼貯蔵室は円錐形の屋根に札幌軟石を使用した石造りのサイロで、内径が約5m。当時としては最大級の石造サイロでした。

 牧牛舎 は木造2階建て、根菜貯蔵室は煉瓦造平屋建て、緑飼貯蔵室は石造りサイロ。いずれも国の重要文化財で第2農場を代表する建物です。

北海道大学農学部 第2農場 牧牛舎(牝牛舎)
旧札幌農学校(旧東北帝国大学農科大学)第2農場 牧牛舎(牝牛舎)
1909(明治42)年
重要文化財
設計・施工 : 不明
北海道札幌市北区北18条西7 北海道大学構内
撮影 : 2010.8.28
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 手前の小さな煉瓦造りが根菜貯蔵室。
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 石造りのサイロ。
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by gipsypapa | 2011-05-13 12:58 | 建築 | Trackback(1) | Comments(2)
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Commented by j-garden-hirasato at 2011-05-16 05:30
横から見ると、
屋根の占める割合が広くて、
それがとても個性的です。
とても牛舎には見えませんね。
牛舎自体、よく見たことがないので、
どういう構造になっているにかよく分かりませんが、
2階建って、一般的なんでしょうか。
Commented by gipsypapa at 2011-05-16 13:02
j-garden-hirasato さん、
屋根の傾斜が鋭角なので、
屋根の面積が大きくなっていますね。
雪が降る北国では珍しくないのでしょうが、
西日本では見かけません。
北海道らしくてお気に入りです。
牛舎は私の田舎にもありましたが、
2階建は少ないです。
たまに屋根裏部屋がある小さな個人の家で
見た記憶があります。
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