旧唐津銀行本店

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 今日から九州へ移動し、佐賀県に行きます。まず玄界灘に面する唐津市から。

 唐津では最も有名な近代建築の一つ。旧唐津銀行本店は、戦後は佐賀銀行唐津支店として1997(平成9)年までこの営業していた銀行です。その後、唐津市に寄贈されて観光協会の事務所やギャラリーとして使われましたが、老朽化が激しく、今年の3月まで保存整備工事が行われました。

 実は昨年の夏にもここを訪れたのですが、その時はブルーシートに覆われていました。再訪は4月の下旬だったので、さすがに工事は終わっていましたが、まだ内部を一般開放する前。少し早すぎました。しかたなく見たのは外観のみ。今なら内部を見ることができると思います。

 当時最新建築材であったクリーム色の陶土に釉薬(ゆうやく)をかけて焼いた煉瓦調タイルを使用した重厚な外観が印象的。赤煉瓦の外壁の要所に白い花崗岩を用いた銀行といえば辰野金吾の作風を思い起こします。それもそのはず、辰野金吾の弟子で、清水組の技師田中実が設計し、辰野自身も顧問という形で設計に関与したといわれています。明治期の銀行としては小型ですが、各所に装飾の多い華やかな意匠です。

 正面は3連アーチ部を除いて、石造り風。小ぶりの尖塔のある隅部は煉瓦を使用しています。 木造とレンガ積みの構造の折衷だそうです。佐賀県下で数少ない明治期の本格的洋風建築でしょう。唐津市重要文化財の木造+煉瓦造、地下1階、地上3階建て。

旧唐津銀行本店
1912(明治45)年
唐津市重要文化財
設計 : 田中実+ 辰野金吾(顧問)
施工 : 清水組
唐津市本町1513-15
撮影 : 2010.4.23
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by gipsypapa | 2010-10-15 14:06 | 建築 | Trackback | Comments(2)
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Commented by j-garden-hirasato at 2010-10-15 23:36
外装の意匠が凝っていますね。
銀行の建物らしさを残しつつ、
重々しさは感じられません。
個人的には、好きな建物です。
Commented by gipsypapa at 2010-10-16 08:29
j-garden-hirasato さん、
銀行建築としての重厚さと華麗さを兼ね備えた外観で
長く地元のランドマーク的な存在だったはずです。
実家が福岡市の西部にあるので、
唐津は行きやすいのです。
また機会があれば、中も見てきます。
2階の半円ファンライトから差し込む光がよさそうです。
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